日本人とメンタルヘルス…心のあり方
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
日本の引きこもりの深い根源…「核家族」構造の問題とは?
日本人とメンタルヘルス…心のあり方(7)若者の引きこもりと日本の教育問題
昨今「8050問題」として取りざたされることの多い「引きこもり」の問題だが、その考え方には、日本と中国・韓国で「家族観」の違いがある。また、対応の仕方は日米で全く違うという。また、近年、教育格差が叫ばれる中、戦後の日本の教育については一つ誤解がある。「戦後、日本の教育は自由になった」と思われがちだが、実は戦前のほうが自由だったという。いったいどういうことなのか。このほか、同調圧力について、メンタルの病気についてなど、会場からの4つの質問に対して、與那覇氏が真摯に回答をしていく。(2025年8月30日開催:早稲田大学Life Redesign College〈LRC〉講座より、全7話中第7話)
※司会者:川上達史(テンミニッツ・アカデミー編集長)
時間:13分55秒
収録日:2025年8月30日
追加日:2026年4月10日
≪全文≫

●同調圧力とメンタルの病気


【質問】コロナ禍の日本では、マスクをしていない人に「何でしないんだ!」と責める風潮がありました。またエスカレーターに乗るとき、右側が全部空いていても、みんな左側に並びます。これらは日本が農耕社会であったことと関係ありますか。

與那覇 「同調圧力」という言葉が、コロナの途中から流行るようになりました。それに関する問題ですね。つまり、他の人と違うことを言うとか、やることに対して、日本社会では非常にハードルが高い。それこそ山本七平さんが「これは異様だ」と思ったように、みんなと同じ高さに稲を揃えることが是とされ、それを乱す人が悪いことをやっているように捉えられてしまうということなのでしょう。

 言い方を変えると、二宮尊徳(的)道徳にしても、中井久夫さんは、「尊徳はダメ」と言っているのではなく、尊徳的なやり方が機能する時代はそれで良かったのです。中井さん自身、尊徳に温かい眼差しを注いでいるところがあります。

 エスカレーターの半分にひたすら並ぶ例のように、「みんなで一緒にこれをやって、その状態を維持しよう」というやり方が、合理性と合致していれば、それは日本にとって、すごくプラスな変化をもたらします。明治以降のスムーズな近代化も、たぶん合致したところがあったからできたのです。

 ところが、合理的ではないものが、「みんなで一緒に丈の揃った田んぼを作りましょう」といった発想と結びつくと、本当に異常な状態になってしまうのです。

 エスカレーターに関していうと、皆さん、体験されたことはありませんか。私はあまり飛行機に乗りませんが、空港のエスカレーターで片側に乗って、しかも持っているスーツケースを自分の隣ではなく、隣を空けたまま下の段に置く人がいる。その結果、行列が倍になってしまう。「それはダメだろう」と普通に思うのですが、みんながやっていることに逆らってスーツケースを隣に置く勇気が、なかなか出ないのですね。

 だから、こういうことをどうしたらいいかは、これからの大きな課題だと思います。

【質問】
うつ病や統合失調症は、環境の影響もありますが、遺伝的な要素も大きいように思います。話を聞くと、子どもがそうだった場合、親や兄弟もそうだったというケースが非常に多い気がします。これまでの日本の歴史と関係ありますか。

與那覇 病気と遺伝の問題...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
「幸福とは何か」を考えてみよう(1)なぜ幸せになりたいのですか
「幸福」について語り合う「哲学カフェ」を再現
津崎良典
『「甘え」の構造』と現代日本(1)「甘え」のインパクト
『「甘え」の構造』への誤解…甘えはダメなものなのか?
與那覇潤
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か(1)AIに置き換わる仕事と人間がやる仕事
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か…人間がやるべきこととは?
橋爪大三郎
神話の「世界観」~日本と世界(1)踊りと物語
世界の神話の中で異彩を放つ日本神話の世界観
鎌田東二
今こそ問うべき「人間にとっての教養」(1)なぜ本を読むことが教養なのか
『人間にとって教養とはなにか』に学ぶ教養と本の関係
橋爪大三郎
老子の神髄(1)「絶対自由の境地」を求めて
『老子』が求める「絶対自由の境地」とは?…そして創造長寿へ
田口佳史

人気の講義ランキングTOP10
近現代史に学ぶ、日本の成功・失敗の本質(6)東條内閣で行われた行政改革
悲惨な末路につながった東條英機内閣での兼職と省庁再編
片山杜秀
日本の財政の真実を検証する(3)金利上昇の深刻な影響
金利が上昇した未来を10年スパンで見てみると…何が起きるか?
宮本弘曉
中国春秋戦国時代と始皇帝(序)映画『キングダム』の中国史監修
中国古代史の真実と『キングダム』…史実がわかれば物語はもっと面白い
鶴間和幸
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(1)ルーズベルトに与ふる書
奇跡の史実…硫黄島の戦いと「ルーズベルトに与ふる書」
門田隆将
中国史概説~『皇帝たちの中国』を読む(2)三大要素は「皇帝」「都市」「漢字」
中国皇帝の実像は都市ネットワークを握る「最大の資本家」だった
宮脇淳子
編集部ラジオ2026(21)中西輝政先生:アメリカの本質
【10min解説】独立250年、アメリカの理念と本質とは?
テンミニッツ・アカデミー編集部
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か(2)大規模言語モデルが孕む問題
AIは頭のないオウム?…AIがAIを引用する世界に創造性はあるか?
橋爪大三郎
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
「三国志」の世界とその魅力(1)二つの三国志
三国志の舞台、三国時代はいつの・どんな時代だったのか?
渡邉義浩
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫