全寮制国際高校ISAKの挑戦
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
新たな価値を創造するチェンジメーカーを育てるために
全寮制国際高校ISAKの挑戦(4)大切な三つの力
小林りん(ユナイテッド・ワールド・カレッジISAKジャパン 代表理事 )
全寮制高校であるインターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢(ISAK)が目指す理想的な教育像とは何か。同校の設立者で代表理事の小林りん氏が重視するのは、多様性に対する寛容力、問題設定能力、そして困難に挑む力だ。まさにそれらは、これからの時代を生きていくために必要な力であり、科学的な知見に基づいて訓練が可能な能力であると小林氏は言う。(2015年8月28日開催島田塾GBHS小林りん氏トークセッション「インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢~グローバル化・多様化の進む社会における真のリーダーとは~」より、全5話中第4話目)
時間:5分10秒
収録日:2015年8月28日
追加日:2015年12月7日
カテゴリー:
≪全文≫

●ISAKが大切にしている力(1)「多様性に対する寛容力」


 話は少し戻りますが、こういう時代認識の上で、私たちの学校では何をしているかということをお話しします。

 一つ目、私たちの学校が大事にしているものとしては、やはり「多様性に対する寛容力」です。先ほども言いましたが、これからは自分の当たり前が当たり前ではない人だらけの時代になるのですね。そういうときに、そういう人と一緒に仕事をする、あるいは意見をまとめていく。そういうことができることはすごく大事ではないかと思っています。

 ですので、私たちの学校は、実は生徒の7割は海外から来ています。別に日本にたまたま住んでいる外国人のお子さんではなくて、海外からこのためだけに留学してくる留学生が7割です。先生も9割が外国人です。かつアメリカ人だけではなくて、ヨーロッパ人も、それからインド人も、マレーシア人も、いろいろな人がいる学校です。

 そして、もう一つ大事なのは、多様性という意味では、国籍だけではないと思うのですね。国籍というのは表面的には非常に分かりやすいダイバーシティ(多様性)ですが、それだけではなく、私たちは第1期生の人数にして7割、金額ベースで5割の生徒に、奨学金を出させていただいています。これによって、社会的経済的な格差や宗教観、歴史観など、あらゆる現実社会に存在する混沌としたダイバーシティが、学校の中に実存するようにしてきました。サポーターの方に、改めてお礼を申し上げます。本当にありがとうございます。


●ISAKが大切にしている力(2)「問題設定能力」


 二つ目が「問題設定能力」です。これが、先ほど言っていた二つ目の話題に関わります。「問題解決能力」とよく言われますが、それは問題が先にあって、既存の問題をいかにうまく早く解くかが大事だと言われていますが、それでいいのですか? ということです。そもそも何が解かれるべき問題なのか、大人も分かっていないのに、大人から与えられた問題をうまく解決するだけでいいのですか? というのが、私たちの問いかけです。ですので、問題設定能力、あるいは問題発見能力と言っています。自分たちで問題を発見して、自分たちでそれを解決してもらう。だから、「問題発見アンド解決能力」をつけてもらうというのが、二つ目のポイントです。

 これはどうやってやっているかというと、...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
北欧神話の基本を知る(1)世界でもっとも悲観的な神話
世界滅亡を予言!?人類史上もっとも悲観的な北欧神話とは
鎌田東二
日本人が知らない自由主義の歴史~後編(1)ニューリベラリズムへの異議
ハーバート・スペンサーとダイシー…20世紀の危機の予言者
柿埜真吾
渡部昇一の「わが体験的キリスト教論」(1)古き良きキリスト教社会
古き良きヨーロッパのキリスト教社会が克明にわかる名著
渡部玄一
世界神話の中の古事記・日本書紀(1)人間の位置づけ
世界神話と日本神話の違いの特徴は「人間の格づけ」にある
鎌田東二
禅とは何か~禅と仏教の心(1)アメリカの禅と日本の禅
自発性を重んじる――藤田一照師が禅と仏教の心を説く
藤田一照
キリスト教とは何か~愛と赦しといのち(1)「イエス」とは一体誰なのか
「イエス・キリスト」という名前の本当の意味は?
竹内修一

人気の講義ランキングTOP10
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
戦争と暗殺~米国内戦の予兆と構造転換(3)未解決のユダヤ問題
「白人vsユダヤ人」という未解決問題とトランプ政権の行方
東秀敏
徳と仏教の人生論(5)陰陽と東洋思想を知ることの意味
『孟子』に学ぶ、リーダーが過酷な境遇に追い込まれる意味
田口佳史
学力喪失の危機~言語習得と理解の本質(1)数が理解できない子どもたち
なぜ算数が苦手な子どもが多いのか?学力喪失の真相に迫る
今井むつみ
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
松尾睦
人生100年時代の「ライフシフト概論」(3)キャリアの危機〈下〉
40代前半に訪れる「中年の危機」、鍵は「人生の成長戦略」
徳岡晃一郎
エンタテインメントビジネスと人的資本経営(1)ソニー流の多角化経営の真髄
ソニー流「多角化経営」と「人的資本経営」の成功法とは?
水野道訓
編集部ラジオ2025(26)ソニー流!多角化経営と人材論
ソニー流「人材の活かし方」「多角化経営の秘密」を学ぶ
テンミニッツ・アカデミー編集部
いま夏目漱石の前期三部作を読む(1)夏目漱石を読み直す意味
メンタルが苦しくなったら?…今、夏目漱石を読み直す意味
與那覇潤
世界のジョーク集で考える笑いの手法と精神(1)体制を笑うジョークと諷刺の精神
ジョークの精神…なぜ人は厳しいときほど笑いを磨くのか
早坂隆