日本企業のグローバル戦略~外資系企業との比較
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
新しい「宮大工システム」を構築すべき?
日本企業のグローバル戦略~外資系企業との比較(5)日本企業の課題と解決策
大上二三雄(エム・アイ・コンサルティンググループ株式会社 代表取締役)
これまでに語ってきたソニー、富士通、ファナック、デュポンなどの具体例を踏まえて、「宮大工システム」「知足安分」などのキーワードを縦横に使い、大上二三雄氏が平均的な日本企業が現在抱える課題とその解決策を分析する。
時間:17分15秒
収録日:2014年4月24日
追加日:2014年6月19日
≪全文≫

●「宮大工システム」を変えなくてはならない


 これまで欧米企業との対比で、日本企業の課題を具体的に考えてきました。そもそも企業の課題とは個々に固有のものであり、一般解、共通の答えは存在しません。しかし、あえて課題を普遍化するために、今回は平均値で考えた日本企業の課題と解決策をお話ししたいと思います。

 まずは課題ですが、一つ目にお話ししたいのは、「宮大工システム」のことです。多くの日本企業は、ミドル層が頑張り、トップの親分がミドル層を支援する体制をとり、全社一丸となって時に飲んで語り合いながら進んできました。このようなかつての宮大工のような仕組みがこれまでの成功要因だったと思います。

 しかし、これは日本人の以心伝心を前提にしたシステムです。日本国内だけで良いものを作っていく仕組みとしては、宮大工システムは今も機能すると思うのですが、世界に出て行き、グローバルでものを作り、サービスを提供していかなければならない場合、宮大工システムでは独りよがりになってしまい、日本企業はガラパゴス化していると言われてしまいます。グローバルではどうしても宮大工システムを変えていかなくてはなりません。

 一方で、内在的な要因を考えても、宮大工システムを変えていく必要があります。例えば、社員旅行、運動会、寮といった以心伝心を育む仕組みが日本社会の中からなくなっています。結果的に、体育会系出身者は今もそれなりに宮大工システムの中でやっていけるよう鍛えられていると思いますが、それ以外の人は、なかなか以心伝心の仕組みの中でやっていくのが難しくなってきています。そのような私たち自身の変質の問題もあります。


●今の日本企業には、知足安分に陥る危険性がある


 次に、今の日本企業には、知足安分に陥る危険性があると思います。日本には、伝統的に環境に合わせて「足るを知る文化」があります。それでもかつては皆が貧しかったですから、とにかく豊かになりたいと上昇志向で頑張ってきたのですが、全体的にある程度豊かになった今では、さらに頑張って得ようというより、どうしても現在の繁栄を維持したいという姿勢になってしまいます。企業は本来、一丸となって成長して成果を分かち合うのが目的ですが、いつの間にかその究極の目的を忘れ、経営陣や社員の人生や収入などがそれなりに満たされればよいと考えてしまうのです。あ...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
Microsoft Copilot~AIで仕事はどう変わるか(1)「生成AI」の画期性
「生成AI」実装の衝撃…人工知能の歴史と特長
渡辺宣彦
ハラスメント防止に向けた風土づくり(1)ハラスメントの概要
増え続けるハラスメント…その背景としての職場の特徴
青島未佳
メンタルヘルスの現在地とこれから(1)「心を病む」とはどういうことか
なぜ「心の病」が増えている?メンタルヘルスの実態に迫る
斎藤環
優れた経営者の条件(1)スキルとセンスの違い
経営者のセンスは担当者のスキルとは全く違う
楠木建
営業から考える企業戦略(1)成功するブランド戦略とは?
ブランド力を高めるために「自社の強み」を徹底的に聞け
田村潤
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治

人気の講義ランキングTOP10
日本の財政の真実を検証する(2)なぜ財政危機は起きていないか
なぜ財政危機は起きていないのか…国債の金利のトリックを読み解く
宮本弘曉
老子の神髄(4)生成化育と突破力
生成化育――「自ずと然り」のメッセージと「突破する力」の歓喜
田口佳史
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(1)最新研究から見えてくる未来像
AI大格差…なぜ日本の雇用環境では「ショックが大きい」のか?
宮本弘曉
中国史概説~『皇帝たちの中国』を読む(1)なぜ「中国史はつまらない」のか?
驚きの中国史~「中国史はつまらない」という通説の裏の波乱の真実
宮脇淳子
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か(6)リベラルアーツの本質
自分にしかできない自分の世界を味わうために、他の人とつながる
橋爪大三郎
ウェルビーイングを高めるDE&I(6)エクイティ実現と特権性の理解:前編
改札、公衆トイレ、在宅勤務…構造的格差とエクイティの意味
青島未佳
ラカンの精神分析~心の謎を解き明かす(7)ベイトソンの学習理論とコンテクスト
ダブルバインドとは?ベイトソンの学習理論から解き明かす
斎藤環
印象派の解体と最後の印象派展(1)セザンヌと印象派
印象派の画家に大きな影響を与えたセザンヌの構築的筆触
安井裕雄
ポスト国連と憲法9条・安保(4)自衛隊と憲法改正の問題
「憲法9条に自衛隊を書き込む」という改憲案は「姑息」
橋爪大三郎