睡眠:体、脳、こころの接点
この講義シリーズは第2話まで
登録不要で無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
睡眠障害、うつ…レビー小体型認知症の診断ポイント
睡眠:体、脳、こころの接点(5)認知症と睡眠障害
尾崎紀夫(名古屋大学大学院医学系研究科特任教授/医学博士)
高齢社会の進行に伴い、認知症が注目されている。重要なのは、発症前のあまり進行していない段階で病気を見つけることである。シリーズ第5話では、認知症と睡眠障害、特に高齢者に多いレビー小体型認知症を解説いただく。(全8話中第5話)
時間:14分00秒
収録日:2018年8月24日
追加日:2019年1月22日
カテゴリー:
≪全文≫

●9割が睡眠障害を起こす「レビー小体型認知症」


 今回は、ご視聴の皆さんにとっても非常にご関心があるだろう認知症の話です。特に今日は、認知症の中でも「レビー小体型認知症」という、睡眠に非常に大きな問題を起こすタイプについて、お話をしたいと思います。

 この棒グラフは、認知症に伴う睡眠障害についてまとめられた論文です。一番下の段に「何らかの睡眠障害を起こす」割合がありますが、今申し上げたレビー小体型認知症は、9割ほど睡眠の問題を起こしています。

 アルツハイマー型認知症も6割ほど睡眠の問題を起こしています。ですので、認知症と睡眠は大きく関わっており、特に介護の方にとっては重要です。認知症の方が夜なかなか眠らずにごそごそしているので介護上困るということは、よく起こっています。

 ここに挙げた睡眠障害の中でも、一番上の「レム睡眠行動障害」はあまり耳慣れない言葉だと思いますが、後から触れていきます。


●高齢者が「うつ」になったら、レビー小体型認知症を疑う


 レビー小体型認知症は、「DLB」と略します。この写真の小阪憲司先生は、名古屋大学で私の先輩で、1976年に世界で第1例目を発表した方です。下の画像で少しピンク色がかったところが見えます。これがレビー小体で、脳の病理により、この部分が染まることから見つけられた病気です。

 この病気はいくつかの症状を出します。実際にあり得ないものが見えたりするなどいろいろありますが、後で言うように、うつ病と間違われる、あるいはうつ病としか言いようのない時期があります。特に高齢者で、どうも最近物忘れをするようになり、うつ病かなと思っている方、あるいはうつ病の治療薬を使うとかえって調子が悪くなったという方は、こちらのタイプを考えた方がいいと小阪先生は言われています。

 それからもう一つは今日のポイントで、この病気が「レム睡眠行動障害」を起こすことです。


●認知症の2割を占めるレビー小体型認知症の特徴


 こちらは、認知症の中でレビー小体型認知症がどれくらいの頻度を示すかを表した図表です。いくつかの諸外国および日本の研究結果が集められました。ただ、認知症のどのタイプかというのは、患者さんがお亡くなりになっ...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「健康と医療」でまず見るべき講義シリーズ
50代からの親の介護~その課題と準備(1)突然やってくる介護の問題
「親の介護」の問題…優しさだけでは続かない
太田差惠子
「人生100年時代」の抗加齢医学と前立腺ガンの予防
前立腺ガンの進行を止めるための三次予防
堀江重郎
知られざる「脳」の仕組み~脳研究の最前線(1)脳科学と「ミクロのマクロの隔たり」
脳が生きている、死んでいるとは?最新研究で迫る脳の秘密
毛内拡
ナノテクノロジーでがんに挑む(1)「iCONM」がめざす医療
ナノマシンによるがん治療…体内病院というイノベーション
片岡一則
新病態フレイルとサルコペニア(1)概念と診断
「フレイル」の意味と「サルコペニア」の診断基準
大内尉義
驚異の味噌パワー
味噌で免疫力向上、がん抑制、放射能除去…発酵食品の効果
小泉武夫

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(39)上野誠先生の万葉集講義と現代
【10min解説】万葉集に学ぶ「公務員倫理法」の大失敗?
テンミニッツ・アカデミー編集部
ロシア人の見る「ロシアの歴史」(1)会ってみたプーチン…その実像
ロシア人の見る「ロシアの歴史」を知るとロシアがよくわかる・・・実際に会ってみたプーチンの印象とは?
上月豊久
「良き対話」とは?――哲学から考える(1)対話とは何か――会話・説教との違い
「良き対話」のヒントを哲学から考える…「対話」の大前提とは、そして「会話」「説教」「場回し」とは何が違うのか?
納富信留
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
チームパフォーマンスを高める心理的安全性(1)心理的安全性が注目される理由
なぜ今「心理的安全性」なのか、注目を集める背景に迫る
青島未佳
「満洲」から考える日本とアジア(9)アヘンの実態と満洲開発
満洲国の開発とアヘン問題…アヘンが資金源となったのは事実だが「同時代の世界」と比較せねば真実はつかめない
宮脇淳子
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
中国春秋戦国時代と始皇帝(序)映画『キングダム』の中国史監修
中国古代史の真実と『キングダム』…史実がわかれば物語はもっと面白い
鶴間和幸
生成AI「Round 2」への向き合い方(1)生成AI導入の現在地
生成AIの利活用に格差…世界の導入事情と日本の現状
渡辺宣彦
歴史から考える「ロシアの戦略」(3)ロシアの領土拡張と「2つの願望」
「侵略的行為」「領土拡張」へのソヴィエト側の論理とは
山添博史