プラチナ社会へのビジネス創造
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経産省や資源エネルギー庁が言わない「不都合な真実」
プラチナ社会へのビジネス創造(3)資源の飽和と省エネルギー
小宮山宏(東京大学第28代総長/株式会社三菱総合研究所 理事長/テンミニッツ・アカデミー座長)
日本では金属資源がすでに飽和しており、今後は世界でも同様だという。したがって、そのことを見越したビジネスモデルをつくる必要がある。現代では、省エネ技術の進歩によってエネルギー消費量を減らしつつ経済成長を目指すことも可能である。(2018年12月12日JBC日本ビジネス協会朝食会講演「プラチナ社会へのビジネス創造」より、全8話中第3話)
時間:6分46秒
収録日:2018年12月12日
追加日:2019年4月25日
≪全文≫

●プラチナ社会が求める自己実現を参加型社会で果たす


 これまで申し上げたのが、プラチナ社会の一つの条件である自然共生社会という話です。これはエコロジーというだけではなく、一次産業の復活を意味します。農業でも耕作放棄地が滋賀県の面積を超えていますので、目指すのは農林水産業の復活です。それから観光産業の活性化です。

 今は一次産業といっても林業ですらITと機械の時代です。したがって、目指すのは、若者はもちろんですが、女性やシニアも働けるような職場です。以上からプラチナ社会が求める自己実現を参加型社会で果たすところに向かうことができると考えます。


●資源が飽和して鉱山が廃坑する


 次が物質の話です。先ほど自動車の飽和の例を申し上げましたが、例えば日本では鉄が飽和しております。つまり金属がすでに飽和しているということです。答えからいうと、2050年あるいは遅くとも今世紀の末までに、いわゆる鉄鉱山や銅の鉱山は、ほとんど全てが廃坑になると思います。理由は画像の左上の赤い線です。

 赤い線は日本にある(地上資源としての)鉄の量を示しています。鉄の量とは何かというと、自動車に含まれる鉄やビルに入っている鉄といった、使用されている鉄を足したもののことです。1950~1960年の頃は、日本に鉄がありませんでした。この頃は自動車も多く走っていなかったし、ビルの数も少なかったのですが、それが高度成長期に一気に増えて、今は鉄の総量が飽和したのです。

 自動車の数も、トラックの数も、ビルの数も、すでにほとんどが飽和しています。ですから新しいものをつくるとき、前のビルを壊さなければなりません。このとき、鉄鉱石は必要ありません。鉄は一回できると捨てるものではないからです。自動車が海に捨ててあることは、あんまり見たことがないと思います。鉄は全て溶かして、もう一回使っているのです。ということは、年間500万台の車をつくるけれども、年間500万台が廃車になるのですからその鉄が使われているというわけです。

 レアアースも同様です。レアアースは良い磁石をつくるのに必要で、自動車にはモーターに非常に多くの磁石が入っているわけです。自動車の中古がアジアに行ってしまうとその後どうなってしまうのかが分からない面がありますが、日本で...

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