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高齢者の知恵を次世代に伝える仕組みづくり

プラチナ社会へのビジネス創造(7)高齢者が人財

小宮山宏
東京大学第28代総長/株式会社三菱総合研究所 理事長/10MTVオピニオン座長
情報・テキスト
プラチナ構想ネットワークでは、「プラチナ未来スクール」や、プラチナマイスターの授与など、高齢者の知恵や経験を次世代に伝える仕組みづくりを行っている。さらに最近では、地方の人材不足解消に向けて「第二のふるさとづくり」という試みも進めている。いずれも根本にあるのは「高齢者が人財」ということだ。(2018年12月12日JBC日本ビジネス協会朝食会講演「プラチナ社会へのビジネス創造」より、全8話中第7話)
時間:03:54
収録日:2018/12/12
追加日:2019/05/23
キーワード:
≪全文≫

●高齢者が人財


 2018年11月に株式会社プラチナマイスターを立ち上げました。写真には三菱重工のOBと長崎大学のロボットクラブの学生が写っています。これは19歳の学生がロボットについて教えているのですが、こうしたことを全国10カ所ほどで行っていて、うまくいくということが分かりました。

 ゆくゆくはこれを1,000カ所くらいにしたいと思っています。そうすると、大体1カ所で10人くらいの高齢者が必要になってきますので、全部で1万人の高齢者が必要になるというのが最後の形です。

 それから下の写真のようなボランティアもあります。高齢者が人財だというのは皆、分かっていますし、そのように言っているけれども、ほとんど何もしていないのが現状です。ですから、未来を一緒に話したり語ったりすることができれば、前川製作所の「トリダス」のような話が多く起こると私は思います。

 ですから、そういった思いになっていただいて、少し未来学やプラチナ学、そしてコミュニケーション論を勉強していただきます。これには専門家がいますから、未来学とコミュニケーションを学んでいただいて彼らにプラチナマイスターという称号を与えます。そして、彼らをさまざまなところへ斡旋します。

 とりあえずは、私らがつくっているものでやっていただくというのがいいかと思います。


●休眠預金を社会問題の解決に役立てる


 社会的インパクト投資は、Social Impact Investment, SIIの和約で、 先ほども申し上げたSIB(ソーシャル・インパクト・ボンド、Social Impact Bond)はSIIの一つの例です。休眠預金の活用もSIIやSIBの原資になりえます。

 休眠預金は現在毎年700億円ほど発生しています。最初はおそらく数億で始まると思います。1件1,000万円のものが60件集まって6億といったものだと思うのです。私は最初、蓄積が700億あるのかと思っていましたが、そうではなく、毎年700億円の休眠預金が出てきます。ですから、これを利用すると結構なものです。


●逆参勤交代と第二のふるさとづくり


 私たちはさまざまなことに取り組んでいますが、逆参勤交代というものもやっています。これは三菱総研で始めた実験です。地方は人材が不足しているので何かやろうとしてもなかなか動かないのですが、これを東京の人間が助太刀しようということです。東京の人間にとっては、第二のふるさとづくりということになります。「年を取ったら地方に」と言われても、地縁や血縁がないところにはなかなか行くことはできないでしょう。

 ですから、第二のふるさとづくりを呼びかけています。数年前、丸の内プラチナ大学で、第二の人生についてきちんと考える会を有料で開催しました。三菱地所の「3×3 Lab Future」(さんさんらぼ フューチャー)という場所を使わせていただいて開催したのですが、有料であるにもかかわらず多くの人が来ました。50代の人が多く来るのだろうと思っていたのですが、20代の人も来るので驚きました。そこで今、こういった人たちと未来について考えようという取り組みを進めています。これも人財づくりに近い話です。
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