「働き方改革」の課題と展望
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
副業や兼業がベンチャーの可能性を生む
「働き方改革」の課題と展望(6)働き方を成長につなげる
柳川範之(東京大学大学院経済学研究科・経済学部 教授)
技術革新によって、時間と空間にとらわれない働き方が増えれば、副業や兼業も容易になる。それはやがて、転職のハードルを下げ、創造的なベンチャービジネスの可能性を拡げるだろう。東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏がこのように展望する「働き方改革」は、どのように日本を変えていくだろうか。(全6話中第6話)
時間:6分31秒
収録日:2017年2月21日
追加日:2017年4月1日
≪全文≫

●副業の拡大は、転職のハードルを下げる


 やや中長期的な観点で考えると、副業とか兼業の重要性は何なのか。それは転職やスキルチェンジの良い橋渡しになってくれることだと思います。

 環境変化が激しいと、働く場所を変えていったり、自分のキャリアを変えていったりすることがどうしても必要になります。しかし、それが転職を伴うとなるとハードルが高くて、特に今、やっている仕事がそれなりに順調だとすると、それをやめて、やめて別のとこに移るのは、結構リスクが高い。場合によると失敗してしまうかもしれないですし、自分に本当に向いているかどうかも分からないという課題もあるので、どうしても躊躇してしまい、方向転換ができない、ということになります。

 そこを、例えば、自分は可能性があるのではないかと思っている領域から、兼業や副業という形でやってみるのです。そうすれば、「お試し」をすることができる、あるいはその仕事をするのに必要なスキルを学んでいくことができます。最初は少し軽く足を出してみて、うまくいってきたら、だんだんそちらに重心を移していき、やがて大きく伸びていくのであれば、そちらに転職をする。こうすれば、リスクを小さく会社を変えたり、仕事を変えたりすることができるでしょう。


●多様な副業で、真の「働きがい」を見つける


 今の日本でなかなか転職に踏み出せないのは、やはりそうしたときのリスクが怖いからです。しかし今、言ったような形でお試しができれば、もう少しスムーズにいろいろな職に変わっていけるのではないでしょうか。

 自分にとって働きがいのある場所を見つけていくことは、本当に大事なことです。とはいえ、人間はそんなにあちこちで働くことはできません。つまり、たいていは1社か2社ぐらいの経験しかないのです。そうすると、あらためて振り返ったときに、この場所が一番、自分にとって合った仕事だったのか、自分に合った会社だったのかということが分からないまま、一生を終わっていく人は圧倒的に多いと思います。もちろん10も20も仕事はできないかもしれませんが、いくつかの仕事をやるということであれば、副業を生かしていくことでそれが可能になってくるのではないかと思います。

 もう一つは、単に新たな会社や業種に移るだけではなく、大企業に勤めながらベンチャーをやってみるといったことも可能になってくるでし...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
ストーリーとしての競争戦略(1)当たり前の重要さ
柳井正氏の年度方針「儲ける」は商売の本筋
楠木建
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治
野獣の経営、家畜の経営(1)経営センスが育つ土壌
ファーストリテイリングで経営者が育つ理由
楠木建
生き続ける松下幸之助の経営観(1)今も生きている幸之助
松下幸之助の考え方には今と昔を貫くものがある
江口克彦
企業改革の核心は何か(1)組織の危機をいかに克服するか
V字回復のためには社員に「個人の痛み」を迫る覚悟を持て
三枝匡
そこまでやるか
当たり前のことを徹底してやった時、初めて人の心は動く
上甲晃

人気の講義ランキングTOP10
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
こどもと学ぶ戦争と平和(2)「本当の平和」とは何か
「平和」には2つある…今の日本は本当に平和なのか?
小原雅博
プロジェクトマネジメントの基本(10)大脳生理学によるモチベーション理論
論理的?計画的?社交的?冒険的?利き脳による4タイプ
大塚有希子
学力喪失の危機~言語習得と理解の本質(5)AIに記号接地は可能か
人間とAIの本質的な違いは?記号接地から迫る理解の本質
今井むつみ
これから必要な人材と人材教育とは?(2)AI時代に必要とされる能力
AI時代に必要なのは「問いを立てる能力」…いかに育成するか
柳川範之
平和の追求~哲学者たちの構想(4)ルソーが考える平和と自由
ルソーの「コスモポリタニズム批判」…分権的連邦国家構想
川出良枝
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
松尾睦
聖徳太子「十七条憲法」を読む(1)十七条憲法を学ぶ現代的意義
聖徳太子の「和」は議論の重視…中華帝国への独立の気概
賴住光子
ChatGPT~AIと人間の未来(1)ChatGPTは何ができて、何ができないか
ChatGPTは考えてない?…「AIの回答」の本質とは
西垣通
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(2)量子論と空海密教の本質
脳内の量子的効果――ペンローズ=ハメロフ仮説とは
鎌田東二