プラチナ社会へのビジネス創造
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超大学が今後のイノベーションの一つになる
プラチナ社会へのビジネス創造(8)超大学構想
小宮山宏(東京大学第28代総長/株式会社三菱総合研究所 理事長/テンミニッツ・アカデミー座長)
近年、地方の大学に企業が出資して行う寄付講座や共同研究プロジェクトが立ち上がっている。学生はそこで、科学技術の実用化に向けて主体的に関わることが可能になってきている。学生がイノベーションの中核となり、科学に情理や物語が加わると社会は動くという。(2018年12月12日JBC日本ビジネス協会朝食会講演「プラチナ社会へのビジネス創造」より、全8話中第8話)
時間:6分30秒
収録日:2018年12月12日
追加日:2019年5月30日
≪全文≫

●COIで大学と企業が協力する


 最後になりますが、私は超大学が今後のイノベーションの動きの一つなのではないかなと思っています。うまくいきかけているCOI(センターオブイノベーション)の18の拠点があります。私は地方の大学を何とかしたいと思っています。潜在力はまだあります。一番うまくいった一つが先ほど申し上げた弘前大学です。

 病院を挙げて2週間かけて市民の2,000項目の検診を行うのですから、東大でやろうといっても、なかなかできることではありません。これは、弘前市民の期待であるとか、弘前大学の県における位置付けといった、さまざまな要因で動いているのです。もう14年間もやっているのですから、世界一規模のデータを持っています。

 それから広島大学もすごく、感性についての脳モデルの研究です。30社ほどの企業が参加しており、弘前大学には50社近くの企業が参加しています。そのうち15社ほどが寄付講座をつくるという話です。

 COI(センターオブイノベーション)には18カ所の大学拠点があるのですが、今は平均して18の企業が参画するようになりました。ということで、さまざまなことを行っております。芸大(東京藝術大学)や山形大学、そしてようやく旧帝国大学も立ち上がってきました。


●学生がキープレイヤー~種子島に19校の大学が集結~


 これで分かったのは、弘前大の例で申し上げたように、一つは学生が中核として活用できるということです。やはり日本はこれから学生を活用する。学生は大学で勉強して卒業したら会社で働く、というのが今までのモデルでしたけれども、それがもう成り立たないのは明らかです。今は人生100年時代ですし、会社から解雇されることがあることも分かっているので、若い人も会社に一生を捧げるとは思っていないのです。これはもう事実で、一つのキャリアだと思って会社に入っているということです。

 ですからこうしたことを前提としてものを考えなくてはいけません。そう考えたとき、学生はもう十分力があるということです。やることが何かということを決めたときの学生はすごいのです。それが例えば明確に起こっているのが、この種子島です。種子島には大学はありません。しかし、ここに今19校の大学が集結しており、学生がキープレイヤーです。


●科...


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