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働き方改革で「時短ハラスメント」が急増中?
働き方改革の影響で、新しい言葉が生まれています。
“ジタハラ”。時短ハラスメントの略で、長時間労働を改善する具体策の提案がないまま、頭ごなしに「残業をするな」「定時に帰れ」などと命令されることを指します。
プレミアムフライデー導入を機に、休み方にもおかみから指示が入ってくるご時世。労働時間短縮をめぐるハラスメント(嫌がらせ)、みなさんの会社では起こっていませんか?
同社は新聞広告のほか、東京駅や新宿駅などに「労働時間削減、結局現場にムチャぶりですか?」「さようなら深夜残業。こんにちは早朝出勤。(苦笑)」などと現場の声を代弁するポスターを掲出しました。反響は上々で、「このポスター、うちにも貼りにきてくれませんか」「朝イチの電車で出社させられたくねえ(泣)」と共感する声が届いています。
さらにWebには「働き方改革、楽しくないのはなぜだろう」という特設サイトをつくり、人気アニメ『紙兎ロペ』原作者とのコラボによる3本のアニメを公開しています。アリの後藤さんとキリギリスの井上さんが、どこにでもありそうなサラリーマン同士の会話を再現。「残業編」「女性活用編」「イクメン編」のそれぞれに本音をチラリ、ズバリ。youtube上では3作で30万近く視聴されています。
同社の青野社長は、広告制作担当者とのインタビューで、「ノー残業、楽勝! 予算達成しなくていいならね」というキャッチコピーが、経営者の悩みにピッタリだと断言。「青野さんはなんと返しますか?」と尋ねられて、返事は「それを言われたらいつも僕は『予算あきらめろ』って言ってる(笑)」とのこと。
「時間=売上」のビジネスモデルでは新興国に勝てないので、アイデアで勝負できるようなビジネスモデルに切り替えたい、それにはもちろんツールも必要だし、何よりも経営者が変わらなければ何も変わらない、との信念を述べています。
また、特設サイトには同年11月に経済産業省からプレミアムフライデー担当者が来社した際の対談もアップ。一律の押し付けよりも多様性のある働き方・休み方が大切だ、との社長vsお役人の議論を紹介しています。
全体の53.4%が「会社で働き方改革が行われている」と回答。そのうち4割強が「働ける時間が短くなったのに、業務量が以前のままのため、仕事が終わらない」、4人に1人は「仕事が終わっていなくても、定時で帰らなければいけない」、6人に1人は「会社での残業ができないため、仕事を家に持ち帰っている」と、時短ハラスメントに関する悩みを抱えています。
同社では、「働き方改革」に取り組む企業に勤めるビジネスパーソンの約8割が、長時間労働の改善に向けた業務効率化・生産性の向上のために「紙の手帳」の活用をしていると集計。「紙の手帳」とデジタルツールの併用を呼びかけているのもご愛嬌でしょう。
“ジタハラ”。時短ハラスメントの略で、長時間労働を改善する具体策の提案がないまま、頭ごなしに「残業をするな」「定時に帰れ」などと命令されることを指します。
プレミアムフライデー導入を機に、休み方にもおかみから指示が入ってくるご時世。労働時間短縮をめぐるハラスメント(嫌がらせ)、みなさんの会社では起こっていませんか?
「プレフラはありがた迷惑」「現場にムチャぶり」の衝撃
2017年9月13日の日経新聞紙上に「働き方改革に関するお詫び」と題した全面広告を打って出したのは、ソフトウェア開発会社のサイボウズ。青野慶之社長の名前で、「プレミアムフライデーってありがた迷惑ですよね?」と、業務量が減らないまま、現場に工夫だけを押しつけているお詫びが述べられました。同社は新聞広告のほか、東京駅や新宿駅などに「労働時間削減、結局現場にムチャぶりですか?」「さようなら深夜残業。こんにちは早朝出勤。(苦笑)」などと現場の声を代弁するポスターを掲出しました。反響は上々で、「このポスター、うちにも貼りにきてくれませんか」「朝イチの電車で出社させられたくねえ(泣)」と共感する声が届いています。
さらにWebには「働き方改革、楽しくないのはなぜだろう」という特設サイトをつくり、人気アニメ『紙兎ロペ』原作者とのコラボによる3本のアニメを公開しています。アリの後藤さんとキリギリスの井上さんが、どこにでもありそうなサラリーマン同士の会話を再現。「残業編」「女性活用編」「イクメン編」のそれぞれに本音をチラリ、ズバリ。youtube上では3作で30万近く視聴されています。
仕事も休みも、楽しくなければ始まらない
「なぜ同社がこんな広告シリーズを?」と思いますが、駅貼りポスターの下の方には小さく、「ルールだけでなく、ツールで新しい働き方を」。これらはビジネスアプリ作成プラットフォーム「kintone(キントーン)」のPRを兼ねているのです。同社の青野社長は、広告制作担当者とのインタビューで、「ノー残業、楽勝! 予算達成しなくていいならね」というキャッチコピーが、経営者の悩みにピッタリだと断言。「青野さんはなんと返しますか?」と尋ねられて、返事は「それを言われたらいつも僕は『予算あきらめろ』って言ってる(笑)」とのこと。
「時間=売上」のビジネスモデルでは新興国に勝てないので、アイデアで勝負できるようなビジネスモデルに切り替えたい、それにはもちろんツールも必要だし、何よりも経営者が変わらなければ何も変わらない、との信念を述べています。
また、特設サイトには同年11月に経済産業省からプレミアムフライデー担当者が来社した際の対談もアップ。一律の押し付けよりも多様性のある働き方・休み方が大切だ、との社長vsお役人の議論を紹介しています。
「紙の手帳」に書くことで、長時間労働を改善!?
一方、同年11月22日には翌日の「勤労感謝の日」に向けて、高橋書店が「働き方改革」に関するアンケート調査の結果を発表しました。現役のビジネスパーソン730人を対象に行ったアンケートでも、やはり“ジタハラ”に悩まされるケースが見てとれます。全体の53.4%が「会社で働き方改革が行われている」と回答。そのうち4割強が「働ける時間が短くなったのに、業務量が以前のままのため、仕事が終わらない」、4人に1人は「仕事が終わっていなくても、定時で帰らなければいけない」、6人に1人は「会社での残業ができないため、仕事を家に持ち帰っている」と、時短ハラスメントに関する悩みを抱えています。
同社では、「働き方改革」に取り組む企業に勤めるビジネスパーソンの約8割が、長時間労働の改善に向けた業務効率化・生産性の向上のために「紙の手帳」の活用をしていると集計。「紙の手帳」とデジタルツールの併用を呼びかけているのもご愛嬌でしょう。
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