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過呼吸になったときの対処法は?
過呼吸の原因は、“酸素の吸い過ぎ”ではなく、“二酸化炭素の不足”ということをご存知でしょうか。
過呼吸の状態とは、1)極度の緊張やストレスなどで呼吸が激しくなる、2)1)により血液中の二酸化炭素が低下する、3)2)により脳の延髄が二酸化炭素不足を解消するために呼吸を止めようとする、4)3)と並行して意識を司る大脳皮質が息苦しさを感じて呼吸を続けようとする――ことによる呼吸困難といえます。
そして、過呼吸によって血液中の二酸化炭素が不足すると、両手の指や口のまわりがしびれ、めまい、ふらつき、頭痛、筋肉のこわばりなどが起り、最悪の場合は心臓停止にすらつながってしまう場合があります。
ただし、過呼吸は、適切な対処法で予防することや的確な対処法で、最悪な結果を阻止することが可能です。
「ゆっくり呼吸」
1)ストレスの原因になっているものから距離をとり、落ち着くようにする
2)静かに座って、リラックスできる姿勢をとる
3)5秒間息を止め、呼吸を一度落ち着かせる
4)3秒かけて息を吐く(息を吐くことに集中し、心の中で「リラ~ックス」と唱える)
5)3秒かけて息を吸う(あわてて息を吸おうとしない)
6)3)~5)を5分ほど続ける
なお、過呼吸を何度か起こしている人は、日頃から「ゆっくり呼吸」を練習してほしいと思います。
また、状況にもよりますが、可能であればうつぶせに寝たり、机にもたれかかるように座って前屈みになったりするなど、腹式呼吸をしやすい姿勢となることも効果的です。
過呼吸は15~30分ぐらいで落ち着きます。また、“過呼吸という症状”だけで死に至ることはないといわれています。決して焦らずに落ち着いて、適切かつ的確な対処法を試みてください。
なお、過呼吸の対処法として広まっているペーパーバッグ法(紙袋で鼻と口を覆い、その中で呼吸させる)は、二酸化炭素不足に気づきにくになり、それによって酸欠にも気づかず、場合によっては命に関わる危険行為でもあるため、現在では要注意とされています。
まず過呼吸は、1日の中で緊張している時間が長過ぎると症状を起りやすくなるといわれています。そのため、リラックスしている時間を増やすことが大切となってきます。ストレッチやヨガ等を短時間でも生活に取り入れる、入浴・食事・睡眠の質を見直すなど、自身のリラックス時間を作ったり増やしたり向上させたりしてみてください。
また、イメージの作用を活用する、想像によるリラックスの時間も生活に取り入れてみてほしいと思います。方法は簡単で、「自身が真にリラックスできるイメージを、目を閉じて30秒ほど想い浮かべる」だけです。なお、リラックスできるイメージが想像できなかったりしにくかったりする人は、“自身が心地よい自然の中でゆったりとしているイメージ”を、より具体的に思い浮かべてみてください。
さらに、イメージするだけでなく、実際に散歩をしたり自然に触れたり浸ったりすることもオススメです。自分のペースで歩くことや植物や自然を愛でたり体験したりすることは、心身のリフレッシュに非常に効果的とされています。
なお、たとえ自己予防だけでは解決まで至らない過呼吸であったとしても、より的確なカウンセリングや適切な抗不安薬などの投与が有効となる場合もあります。できるだけ早く専門機関に相談し、あなたにとって適切かつ的確な対処法を試みてください。
過呼吸の状態とは、1)極度の緊張やストレスなどで呼吸が激しくなる、2)1)により血液中の二酸化炭素が低下する、3)2)により脳の延髄が二酸化炭素不足を解消するために呼吸を止めようとする、4)3)と並行して意識を司る大脳皮質が息苦しさを感じて呼吸を続けようとする――ことによる呼吸困難といえます。
そして、過呼吸によって血液中の二酸化炭素が不足すると、両手の指や口のまわりがしびれ、めまい、ふらつき、頭痛、筋肉のこわばりなどが起り、最悪の場合は心臓停止にすらつながってしまう場合があります。
ただし、過呼吸は、適切な対処法で予防することや的確な対処法で、最悪な結果を阻止することが可能です。
過呼吸になる前の対処法「ゆっくり呼吸」
まずは過呼吸になる前、より具体的には過呼吸が“起きそうになった”際は、直ちに以下の「ゆっくり呼吸」を実行してください。「ゆっくり呼吸」
1)ストレスの原因になっているものから距離をとり、落ち着くようにする
2)静かに座って、リラックスできる姿勢をとる
3)5秒間息を止め、呼吸を一度落ち着かせる
4)3秒かけて息を吐く(息を吐くことに集中し、心の中で「リラ~ックス」と唱える)
5)3秒かけて息を吸う(あわてて息を吸おうとしない)
6)3)~5)を5分ほど続ける
なお、過呼吸を何度か起こしている人は、日頃から「ゆっくり呼吸」を練習してほしいと思います。
過呼吸になったときの対処法「ゆっくり息を吐く」
しかしながら、それでも過呼吸になった場合は、1)「ゆっくり息を吐く」を意識し、2)1回の呼吸で10秒くらいかけて息を吐く(息を吐く前に1~2秒息を止めるとより効果的)――のように、「ゆっくり呼吸」の中でもさらに“ゆっくり息を吐く”を意識し、とにかく吸うよりも先に、“まずはゆっくり息を吐ききる”ようにしてみてください。また、状況にもよりますが、可能であればうつぶせに寝たり、机にもたれかかるように座って前屈みになったりするなど、腹式呼吸をしやすい姿勢となることも効果的です。
過呼吸は15~30分ぐらいで落ち着きます。また、“過呼吸という症状”だけで死に至ることはないといわれています。決して焦らずに落ち着いて、適切かつ的確な対処法を試みてください。
なお、過呼吸の対処法として広まっているペーパーバッグ法(紙袋で鼻と口を覆い、その中で呼吸させる)は、二酸化炭素不足に気づきにくになり、それによって酸欠にも気づかず、場合によっては命に関わる危険行為でもあるため、現在では要注意とされています。
原因対策から目指す、過呼吸の予防と根治
他方、過呼吸は、ストレスをうまく対処することで予防できる症状であるとも考えられています。まず過呼吸は、1日の中で緊張している時間が長過ぎると症状を起りやすくなるといわれています。そのため、リラックスしている時間を増やすことが大切となってきます。ストレッチやヨガ等を短時間でも生活に取り入れる、入浴・食事・睡眠の質を見直すなど、自身のリラックス時間を作ったり増やしたり向上させたりしてみてください。
また、イメージの作用を活用する、想像によるリラックスの時間も生活に取り入れてみてほしいと思います。方法は簡単で、「自身が真にリラックスできるイメージを、目を閉じて30秒ほど想い浮かべる」だけです。なお、リラックスできるイメージが想像できなかったりしにくかったりする人は、“自身が心地よい自然の中でゆったりとしているイメージ”を、より具体的に思い浮かべてみてください。
さらに、イメージするだけでなく、実際に散歩をしたり自然に触れたり浸ったりすることもオススメです。自分のペースで歩くことや植物や自然を愛でたり体験したりすることは、心身のリフレッシュに非常に効果的とされています。
なお、たとえ自己予防だけでは解決まで至らない過呼吸であったとしても、より的確なカウンセリングや適切な抗不安薬などの投与が有効となる場合もあります。できるだけ早く専門機関に相談し、あなたにとって適切かつ的確な対処法を試みてください。
<参考文献・参考サイト>
・「過呼吸の症状をおさえるワザ」『NHKガッテン!』(2016年8月号、主婦と生活社)
・過呼吸を予防!日頃からリラックスを心がけることが大切
https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_1125.html
・突然の過呼吸、焦らずに 不安や緊張で年齢問わず発症 - Nikkei Style
https://style.nikkei.com/article/DGXKZO65509380X21C20A0KNTP00/
・「息ができない……」突然の過呼吸にこれだけは知っておきたいこと
https://bunshun.jp/articles/-/12506
・「過呼吸の症状をおさえるワザ」『NHKガッテン!』(2016年8月号、主婦と生活社)
・過呼吸を予防!日頃からリラックスを心がけることが大切
https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_1125.html
・突然の過呼吸、焦らずに 不安や緊張で年齢問わず発症 - Nikkei Style
https://style.nikkei.com/article/DGXKZO65509380X21C20A0KNTP00/
・「息ができない……」突然の過呼吸にこれだけは知っておきたいこと
https://bunshun.jp/articles/-/12506
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