ファミリービジネスとAI
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
人工知能の普及で格差が広がる!労働者が取るべき対策は?
ファミリービジネスとAI(5)AI時代に求められる能力
柳川範之(東京大学大学院経済学研究科・経済学部 教授)
人工知能が発達して普及すると、人間の仕事は奪われるのか。東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏は、そんなことはないという。なぜなら、人間には人工知能では代替できない能力があるからだ。人工知能が発展していく時代、経営のカギとなるのは、人間の有利性をいかに伸ばせるかにあると柳川氏は強調する。(2016年7月25日開催日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー講演「ファミリービジネスと産業構造の変化」より、全8話中第5話)
時間:9分28秒
収録日:2016年7月25日
追加日:2016年10月21日
≪全文≫

●AIが発達すると仕事がなくなる?


 AIが発達すると、いろいろな仕事や半分くらいの職業がなくなるといった議論が盛んに行われています。このあたりの話は私の専門分野に近いのですが、結論からいえば仕事はなくなりません。ほとんどの仕事は、完全にはなくならず、現実に起こるのは、仕事や職業の中で、コンピュータに代替されてしまう業務と、代替されないで人間がやる業務とに分かれるということなのです。

 例えば、弁護士という仕事があります。弁護士という仕事がなくなる、あるいはなくならないという話がされますが、弁護士という職業自体はなくなりません。ただ、今まで弁護士がやってきた仕事のかなりの部分は、コンピュータがやってくれるようになります。人間としての弁護士がやる仕事は、その中の一部で済むようになります。そのため、人の数があまり要らなくなるのは事実ですが、ほとんどの産業で起こるのは、その中で人間のやる業務が分かれていくという話です。まるきり全部なくなるわけではなく、一部の人が結構な仕事をやっていくという方向に変わっていきます。

 このあたりに大きな誤解があるということです。今後どうなっていくのかという話でいくと、先ほど申し上げたように、コンピュータ、AIが仕事を奪うという話ではありません。仕事を奪うのは、AIそのものではなく、AIの裏側にいる人間なのです。今のところ、AIは道具です。人間がAIを使っています。突然、そのコンピュータやロボットが意思をもち、人間の仕事を奪い出すということはないのです。

 だから願わくは、AIを使いこなす、道具として駆使する側に回るということです。職業として、あるいは働き方としてお金が稼げる、きちんと生き残っていける話が重要なのです。だから、日本全体として、こういう分野にできるだけ力を向けていく必要があるという話をしています。


●人工知能の発達でもたらされる「所得の二極化」


 ただ一方で、それをやると所得分配がかなり歪んでくる可能性があります。これはマクロ的な課題です。コンピュータを使いこなせる人と、ある意味でコンピュータに仕事を奪われる人との間に、かなり大きな差が生まれていきます。すごく稼げる人と、コンピュータに仕事を奪われてしまい、あまりお金を稼げなくなる人と二極化してくる部分が出てきます。

 ここから、いわゆる「中間層が消えてしまい、所得分布...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
認知バイアス~その仕組みと可能性(1)認知バイアス入門
誰もが陥る「認知バイアス」…その例とメカニズム
鈴木宏昭
「逆・タイムマシン経営論」で磨く経営センス(1)人口問題の本質
「逆・タイムマシン経営論」は本質を見抜くための方法論
楠木建
本質から考えるコンプライアンスと内部統制(1)「法令遵守」でリスクは管理できない
「コンプライアンス=法令遵守」ではない…実例が示す本質
國廣正
優れた経営者の条件(1)スキルとセンスの違い
経営者のセンスは担当者のスキルとは全く違う
楠木建
営業から考える企業戦略(1)成功するブランド戦略とは?
ブランド力を高めるために「自社の強み」を徹底的に聞け
田村潤
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(30)AI時代の企業と道徳
【10minで考える】CPO(最高哲学責任者)…AI時代に必須の哲学とは
テンミニッツ・アカデミー編集部
仏教とキリスト教が照らし出す日本の宗教(2)教義の宗教と覚りの宗教
キリスト教は教義の宗教、仏教は覚りの宗教…仏教はなぜ普遍宗教か
橋爪大三郎
資本主義の再定義…哲学で考える(6)「学ぶ」ことの本質と道徳の問題
「一人で悟るのは危険だ」…学ぶことの本質と日本の役割とは?
中島隆博
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
編集部ラジオ2025(32)哲学者たちが考えた平和追求
反EU、反国連の時代に再考!「哲学者たちの平和追求」
テンミニッツ・アカデミー編集部
徳川将軍と江戸幕府~井伊直弼編(1)桜田門外の変と井伊直弼の人物像
「桜田門外の変」の謎…井伊直弼の警護に問題はなかったのか
山内昌之
もののあはれと日本の道徳・倫理(1)もののあはれへの共感と倫理
本居宣長が考えた「もののあはれ」と倫理の基礎
板東洋介
中国春秋戦国時代と始皇帝(7)始皇帝を支えた家臣たち
始皇帝を支えた家臣たち…史実からいかに実像を描いていくか
鶴間和幸
近現代史に学ぶ、日本の成功・失敗の本質(6)東條内閣で行われた行政改革
悲惨な末路につながった東條英機内閣での兼職と省庁再編
片山杜秀
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か(1)AIに置き換わる仕事と人間がやる仕事
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か…人間がやるべきこととは?
橋爪大三郎