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転勤で単身赴任…気になる「手当の相場」とは?
サラリーマン生活の宿命ともいえる「転勤」。家族の仕事や子どもの教育、介護など、家庭の事情によっては単身赴任となるケースがあります。夫婦共働きが当たり前となった現在、政府からの指導もあって、少しずつ転勤自体は減っていますが、定年前の数年間を地方赴任で飾る、女性管理職候補が地方経験を積むなど、新たな単身赴任のモデルも増えているようです。
これからの生活設計を考える上で、単身赴任を選ぼうかどうしようかと迷われている人も多いのではないでしょうか。今回はまず、単身赴任で余儀なくされる二重生活の経済的負担に対して、企業や役所はどんな手当を準備しているのかを調べてみました。
ただし、支給した企業の割合は13.8%。1,000人以上の企業でも66.9%となっていますから、該当者が減っているのか、別名目で支給されているのか、やや不透明です。
・100km以上300km未満:8,000円
・300km以上500km未満:16,000円
・500km以上700km未満:24,000円
・700km以上900km未満:32,000円
・900km以上1,100km未満:40,000円
・1,100km以上1,300km未満:46,000円
・1,300km以上1,500km未満:52,000円
・1,500km以上2,000km未満:58,000円
・2,000km以上2,500km未満:64,000円
・2,500km以上:70,000円
ちなみに東京―大阪間が約400kmで、大阪の公務員が東京へ単身赴任した場合の月額手当が46,000円となり、ちょうど民間企業の平均とほぼ重なります。2,500kmは、北海道と沖縄の間のおおよその距離。公務となると、北海道から沖縄への単身赴任も考えておかなくてはいけないのですね。
これには公的なアンケートはありませんが、月1回程度は旅費会社負担で帰れるように計らわれているところが多いようです。ただ、負担軽減のための「帰宅旅費相当分」が毎月固定額として支給される場合は、課税対象となるので注意が必要。天引きされるので予想より少ない額であるのはもちろん、年間所得が増えているため、翌年の住民税にも跳ね返ってきます。
赴任先が遠方であればあるほど、帰省旅費が高額であればあるほど、税負担は増えるということです。これを防ぐには、業務スケジュールとからめて、非課税枠の旅費を使うことです。
たとえば、月曜日にまるまる本社出張が入っているケースが国税庁の事例として挙げられています。通常、日曜と火曜を移動に当てて2泊3日の旅程となるところ、単身赴任者は土・日を「帰宅日」として、金曜と火曜を移動に当てる4泊5日にしても差し支えない、とされているのです。
名目としては「住宅補助」として一定額が会社から支給される場合と、会社が家主と賃貸借契約を結び、社員に社宅として転貸する場合があります。もし選べるなら、「借上社宅」にしたほうが、税務上は得になります。
引っ越しに伴う費用については会社持ちが基本ですが、細かい点は企業によって異なります。いずれの手当も、全国に拠点のある大手企業ほど手厚いのが実情。もろもろ比較した上で、家族の決断をする必要があるでしょう。
これからの生活設計を考える上で、単身赴任を選ぼうかどうしようかと迷われている人も多いのではないでしょうか。今回はまず、単身赴任で余儀なくされる二重生活の経済的負担に対して、企業や役所はどんな手当を準備しているのかを調べてみました。
民間企業の単身赴任手当、平均は46,065円。ただし…。
厚生労働省が民間企業の働き方を知るために毎年行っている「就労条件総合調査」では、5年おきに「諸手当」についても公表しています。最新情報は平成27年度の概況ですが、平成26年11月分として支給された諸手当の中で「単身赴任手当、別居手当など」は46,065円と、「業績手当など」(57,125円)に次ぐ高額となっています。ただし、支給した企業の割合は13.8%。1,000人以上の企業でも66.9%となっていますから、該当者が減っているのか、別名目で支給されているのか、やや不透明です。
国家公務員の単身赴任手当は30,000円。ただし…。
国家公務員の支給額は平成27年度に従来の23,000円から30,000円へ引き上げられました。また、配偶者の住居から単身赴任先の住居までの距離により、以下のように加算もあります。・100km以上300km未満:8,000円
・300km以上500km未満:16,000円
・500km以上700km未満:24,000円
・700km以上900km未満:32,000円
・900km以上1,100km未満:40,000円
・1,100km以上1,300km未満:46,000円
・1,300km以上1,500km未満:52,000円
・1,500km以上2,000km未満:58,000円
・2,000km以上2,500km未満:64,000円
・2,500km以上:70,000円
ちなみに東京―大阪間が約400kmで、大阪の公務員が東京へ単身赴任した場合の月額手当が46,000円となり、ちょうど民間企業の平均とほぼ重なります。2,500kmは、北海道と沖縄の間のおおよその距離。公務となると、北海道から沖縄への単身赴任も考えておかなくてはいけないのですね。
帰省用の交通費、毎月支給はかえって損?
単身赴任では、どれだけ頻繁に帰れるかが家族の絆を保ちます。どんなにネットやSNSが便利になっても、生の顔を見たり、声を聞いたりする以上のことはありません。赴任先から自宅へ戻る「帰省旅費」については、どのように配慮されているのでしょうか。これには公的なアンケートはありませんが、月1回程度は旅費会社負担で帰れるように計らわれているところが多いようです。ただ、負担軽減のための「帰宅旅費相当分」が毎月固定額として支給される場合は、課税対象となるので注意が必要。天引きされるので予想より少ない額であるのはもちろん、年間所得が増えているため、翌年の住民税にも跳ね返ってきます。
赴任先が遠方であればあるほど、帰省旅費が高額であればあるほど、税負担は増えるということです。これを防ぐには、業務スケジュールとからめて、非課税枠の旅費を使うことです。
たとえば、月曜日にまるまる本社出張が入っているケースが国税庁の事例として挙げられています。通常、日曜と火曜を移動に当てて2泊3日の旅程となるところ、単身赴任者は土・日を「帰宅日」として、金曜と火曜を移動に当てる4泊5日にしても差し支えない、とされているのです。
赴任先の住居費はどうなりますか?
次に大きなポイントは、やはり住居費の問題です。単身赴任の場合、100%会社負担と言いたいところですが、よく聞くのは80%以上(もちろん会社次第ですが)。名目としては「住宅補助」として一定額が会社から支給される場合と、会社が家主と賃貸借契約を結び、社員に社宅として転貸する場合があります。もし選べるなら、「借上社宅」にしたほうが、税務上は得になります。
引っ越しに伴う費用については会社持ちが基本ですが、細かい点は企業によって異なります。いずれの手当も、全国に拠点のある大手企業ほど手厚いのが実情。もろもろ比較した上で、家族の決断をする必要があるでしょう。
<参考サイト>
・厚生労働省:平成27年就労条件総合調査の概況
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/jikan/syurou/15/dl/gaikyou.pdf#search=#search=%27厚生労働省+単身赴任手当+調査%27
・人事院:国家公務員関係法令等一覧(人事院規則九―八九:単身赴任手当)
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H02/H02F04509089.html
・厚生労働省:平成27年就労条件総合調査の概況
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/jikan/syurou/15/dl/gaikyou.pdf#search=#search=%27厚生労働省+単身赴任手当+調査%27
・人事院:国家公務員関係法令等一覧(人事院規則九―八九:単身赴任手当)
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H02/H02F04509089.html
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