世界と日本の医療~課題と未来
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
終末医療を考える上で大事なコミュニティオーガニゼーション
世界と日本の医療~課題と未来(6)終末医療と在宅医療
終末期の死生観について、日本ではあまり議論されていないが、「人生の中で何をしたいのか」ということを考えることが、個人にとっても医療全体にとっても大切である。そこでシリーズ最終話では、終末医療について在宅医療などいろいろな実例を紹介しながらお話いただく。(全6話中第6話)
※インタビュアー:神藏孝之(10MTVオピニオン論説主幹)
時間:16分22秒
収録日:2019年9月17日
追加日:2019年10月12日
≪全文≫

●入院に対して日本人とアメリカ人では根本的な考え方が違う


―― 山折哲雄先生との対談(『堀江重郎対談集 いのち――人はいかに生きるか』かまくら春秋社)の中で死生観について、どのような終末を迎えるのかという話がありました。お医者さんの世界では、患者が死んでしまったら負けだ、という考えもあるし、一人の人間としてこの辺で人生がおしまいになった方が幸せなのではないか、というような議論もあります。日本はお医者さんというよりも、宗教学者とか哲学者、倫理学者がこの問題を避けてきたので、ここの部分は深まっていませんよね。

堀江 そうですね。日本人は親方日の丸じゃないですけど、いざとなったらどうしても誰かに「負んぶに抱っこ」という部分がありますよね。アメリカ人が日本人と決定的に違うのは、彼らは自立や自由とか、そういうことをプライオリティとして持つので、なかなか入院したがらないという点ですね。

―― なかなか入院したがらないのですね。

堀江 入院するということは、拘束されるということですから。これは日本と全く違います。

 例えば抗がん剤の治療にしても、それで完治するということは、現在のところなかなかないわけですね。ですから、最初ではないですけど、どこかの段階で少しずつ話しながら、「人生の中で何をしたいのか」ということを考えていくことが大事だと思うんですね。

―― なるほど。「人生の中で何をしたいのか」ということが大事なのですね。

堀江 そこのところがやっぱりなかなかディスカッションされていません。


●医学では証明できないけれども大事なこと


堀江 僕のところに患者さんがお子さんと一緒に来て、「余命はあと何年ですか」と聞かれることがあるのですよね。僕は、「余命は何年」ということは絶対に言わないんですね。呪いのようになっちゃうので。そこで、お子さんには「今日から親孝行してください」と言います。「分かりました。親孝行します」と言われるのですけど、だいたい1ヶ月ほどすると、抗がん剤を受けているお父さんもお子さんも、抗がん剤を受けていることが日常化しちゃうのですね。これが日常化しなくなってくると、「パトス」(情念、情熱など感情的な精神のこと)といいますが、逆にお父さんも、「よし俺も(なんとかしなくちゃ)」という気持ちになる。ですから、たまにあれだけあったがんが消えてしまった、と...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「健康と医療」でまず見るべき講義シリーズ
熟睡できる環境・習慣とは(1)熟睡のための条件と認知行動療法
熟睡のために――自分にあった「理想的睡眠」の見つけ方
西野精治
1分チャージ! 新・エクササイズ理論
たった1分で効果を上げる新運動理論と攻めのダイエット
堀江重郎
認知症とは何か(1)疾患の種類と対応
多くの認知症の原因は「脳のゴミ」の蓄積
遠藤英俊
睡眠:体、脳、こころの接点(1)睡眠とは?
なぜ睡眠は生きるために必要?脳にある覚醒中枢と睡眠中枢
尾崎紀夫
最新の腰痛医療(1)導入された二つの医療と慢性腰痛
高齢者だけじゃない! 若年層にも腰痛が増えている
菊地臣一
腸内細菌の可能性とマイクロバイオームのダイバーシティ
注目は納豆!腸内細菌が生成する若返り物質「ポリアミン」
堀江重郎

人気の講義ランキングTOP10
インフレの行方…歴史から将来を予測する(2)明治以降の物価推移とインフレ率
戦後日本のハイパーインフレの真実…その時、何が起きたのか
養田功一郎
ソニー流「人的資本経営と新規事業」成功論(1)人を真に活かす人事評価とは
ソニー流の「人材論」「新規ビジネス論」を具体的に語ろう
水野道訓
AI時代と人間の再定義(2)仏法僧の三宝と対話による道徳的進歩
考えるとは相手の頭を使って考えること…共同で思考する意義
中島隆博
こどもと学ぶ戦争と平和(2)「本当の平和」とは何か
「平和」には2つある…今の日本は本当に平和なのか?
小原雅博
危機のデモクラシー…公共哲学から考える(6)政治と経済をつなぐ公共哲学
どのような経済レジームを選ぶか…倫理資本主義の可能性
齋藤純一
平和の追求~哲学者たちの構想(7)いかに平和を実現するか
国際機関やEUは、あまり欲張らないほうがいいのでは?
川出良枝
産業イニシアティブでつくるプラチナ社会(4)社会課題の解決に取り組む人財産業
メダカの学校・総合的な学習(探究)の時間・逆参勤交代
小宮山宏
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
AI時代に甦る文芸評論~江藤淳と加藤典洋(1)AIに代わられない仕事とは何か
江藤淳と加藤典洋――AI時代を生きる鍵は文芸評論家の仕事
與那覇潤
生成AI・大規模言語モデルのしくみ(2)機械学習と大規模言語モデル
常識を初めて知った!?生成AIの大規模言語モデルとは
岡野原大輔