世界と日本の医療~課題と未来
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
自立のためのアンチエイジングに求められる健康リテラシー
世界と日本の医療~課題と未来(4)アンチエイジングと健康リテラシー
アンチエイジングについては情報が氾濫しているため、求められるのは健康に対する個々人のリテラシーだという。そこで、堀江重郎氏は専門分野である男性ホルモンについて、また最近耳にすることが多くなった「マインドフルネス」について、医学的見地から解説する。(全6話中第4話)
※インタビュアー:神藏孝之(10MTVオピニオン論説主幹)
時間:6分48秒
収録日:2019年9月17日
追加日:2019年10月6日
≪全文≫

●アンチエイジング情報が氾濫する中、求められる健康リテラシー


―― アンチエイジングがこれから大事なんだ、ということを先生は相当早い段階から説かれておられました。男性ホルモンの補充をすることで、随分その後の人生が変わってくるということですよね。

堀江 アンチエイジングというのは非常に面白くて、一種のイノベーションなのですけど、ローエンドなイノベーションなのですね。例えば、サプリメントというものがありますけど、これは誰が見ても従来の薬より性能が下がるはずですよね。だけど、自分で選べる、と。

 例えば、「私は医者に行かないで、血圧が高いときに胡麻麦茶を飲んでいる」という方の場合、医者からしたら、胡麻麦茶を飲むよりも降圧薬を一錠飲んだ方が血圧が下がるのではないかと思うのですが、そこはやはり選択ができるということが大きいのですね。ですから、ライフスタイルの中で、それを取り入れて健康にしていきたい、という意欲がありますよね。

―― 自らの意思がそこに入っている、と。

堀江 ですから、アンチエイジングというのは、抗老化、抗加齢という意味がありますけど、基本的には自立をしていきたい、と。その自立をするための医学・健康学がアンチエイジングだと思います。ただ、今、アンチエイジングは情報が非常に氾濫していまして、それが闇雲に増えている状態になっています。これがだんだん整理されていけば、誰もが健康リテラシーを持つようになるでしょう。

 面白いデータがあります。日本人の場合、女性はこの30年間ほどで肥満の人はどんどん減っている一方、男性は肥満の人がどんどん増えているそうです。女性は、毎日少なくともBSなどを見たりして、健康リテラシーをかなり入手して蓄えているけれども、男性は、そういうものを全然蓄えず、50年前とあんまり変らない生活をしているということです。

 そういう意味で、自立をするということがこれからの高齢化社会ではすごく大事かと思います。


●男性ホルモンとコミュニティの関係性


堀江 僕は男性が専門ですので、テストステロンという男性ホルモンに興味を持っているのですが、これは簡単にいうと「外に出て獲物を取って帰ってくるために必要なホルモン」なのですね。ですから、このホルモンがゼロでも生存には関係ないのです。朝起きて、「よし今日は獲物を取りに行くぞ」という意欲と、「どこ...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「健康と医療」でまず見るべき講義シリーズ
最強の臓器「皮膚」のふしぎと最新医療(1)かゆみのサイエンス
「かゆみ」の正体を科学する!最新研究で迫る皮膚の仕組み
椛島健治
睡眠と健康~その驚きの影響(1)睡眠が担う5つのミッション
寝ないとよく食べる…睡眠不足が生活習慣病を招く理由
西野精治
和食の深い秘密~なぜ身体に良いのか(1)和食の特徴と日本人
日本人は地球上最もベジタリアンだった?和食の7つの基本
小泉武夫
老いない骨のつくり方(1)高齢化と骨の病気
健康寿命に大きく影響する骨粗鬆症・歯周病・変形性関節症
鄭雄一
1分チャージ! 新・エクササイズ理論
たった1分で効果を上げる新運動理論と攻めのダイエット
堀江重郎
オートファジー入門~細胞内のリサイクル~(1)細胞と細胞内の入れ替え
ノーベル賞受賞「オートファジー」とは?その仕組みに迫る
水島昇

人気の講義ランキングTOP10
「アメリカの教会」でわかる米国の本質(1)アメリカはそもそも分断社会
「キリスト教は知らない」ではアメリカ市民はつとまらない
橋爪大三郎
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(2)秀吉の実像と「太閤神話」
秀吉・秀長の出自は本当は…実像は従来のイメージと大違い
黒田基樹
平和の追求~哲学者たちの構想(6)EU批判とアメリカの現状
理想を具現化した国連やEUへの批判がなぜ高まっているのか
川出良枝
戦争とディール~米露外交とロシア・ウクライナ戦争の行方
「武器商人」となったアメリカ…ディール至上主義は失敗!?
東秀敏
熟睡できる環境・習慣とは(1)熟睡のための条件と認知行動療法
熟睡のために――自分にあった「理想的睡眠」の見つけ方
西野精治
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
逆境に対峙する哲学(1)日常性が「破れ」て思考が始まる
逆境に対峙する哲学カフェ…西洋哲学×東洋哲学で問う矛盾
津崎良典
生成AI「Round 2」への向き合い方(1)生成AI導入の現在地
生成AIの利活用に格差…世界の導入事情と日本の現状
渡辺宣彦
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治
組織心理学とは何か~『武器としての組織心理学』と概論
なぜ組織に「心理学」が必要か?多様化と個の時代の処方箋
山浦一保