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DATE/ 2016.05.14

〇〇の成績が関係?理系と文系の年収格差

 文系出身者と理系出身者で、年収にはどのぐらい差がつくのでしょうか?居酒屋の話題にはなっても、身の回りだけではサンプル数が少なく、決着には至らない話題です。

 この問題に学術調査を加えたグループが、実は日本にいたのです。5年前のことですが、同志社大大学と立命館アジア太平洋大学の研究者に京大経済産業研究所が加わって、学術調査を行った実績があります。

文系平均559万円、理系平均600万円という格差

 わかったことは、男性(平均年齢46歳)の場合、文系出身者の平均年収が559.02万円で、理系出身者は600.99万円と、年収で50万円近く高いことでした。

 さらに年齢に伴う年収アップの勾配は、理系出身者の方が高くなっていることも分かりました。とくに40歳を境に文系出身者の数字は伸び悩みがちですが、理系出身者の収入は順調にアップしていくそうです。理系出身者の正規雇用率が高いこととも関係していそうですね。

実は年収にもはねかえる「数学」の成績

 また理系にとってのうれしい話題もあります。上の調査に先立って、京大経済産業研究所では2000年と2001年の2回にわたり、私立3大学の社会科学系学部卒者の平均年収を調査したことがあります。その時の着眼点は「数学と年収に関係はあるか」でした。

 共通一次試験で数学を受験した人としていない人の平均年収を比べたところ、結果は歴然。

 2000年:数学受験者 748万円 数学未受験者 641万円
 2001年:数学受験者 709万円 数学未受験者 639万円

 この数字に対して分析にあたった西村先生(京都大学経済研究所)のコメントは、「文系であっても、数学を学ぶことで培われる論理的思考が、個人の職業能力を高めているという見方もあるかもしれないが、それを証明することは難しい。しかし、数学を学ぶことで、職業選択の幅が広がり、それが平均年収を上昇させるということは言えるであろう」。

 今から勉強しても遅いでしょうか、西村先生!
(10MTV編集部)

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