知識の構造化のために
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
日本の課題を解決し、活性化させるために有効なツール
知識の構造化のために(5)テンミニッツTVが担う今後の役割
テンミニッツTVは、日本に議論文化を根付かせるための有効なツールである。今後さらにシステムを進化させていくだろう。その取り組みの延長線上で、学術専門家と実務家が積極的に議論を展開させることが重要である。これはさらに、日本の官僚を再び活性化させるための、重要な契機になるだろう。(全5話中第5話)
※インタビュアー:神藏孝之(10MTVオピニオン論説主幹)
時間:10分49秒
収録日:2019年7月19日
追加日:2019年9月1日
≪全文≫

●テンミニッツTVは議論を生むための有効なツールである


小宮山 日本ではなかなか議論ができない。仲間内では議論はできますよ。だけど、このグループを偉くて恥をかきたくないと思っている人ばかりの日本中に広げるのは、難しい。

―― そうか、偉くて、恥かきたくない人ばかりだから。

小宮山 恥をかきたくない。そうした困った人たちが多いんですよ。

―― 議論にならないわけですね。

小宮山 その時にテンミニッツTVというのは、極めて有力なツールになり得ると思います。

―― 「この偉い先生はこう言っている」、だけど、「同じようなジャンルで、この人はこう言っている」、その中で、だんだん自分なりの絵が出てくるわけですね。


●自信がある人は批判を恐れない


小宮山 そうですね。自信がある人というのは、批判を恐れません。批判されても、「なるほど、そういう考えが確かにあるよな、でも本当はこうなんだよな」っていうのがあるわけですよ。それは、「こういう視点で見るから、たしかにそういうふうに思われるかもしれないけど、僕はこういう前提で議論していて」というように思います。

―― 自信があるんですね。

小宮山 自信があるから、受け入れられるのです。だから、テンミニッツTVには、何か言われると怒るような人は入れない。そうすると、そういう中では議論になりますよ。やればいいんですよ。島田晴雄先生(公立大学法人首都大学東京理事長)などは怒らないでしょ。

―― 怒らないですね。彼は、問いに対して自分でさらに考えてきますよね。

小宮山 それが当たり前ですよ。それが議論の意味なのです。

―― 「ずっと学び続けたい」、という欲求を一生持ち続けている人だからですよね。

小宮山 私も怒りませんから、いくら言われてもいい。


●実務家と専門家の間での相互成長


小宮山 というのも、それがあなたも参加していた、EMP(Executive Management Program:東大エグゼクティブ・マネジメントプログラム)です。EMPには、金融や経済に関して、実践的に関わってこられた人たちが、参加していますよね。

 こうした人たちは、その分野の専門家である大学の先生よりも、いわゆる実践値や経験値を持っています。いわば大学の先生が持っていないものを持っているのです。大学の若い先生が「あなたそれ違うんじゃないか」、と言われてしまって、しょぼんと...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
今こそ問うべき「人間にとっての教養」(1)なぜ本を読むことが教養なのか
『人間にとって教養とはなにか』に学ぶ教養と本の関係
橋爪大三郎
老荘思想に学ぶ(1)力のメカニズム
老荘思想は今の時代に人類の指針となる
田口佳史
死と宗教~教養としての「死の講義」(1)「自分が死ぬ」ということ
世界の宗教は死をどう考えるか…科学では死はわからない
橋爪大三郎
もののあはれと日本の道徳・倫理(1)もののあはれへの共感と倫理
本居宣長が考えた「もののあはれ」と倫理の基礎
板東洋介
法隆寺は聖徳太子と共にあり(1)無条件の「和」の精神
聖徳太子が提唱した「和」と中国の「和」の大きな違いとは
大野玄妙
北欧神話の基本を知る(1)世界でもっとも悲観的な神話
世界滅亡を予言!?人類史上もっとも悲観的な北欧神話とは
鎌田東二

人気の講義ランキングTOP10
内側から見たアメリカと日本(1)ラストベルトをつくったのは誰か
日本でも中国でもない…ラストベルトをつくった張本人は?
島田晴雄
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(3)医療の大転換と日本の可能性
近代医学はもはや賞味期限…日本が担うべき新しい医療へ
鎌田東二
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(3)認知バイアスとの正しい向き合い方
知ってるつもり、過大評価…バイアス解決の鍵は「謙虚さ」
今井むつみ
「宇宙の創生」の仕組みと宇宙物理学の歴史(1)宇宙の階層構造
「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ
岡朋治
徳と仏教の人生論(1)経営者の条件と50年間悩み続けた命題
宇宙の理法――松下幸之助からの命題が50年後に解けた理由
田口佳史
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
松尾睦
『「甘え」の構造』と現代日本(2)日本人の自責意識と自由の限界
「Thank you」か「I am sorry」か…日本人の癖とは?
與那覇潤
歴史の探り方、活かし方(1)歴史小説と史料探索の基本
日本は素晴らしい歴史史料の宝庫…よい史料の見つけ方とは
中村彰彦
デカルトの感情論に学ぶ(1)愛に現れる身体のメカニズム
デカルトが注目した心と体の条件づけのメカニズム
津崎良典
AIとデジタル時代の経営論(6)暗黙知と判断力
AIは「暗黙知・常識に基づく高度な判断」が不得意
一條和生