『歩こうアメリカ、語ろうニッポン』レポート
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日本への関心は低いが、「トヨタには世話になっている」
『歩こうアメリカ、語ろうニッポン』レポート(2)ケンタッキー篇-1 アメリカのハートをつかんだ日本企業の姿
島田晴雄(慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツ・アカデミー副座長)
島田晴雄氏一行がまず向かった先は、ケンタッキー。この草深い町で、「日本」はどのような印象を持たれているのだろうか? そこには、控えめに努力し続け、ケンタッキーの人々のハートをつかんできた日本企業の姿があった。『歩こうアメリカ、語ろう日本』レポートのケンタッキー篇前半。(全5話中第2話目)
時間:14分13秒
収録日:2014年6月24日
追加日:2014年8月21日
カテゴリー:
≪全文≫

●忘れ物が戻ってきた! 温かいケンタッキーならではのエピソード


 まずケンタッキーの飛行場に着きました。レキシントンというところです。そこの空港の名前が「ブルーグラスエアポート」と言うのですが、一つ、エピソードがあります。

 空港に着いて、迎えに来てくれた人がとてもいい人で、そこで車に乗って、「さあ、るんるん行こうね」と出発しかかったときに、「あれ、ipodを忘れてしまった」と気づいたのです。多分、飛行機の中に忘れたのだと。

 そういうことが世界のどこかであったら、「もう戻ってこないものと思って忘れましょう」というのが普通です。東京の場合には財布などを忘れても返ってきますけれど。少し迷ったのですが、思い切って「僕、忘れ物をしてしまった」と言いましたら、迎えに来てくれていた日米協会の人が「そうですか。では戻ります」と言って、すぐにレクサスのワゴンを反転させてくれて、空港へ駆けつけました。

 そこで、「すみません。もう飛行機は飛び立ってしまいましたか? 忘れ物をしたのですが」と言って、カウンターに駆けつけたのですね。そうしたら、中年の女性がカウンターにいたのですが、にっこり笑って「あ、ipodね」とすぐに応じてくれたのです。本当に驚きました。そして、「ちょっとお客さん、待っていて。若いのが持ってきますから」と言ったら、2、3分で黒人の子が駆けつけてきて、「はい、ipodです。先生、タオルも忘れましたね」と言って、差し出してくれました。

 温かく草深いケンタッキーを物語る、このようなことから始まりました。

●「アドバイザー」のスタンスでケンタッキーに根づく


 そして、その足ですぐパーティーだということになりました。すてきなこじんまりとした住宅地で、庭を全部開放してお迎えすると言うのです。地元の名士も何人も来て、どんなことになるかと思ったら、「クローフィッシュパーティーだ」と言われました。クローフィッシュとはザリガニのことです。大きい鍋でぐつぐつ煮込んで、トウモロコシか何かもぶちこんで。そして、できあがったらどうするのかと思ったら、大きなテーブルにその鍋をダーッとあけるのです。クローフィッシュが皆、汁を吸ってしまっているので汁はこぼれないのですが、クローフィッシュの臭みを消そうとしてスパイスをめちゃくちゃ入れたらしくて、辛くてしょうがないのです。それ...

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