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チケット転売「転売ヤー」の卑劣な手口とは?
好きなアーティストのコンサートチケットや、お気に入りのキャラクターの限定コラボ商品、数量限定のスニーカーやバッグなど、数に限りがあるものには付加価値がつきます。みなさんも、チケット抽選に登録したり、限定商品を手に入れるために販売の列に並んだことはありませんか?
もちろん、全員に行き渡らないからこそ、商品には希少価値がつき、コレクターやファンを夢中にさせます。ところが、この希少性を悪用している人々がいるのです。いわゆる、「転売ヤー」と呼ばれる人々です。
例えば、希少性の高い有名アーティストのコンサートチケットを不正に大量取得し、ネットオークションなどで2倍、3倍、時には10倍といった高額で売りさばくというものです。販売した差額は、コンサートやイベントの開催元には一銭もまわらず、すべて転売ヤーの懐に入ります。
これらのチケットは本来、定価でファンの手元に届くはずのもの。抽選や、早い者勝ちといったシステムは数量が限られているため仕方ないものの、コンサートに行きたいと願っている人たちのために配られるものです。ところが近年、コンサートに行くつもりのない転売ヤーがチケット販売会社と購入者の間に不正に介入しているという事態が多発しています。
2016年には、転売で1,000万円以上稼いだという女性が逮捕されるという事件がありました。しかし、こうした逮捕例は実際に珍しいことです。転売が問題となっているなら、刑事告訴などをすればいいとお考えの方もいるかもしれませんが、実はネット上のチケット販売は現在の法律で厳密に裁くことができません。ですから、販売側は安易に転売に手を染めやすいといえます。
ですが、チケットや商品を渇望するあまり、転売ヤーから購入してしまう人がいるのも悪循環を生んでいるひとつの要因です。つまり、売れなければ転売ヤーはお金にならないわけですから、転売がおいしい商売ではなくなるのです。
現状の法律でネット転売を裁けない以上、転売ヤーからの購入を控えてもらうための工夫がなされています。例えば、チケットと個人情報をあらかじめひもづけし、当日会場で身分証を見せ本人確認をする、顔写真を登録し顔認証を行うといったことです。また政府と、大手チケット販売会社のぴあが連携し、マイナンバーカードを使用することで本人確認をするという動きもあります。
購入したチケットが使用できないのであれば、定価の何倍ものお金を払って購入する理由はなくなります。アーティストたちも、転売に反対する声明を出していますし、今後はこうした入場制限・購入制限がより厳しくなっていくでしょう。
例えば、風邪をひいてしまってどうしても行けないなど、予期せぬ事態になった際、料金は払っているとはいえ、他にも行きたかった人がいたであろうイベントやライブに空席をつくることになります。利用規約からは外れているかもしれませんが、そうした救済措置もまた必要となるでしょう。SNSでは、そうした緩やかなファン同士の一種の交流ともいえるチケット譲渡風景をよく目にします。
購入を防ぐだけでなく、正規ルートでのチケット譲渡や交換などのサービスも、同様に整備がなされれば、よりスムーズに、必要な人に必要な商品が適切な分量で渡るようになるのではないでしょうか。
もちろん、全員に行き渡らないからこそ、商品には希少価値がつき、コレクターやファンを夢中にさせます。ところが、この希少性を悪用している人々がいるのです。いわゆる、「転売ヤー」と呼ばれる人々です。
希少性の高いチケットを高額で不正に売りさばく「転売ヤー」
「転売ヤー」とは、希少価値のあるチケットや商品を、「転売」することで利益を得ている人のことです。「転売屋」と呼ばれ、転じてネットなどでは「転売ヤー」と称されます。では、具体的にはどんなことをしている人たちなのでしょうか?例えば、希少性の高い有名アーティストのコンサートチケットを不正に大量取得し、ネットオークションなどで2倍、3倍、時には10倍といった高額で売りさばくというものです。販売した差額は、コンサートやイベントの開催元には一銭もまわらず、すべて転売ヤーの懐に入ります。
これらのチケットは本来、定価でファンの手元に届くはずのもの。抽選や、早い者勝ちといったシステムは数量が限られているため仕方ないものの、コンサートに行きたいと願っている人たちのために配られるものです。ところが近年、コンサートに行くつもりのない転売ヤーがチケット販売会社と購入者の間に不正に介入しているという事態が多発しています。
あの手この手で“商品”を手に入れる転売ヤーの手口
転売ヤーは“商品”を手に入れるためにさまざまな手法を使います。ネットのチケット販売であれば、大量のアカウントを制作し、更に1秒間に何十回とサイトにアクセスできるようなシステムを構築する人までいます。限定グッズの直接販売などでは、直に出向き、一人で大量購入を繰り返し、それをネットで売りさばくのです。2016年には、転売で1,000万円以上稼いだという女性が逮捕されるという事件がありました。しかし、こうした逮捕例は実際に珍しいことです。転売が問題となっているなら、刑事告訴などをすればいいとお考えの方もいるかもしれませんが、実はネット上のチケット販売は現在の法律で厳密に裁くことができません。ですから、販売側は安易に転売に手を染めやすいといえます。
なぜ転売はいけないのか? その防止方法は?
本来、望んでいる人にチケットや商品が行き渡らない、転売された収益がアーティストに還元されないという問題は、ひいてはその分野の運営・維持につながり、死活問題にもなります。そうした本来あるべきお金や商品の流れを遮っているのが転売ヤーの存在なのです。ですが、チケットや商品を渇望するあまり、転売ヤーから購入してしまう人がいるのも悪循環を生んでいるひとつの要因です。つまり、売れなければ転売ヤーはお金にならないわけですから、転売がおいしい商売ではなくなるのです。
現状の法律でネット転売を裁けない以上、転売ヤーからの購入を控えてもらうための工夫がなされています。例えば、チケットと個人情報をあらかじめひもづけし、当日会場で身分証を見せ本人確認をする、顔写真を登録し顔認証を行うといったことです。また政府と、大手チケット販売会社のぴあが連携し、マイナンバーカードを使用することで本人確認をするという動きもあります。
購入したチケットが使用できないのであれば、定価の何倍ものお金を払って購入する理由はなくなります。アーティストたちも、転売に反対する声明を出していますし、今後はこうした入場制限・購入制限がより厳しくなっていくでしょう。
転売防止とともに、チケット譲渡の救済措置を
転売ヤーからの購入を防ぎ、正規ルートからの購入をうながすことは悪いことではありません。しかし、それだけ厳しいルールを敷かなくてはならないということは、「融通」や「寛容」がなくなることを意味します。例えば、風邪をひいてしまってどうしても行けないなど、予期せぬ事態になった際、料金は払っているとはいえ、他にも行きたかった人がいたであろうイベントやライブに空席をつくることになります。利用規約からは外れているかもしれませんが、そうした救済措置もまた必要となるでしょう。SNSでは、そうした緩やかなファン同士の一種の交流ともいえるチケット譲渡風景をよく目にします。
購入を防ぐだけでなく、正規ルートでのチケット譲渡や交換などのサービスも、同様に整備がなされれば、よりスムーズに、必要な人に必要な商品が適切な分量で渡るようになるのではないでしょうか。
<参考サイト>
・NHKクローズアップ現代:追跡!チケット高額転売の舞台ウラ
http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3874/1.html
・チケット高額転売、マイナンバーカードで阻止 総務省とぴあが検討
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1707/12/news089.html
・NHKクローズアップ現代:追跡!チケット高額転売の舞台ウラ
http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3874/1.html
・チケット高額転売、マイナンバーカードで阻止 総務省とぴあが検討
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1707/12/news089.html
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