知識の構造化のために
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
次の動画も登録不要で無料視聴できます!
テンミニッツTVは知的耳学問をデジタル化するイノベーション
第2話へ進む
「知識の爆発」の時代、不可欠なのは世界の全体像の把握
知識の構造化のために(1)テンミニッツTVの問題意識
現在の世界において、世界の全体像を把握するのは非常に困難である。知識の爆発が起き、専門家でさえ、状況を網羅的に理解するのが不可能になっている。その際に有効な方法は、各分野において信頼できる専門家を複数見つけ、そうした人たちの知見を吸収することである。テンミニッツTVは、こうした問題意識から作られた。
※インタビュアー:神藏孝之(10MTVオピニオン論説主幹)
時間:9分06秒
収録日:2019年7月19日
追加日:2019年9月1日
カテゴリー:
≪全文≫

●知識の爆発により、誰も全体像を把握できない。


―― 先生が「知識の爆発について、さらに激しく知識が爆発してくる」と指摘しています。通常のやり方では、なかなか知識を構造的に身に付けていくことはできない。その時期にあたって、先生がテンミニッツTVをつくられたその背景について、お聞かせいただければと思います。

小宮山 1970年代から、研究者が読める論文の数が限られてきました。50年ほど前から、既に、自分で最新の情報を仕入れるという領域がものすごく狭くなってきたのです。1982年に、有名な論文が出て、トップジャーナル12を選んで、「そこの雑誌に3年以内に出た論文を再投稿する」という実験をした。

 その実験をしたところ、どれもいい雑誌ですから、一つの論文あたり3人ぐらいが読むので、30数名の立派な人たちが読んだわけです。そのうち、再投稿だと気付いた人は、3人しかいないのです。これは、「この分野はこの人に聞けば一番分かるだろう」というふうに他の人が思っている人が読むわけですから。その人たちが実は3年以内に出た論文を、ほとんどは読んでいない、ということですよ。これが確か1982年だったと思います。こういうふうになってきているわけです。「あなたはこんなことも知らないのか」、と言われても、新しいことを知らないのは仕方がない。

 しかし、ある程度、全体像をみんなが共有しないと前に進めないじゃないですか。私が「知識の構造化」ということを言い出した背景はそういうことです。


●信頼できる専門家を見つける


小宮山 では、今どうやっているのかというと、私は大学の時からそうだったのですが、「このことは、この人に聞くとだいたい正しそうだ」ということがあるわけです。

 そういう人を「どれだけの分野でどれだけ持っているか」ということが極めて、今、世界の全体像をできるだけ正しく把握するために重要なわけです。私は大学の総長をやったりしていたので、比較的そういうことができる立場にいたわけですね。それでも一人では無理です。一般の方が、バイオから、あるいはエネルギーから人口に関してまで、「本当にどうなんだろう」と判断するのは並大抵のことではないです。

 そうすると、やはり、われわれが「この人は大丈夫」という人を各分野でたくさん探してきて、100名から1,000名でしょうね。そういう人たちに話していただく。それも長く...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
法隆寺は聖徳太子と共にあり(1)無条件の「和」の精神
聖徳太子が提唱した「和」と中国の「和」の大きな違いとは
大野玄妙
本番に向けた「心と身体の整え方」(1)ディテールにこだわる
集中のスイッチを入れる方法は意識からと身体からの2通り
為末大
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
ラフカディオ・ハーン『神国日本』を読む(序)『ばけばけ』と『神国日本』
ラフカディオ・ハーンの遺著『神国日本』の深い意義とは?
賴住光子
「50歳からの勉強法」を学ぶ(1)大人の学びの心得三箇条
大人の学び・3つの心得=自由、世間が教科書、孤独を覚悟
童門冬二
学びとは何か、教養とは何か
教養の基本は「世界史」と「古典」
本村凌二

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(9)「トランプ大統領」の視点・論点
【テンミニッツで考える】「トランプ大統領」をどう見るか?
テンミニッツ・アカデミー編集部
日本人とメンタルヘルス…心のあり方(7)若者の引きこもりと日本の教育問題
日本の引きこもりの深い根源…「核家族」構造の問題とは?
與那覇潤
禅とは何か~禅と仏教の心(1)アメリカの禅と日本の禅
自発性を重んじる――藤田一照師が禅と仏教の心を説く
藤田一照
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
なぜ働いていると本が読めなくなるのか問答(2)ノイズと半身社会の処方箋
ノイズを楽しむ――半身社会の「読書と教養のすすめ」
三宅香帆
「同盟の真髄」と日米関係の行方(7)トランプ氏の評価とその実像
こりごり?アイ・ラブ・トランプ?…トランプ陣営の実状は
杉山晋輔
『還暦からの底力』に学ぶ人生100年時代の生き方(1)定年制は要らない
仕事をするのに「年齢」は関係ない…不幸を招く定年型思考
出口治明
ラフカディオ・ハーン『神国日本』を読む(7)日本の倫理こそ未来の理想
他人の幸福実現に喜びを見出す日本の道徳こそ未来の理想だ
賴住光子
プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(14)ポリスと魂の堕落過程〈下〉僭主の末路
僭主制は欲望の奴隷…過度の自由が過度の隷属に転換する
納富信留
新撰組と幕末日本の「真実」(6)新撰組結成と清河八郎、芹沢鴨
清河八郎と芹沢鴨…乱闘事件や大和屋焼討事件の真相とは?
堀口茉純