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DATE/ 2016.07.11

「ググる」は古い?10代の若者の47%はTwitterで検索!驚きの検索方法とは?

 仕事上必要な情報も、日常で気になった疑問も、まずはGoogleで検索する。そうやって解決することも多々あるでしょう。20~30年前は図書館に行ったり、電話帳で詳しそうな組織に問い合わせてみたり、調べるという行為は何かと手間のかかるものでしたが、いわゆる「ググる」と呼ばれる行為が広まったことで、私たちの生活はとても便利になりました。しかし、今やその「ググる」さえ時代遅れになっているかもしれないのです。

「ググる」よりも「Twitter」検索!?

 ソフトウェア開発会社の「ジャストシステム」が発表したレポート「スマートフォンでの検索に関する調査結果」によると、世の中で話題になっている情報をスマートフォンで情報収集する際に最も利用されるサービスは「Google」(38.1パーセント)、次いで「Twitter」(29.8パーセント)でした。「ググる」が1位とはいえ、「Twitter」にここまで迫られているのです。

 しかも年代別に見ると、30代男性は「ググる」派と「Twitter」派がまったくの五分五分(ともに33.3パーセント)で、10代男性は「ググる」26.5パーセント、「Twitter」47.1パーセントと、「Twitter」派の方が圧倒的に多いという驚きの結果が出てきました。「ひまつぶしになるようなネタ」の情報収集に関しては、若者だけではなく全体の回答でも「ググる」(28.9パーセント)を「Twitter」(31.1パーセント)が上回りました。

 にわかにこの結果を信じられない…そんな人も少なくないと思います。でもご安心ください。質問項目によっては「ググる」が圧倒的主流のケースもあります。たとえば、検索対象が「課題に対する解決方法」の場合「ググる」が60.9パーセント、「知識がなく、新たに知りたい情報」は58.7パーセントでした。前述した「話題になっている情報」や「ひまつぶしになるようなネタ」は、口コミ情報を重視するという観点から、「Twitter」の比率が高くなったのかもしれません。

GENKINGさんが語るSNS検索事情

 タレントのGENKINGさんも検索について興味深い発言をしていました。TechCrunchの『Googleは使わない、SEO対策しているから――Instagram有名人のGENKINGが語った10代の「リアル」』という記事において、検索ツールとしての写真共有アプリ「Instagram」の使い方を紹介しています。「例えばパンケーキ屋のハッシュタグで、その店で何が食べられているのか分かる。ディズニーランドに行きたいとなったとき、混み具合も分かる」。そして「Google」については「検索すると文字が出てくるし、(検索結果は)SEO対策されている。あとはスポンサー(広告)とかが上がってきて…ネットってリアルじゃない。Instagramは検索することで言葉より画像が表示される」と主張しています。

 「ググる」が古いとは言い切れないものの、用途によって、世代によって、もっと支持される検索方法があると言えるでしょう。そして2~3年経ったら検索事情はまた様変わりしているかもしれない――。それが現代の面白さであり、難しさでもあるかもしれないですね。

<参考サイト>
・スマートフォンでの検索に関する調査結果
https://www.justsystems.com/jp/download/contents/fastask/biz/report/fa_report-search-20160527.pdf
・Googleは使わない、SEO対策しているから――Instagram有名人のGENKINGが語った10代の「リアル」:TechCrunch
http://jp.techcrunch.com/2016/03/03/istagram-genking/
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今井むつみ
一般社団法人今井むつみ教育研究所代表理事 慶應義塾大学名誉教授