AIに善悪の判断を教える方法~新しい道徳論
この講義は登録不要で無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
次の動画も登録不要で無料視聴できます!
イノベーションに必要な多様性を実現するには?
第2話へ進む
行動変容戦略…個人が各々の行動を変えていく方法とは?
AIに善悪の判断を教える方法~新しい道徳論(1)自分で守る健康社会
鄭雄一(東京大学大学院工学系研究科 バイオエンジニアリング専攻教授)
少子高齢化に伴って、自分で守る健康社会が必要となる、というのが鄭雄一氏の見立てである。そのためには、健康リテラシーをあげ、仲間をつくり、個人の行動が変わっていくことが重要である。鄭氏が、そのためにどのような技術と道徳が必要かを講じる。(全8話中第1話)
時間:11分31秒
収録日:2018年6月20日
追加日:2019年6月3日
≪全文≫

●少子高齢化社会の鍵は個人の行動の変容である


 東京大学工学系研究科の鄭雄一です。今回は、「AIに善悪の判断を教える方法」ということで講演します。副題は「多様性と道徳性」です。そこに本がいくつかありますが、これまでに出してきたもので、この左右の2つが以前に出したもので、テンミニッツTVの中でも以前紹介したもので、これが英訳です。今回は新しくAIについて書いています。この内容は同じく東京大学の光吉俊二先生と一緒につくったものです。

 私が今、東京大学でやっているセンターオブイノベーションに協力しています。このセンターオブイノベーションの名前を「自分で守る健康社会」といいます。どうしてこのような名前になったか、お話しします。

 現在のわれわれのマインドセットは、日本は国民皆保険が大変発達していて、いつでもどこでも安く病院にかかることができ、大変素晴らしいことでしたが、逆にわれわれがそのようなシステムに依存する状態を生み出しました。つまり、われわれは今、病気になったら病院に行けばいい、若者が高齢者を支えるのだと思うようになったということです。

 その一方でわれわれは、少子高齢化で増える高齢者医療費を削減したいという、全ては両立し難いような望みを持っています。日本のこれからの人口動態を見てみますと、グラフの最後は2059年ですが、高齢者の人口は4000万人で全然変わりません。しかし、人口自体は3分の2になってしまい、今のマインドセットでは日本が立ち行かないことは、明らかです。

 そこで、われわれがまず考えてみたのは将来社会ニーズです。それは、自分の健康は自分で守る、そして高齢者も社会を支えるということです。逆にいうと、高齢者や若年者という区別は、多分なくなるのではないでしょうか。そのときに、ただお金を減らすのではなく、新しい医療産業を起こしてGDPを上げていくということです。

 キーとなるのは、個人がそれぞれの行動を変容させていくということです。つまり、そすれば、「行動変容を推進できる社会」が回るようになるのではないかということです。


●自分で守る健康社会


 では「自分で守る健康社会」という、われわれの拠点についてですが、その内容を3つに分かれま...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
「アメリカの教会」でわかる米国の本質(1)アメリカはそもそも分断社会
「キリスト教は知らない」ではアメリカ市民はつとまらない
橋爪大三郎
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(1)物語の構造を読み解くおもしろさ
『オデュッセイア』の面白さの秘密を神話の構造から読み解く…なぜ波乱万丈の神話が人間の創作の源泉になったか
松村一男
『「甘え」の構造』と現代日本(1)「甘え」のインパクト
「甘え」は現代においてダメなものなのか…名著『「甘え」の構造』への2種類の誤解とは?
與那覇潤
今こそ問うべき「人間にとっての教養」(1)なぜ本を読むことが教養なのか
『人間にとって教養とはなにか』に学ぶ教養と本の関係
橋爪大三郎
デカルトの存在論に学ぶ(1) 「我思う、ゆえに我在り」
「我思う、ゆえに我在り」はデカルトの専売特許ではない
津崎良典
仏教とキリスト教が照らし出す日本の宗教(1)神とは何か、そして天皇とは?
日本と世界の「神と信仰」の違いは?…そして天皇の大切な役割
橋爪大三郎

人気の講義ランキングTOP10
ロシア人の見る「ロシアの歴史」(3)ヴァイキング招致説とキエフ・ルーシ
ロシアの起源はヴァイキング?…キエフ・ルーシの興亡と、ロシアとウクライナの決定的な「歴史的溝」
上月豊久
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治
民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教
なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景
橋爪大三郎
『万葉集』と律令社会~官僚の心得と歌宴(3)国司と郡司のつきあい
郡司の妻たちと宴会!?……国司・大原真人今城へのはなむけの歌に記された「媚態表現」の真相と人心掌握術
上野誠
高齢者のフレイル・認知症とその予防対策(1)老年病科と高齢者の疾患・病態の特徴
頻尿、低栄養、転倒、誤嚥、フレイル…増える老年症候群と高齢者の疾患・病態の特徴
小川純人
文明語としての日本語の登場(1)古代日本語の復元
なぜ「てふてふ」が蝶々?日本語の変遷を追う…まずは万葉仮名から
釘貫亨
第2次トランプ政権の危険性と本質(1)実は「経済重視」ではない?
トランプ政権の極右ポピュリズム…文化戦争を重視し経済軽視
柿埜真吾
『「甘え」の構造』と現代日本(1)「甘え」のインパクト
「甘え」は現代においてダメなものなのか…名著『「甘え」の構造』への2種類の誤解とは?
與那覇潤
プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(14)ポリスと魂の堕落過程〈下〉僭主の末路
僭主制は欲望の奴隷…過度の自由が過度の隷属に転換する
納富信留