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DATE/ 2015.10.18

速読と遅読、あなたにあった読書法は?

 速読とは、文字通り書物に速く目を通し、おおまかな内容をとらえること。この効果はもう立証されているものであり、今や速読術の講座まである。しかし、速いだけが良いというわけではない。ゆっくりと読むことの大事さもあるのだ。さて、どちらがあなたにむいているか、考えてみよう。

速読の良さ

 本の数は数えきれないほどあり、人が一生のうちにすべて読むのは不可能といえる。しかし知識の量は、いくら読んだかに比例していくので、できるだけ多くの本に触れたいところだ。

 速読は、本を読むスピードが上がることで、単純に多くの情報を得ることができる。たくさんの知識に触れれば、話をするにも、ものを書くにも何かと便利だし、知っているということで安心できるだろう。

 メリットはそれだけではない。文字からじかに情報を読み取る力がつく。文章を塊でとらえるので集中力や脳の情報処理能力がアップし、仕事の効率をあげることができる。また右脳も鍛えられるので、創造する力も上がるといわれている。

遅読の良さ

 速読ほど注目されていないものの、遅く読むことによる効果というものにも目を向けられ始めている。ゆっくり、じっくり文字と向き合い、また読み直すことによって深い理解を得ることができる。こうして愛着を持って読んだものは、長らく自分の中に生き続ける。

 また、納得するまでじっくりと考えるので、思考力がアップする。多元的にものを見ることもできるようになるだろう。

 本質を知るには時間がかかるのだ。ただし、ただぼーっとしていて遅い、というのではまったく頭に入っていないので、気をつけること。時間があればメモを取りながら読むのもいいだろう。

あなたはどちら向き?

 速読と遅読、双方の良さはわかってもらえただろうか。速読は主にビジネス書、ノウハウ本、史実本を読むのに向き、遅読は小説など物語を読むのに適している。

 速読は基本的に自分に必要だと思うことにしか目がいかない一方で、遅読は作者のもつ自分にはなかった考え方を気づかせてくれる。

 さて、あなたはどちらの読み方に慣れているだろうか。どちらが良い、悪いと決めることはできない。それぞれ利点も欠点もあるからだ。

結論:どちらも使え!

 必要な情報は手早く手に入れ、知識のひきだしを多く持ちたい。でも、物語はじっくりと内容を理解し、深く考えながら進みたい。

 速読と遅読を使い分ければ、読むジャンルの幅も広がることだろう。自分が読みたい本を見つけたらそのジャンル、内容と自分の関心度を照らし合わせ、両方のやり方を使ってうまく読書を楽しみたいものである。

 本はあなたの好きな読み方で、ストレスなく読むのが一番だ。できることなら、速読と遅読どちらかに偏るのではなく、たまには自分の得意でない読み方にもチャレンジしてほしい。
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
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