東アジアと世界の行方
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
東南アジアを見て感じる世界の不確実性の高まり
東アジアと世界の行方(5)不確実性の高まり
白石隆(熊本県立大学特別栄誉教授)
立命館大学特別招聘教授でジェトロ・アジア経済研究所長の白石隆氏が、今後の世界情勢の見通しについて解説する。北朝鮮問題ではアメリカは軍事的なオプションを取る可能性がある。ヨーロッパや中国は小康状態だが、トランプ大統領の政策やビジネスの世界の変化によって、世界の不確実性は上昇している。(全6話中第5話)
時間:9分16秒
収録日:2017年11月24日
追加日:2018年3月6日
カテゴリー:
≪全文≫

●軍事的なオプションがないとは言い切れない


質問 ユーロや中国、サウジアラビアが何とか安定するとなると、残すところは北朝鮮問題だということでしょうか。1年から1年半の間に核ができてしまうかもしれません。

白石 これから1年から1年半ぐらいの時間の枠組みの中で、何かを決めざるを得ないでしょうね。どういうオプションがあるのかは分かりませんが、軍事的なオプションがないとは、もう私は考えていません。確率は分かりませんが、少なくともレックス・ティラーソン国務長官やハーバート・マクマスター米大統領補佐官があらゆる選択肢を考慮していると言うからには、そうなのでしょう。彼らは絶対にうそは言いませんから。

 アメリカ人というのは、彼らのレベルになると極めて合理的です。例えば仮に、北朝鮮に対する報復攻撃でどれぐらいの犠牲者が出るかということを考えてみましょう。北朝鮮が小型の核兵器をミサイルに付けてアメリカに発射できるということになれば、そのコストは比較になりません。したがって、やはりこれから1年から1年半ぐらいは本当に要注意です。

 お分かりの通りユーロは小康状態でしょう。むしろ、次に危機が起きるとすれば、また4、5年のことではないでしょうか。結局、ヨーロッパは経済的にはパフォーマンスが良くありません。ですから、少し経済が上向きになったといっても、5年10年のスパンで見れば大したことはないでしょう。果たしてどのくらい所得が伸びるのか、特に中間層以下の所得がどれぐらい伸びるか、私は正直に言って疑問です。あれだけ移民を受け入れてきたのですから、もう一度ポピュリズム的なものが出てくる可能性も十分にあります。今は取りあえず一つの大きな危機が過ぎたという段階にすぎません。

 中国は党大会を乗り切りましたが、基本的な方向を変えたわけではありません。かつての日本とよく似ていますが、雇用を重視し、そのためには経済の効率化をある程度まで犠牲にするということです。アクセルとブレーキの踏み具合が今後どうなるのかということは、見ておく必要があるでしょうが。


●世界の不確実性が非常に高まっている


白石 中国がなにか大きく変わるという印象はありませんが、ただし同時に東南アジアの動向にも注目しておくべきでしょう。

 実は先日、GRIPS(政策研究大学院大学)で東南アジアに関わるセミナーを行いました。東南...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
内側から見たアメリカと日本(1)ラストベルトをつくったのは誰か
トランプの誤謬…米国製造業を壊した犯人は米国の経営者
島田晴雄
お金とは何か?…金本位制とビットコイン(1)お金の機能とその要件
お金の「3大機能」とは何か? そしてお金のルーツとは?
養田功一郎
高市早苗総理と松下政経塾(1)松下政経塾の人材輩出率の高さ
なぜ松下政経塾はケネディスクールよりも人材輩出率が高いのか
執行草舟
国際地域研究へのいざない(1)地域研究の意味とイスラエル研究
なぜ経済学で軽視されてきた「地域研究」が最高の学問なのか
島田晴雄
財政問題の本質を考える(1)「国の借金」の歴史と内訳
いつから日本は慢性的な借金依存の財政体質になったのか
岡本薫明
インフレの行方…歴史から将来を予測する(1)インフレの具体像を探る
270年の物価の歴史に学べ…急激な物価上昇期の特徴と教訓
養田功一郎

人気の講義ランキングTOP10
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(9)ユダヤ人の多様性
ユダヤ人は一枚岩ではない…米国ユダヤ人のイスラエルへの違和感
鶴見太郎
「逆・タイムマシン経営論」で磨く経営センス(1)人口問題の本質
「逆・タイムマシン経営論」は本質を見抜くための方法論
楠木建
昭和の名将・樋口季一郎…ユダヤ人救出編(1)決断と信念のユダヤ人救出
毅然として人道を貫き、命を救う…樋口季一郎のユダヤ人救出
門田隆将
デジタル全体主義を哲学的に考える(1)デジタル全体主義とは何か
20世紀型の全体主義とは違う現代の「デジタル全体主義」
中島隆博
人の行動の「なぜ」を読み解く行動分析学(1)随伴性
三日坊主、部屋が片付かない…なぜできないか行動分析学で考える
島宗理
編集部ラジオ2026(12)自転車の青切符と「法と自粛」
【10minで考える】自転車の青切符と「法と自粛」
テンミニッツ・アカデミー編集部
お金とは何か?…金本位制とビットコイン(1)お金の機能とその要件
お金の「3大機能」とは何か? そしてお金のルーツとは?
養田功一郎
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治
生き抜くためのチカラ~為末メソッドに迫る(4)人生の勝敗を考える
幸せの鍵「なにげなさ」とは何のことか
為末大
不便益システムデザインの魅力と可能性(1)「便利・不便」「益・害」の関係
「不便益」とは何か――便利の弊害、不便の安心
川上浩司