ローマ史と江戸史で読み解く国家の盛衰
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
江戸史でいえば「文化・文政」時代のような現代日本
ローマ史と江戸史で読み解く国家の盛衰(8)現代日本の問題
 組織の発展を考えるため、ローマ史と江戸時代史を参照してきた本シリーズだが、最終回はそれらを踏まえて、現代日本について語っていただく場とした。江戸史でいえば「文化・文政」時代のようだというが、ローマ史ではどうか。また、現代日本が抱える問題を解決するためのヒントはあるのか。(全8話中第8話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:8分52秒
収録日:2019年8月6日
追加日:2020年2月6日
≪全文≫

●江戸になぞらえると「文化・文政」のような現代社会


── このシリーズでは、(ローマと江戸文明の)勃興から、興隆期にどういう長続きするしくみをつくったか。それから衰退の理由についてお聞きしてきました。最後になりますので、戦後の日本について語っていただこうと思います。さて、今の日本の状況ですが、ローマや江戸でははたしてどういうところになるのか、ぜひお聞きできればと思っています。

 まず中村先生、戦後の日本ですが、江戸でいえば、どういう位置づけになるとお考えでしょうか。

中村 政権が弱くて、きちんとリーダーシップを取れる人がリードする世の中ではないということですね。しかし、議論だけは何を言っても罰せられることがない。一種の百花斉放の時代である、と。しかし、わざわざ活字化することもないような議論までがネットで語られる、無駄な鉄砲を空撃ちしているような、何か騒がしい世の中です。江戸時代でいうと、「文化・文政」に当たるのかという気がします。

 それは、徳川家斉が大御所で、子どもを5、60人もつくって、何が何だか分からない時代です。軽佻浮薄な文化で、享楽的な雰囲気が江戸の町に立ちこめていた。まだ黒船が来る前ののんきな時代とはいえ、一つの文化の退廃的な雰囲気が始まり、次の時代を予感させつつあった。何か、そのあたりが似ているのかと思います。

 黒船のような国家・国民共通の敵みたいなものが現れると、国民は一つにまとまりやすいですよね。

── 思えば、文化文政から幕末は、意外に短いんですね。

中村 そうですね。

── ということは、社会がそれだけ急展開する可能性ももちろんあるということですね。

中村 「黒船」がいつか来るとは思っていない時代ののんきさというものが、この時代にはあったんでしょうね。


●古代ローマや江戸にはなかった「少子化問題」をどう考えるべきか


── 本村先生、ローマの流れから見るといかがですか。

本村 現代日本の話になると、規模が違うからなかなか比較が難しい。ただ、私は、21世紀の日本の一番大きな問題は、少子化の問題だと思っているんです。なぜかというと、年金の問題も一つあるし、労働力の問題も一つある。それから、意外とみんなが気づいていないのは、国防の問題です。誰がその担い手になるのかといったときに、少子化で子どもが少なくなっていくと、そういう問題も...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「歴史と社会」でまず見るべき講義シリーズ
新撰組と幕末日本の「真実」(序)『ちるらん 新撰組鎮魂歌』の魅力と史実の絶妙さ
新撰組と『ちるらん 新撰組鎮魂歌』…群像劇としての魅力の源泉に迫る!
堀口茉純
本当のことがわかる昭和史《1》誰が東アジアに戦乱を呼び込んだのか(1)「客観的かつ科学的な歴史」という偽り
半藤一利氏のベストセラー『昭和史』が持つ危険な面とは?
渡部昇一
独裁の世界史~ギリシア編(1)世界史の始まり
「独裁政から始まる」という世界史の諸相に迫る
本村凌二
戦前、陸軍は歴史をどう動かしたか(1)総力戦時代の到来
日英同盟の廃棄、総力戦…世界秩序の激変に翻弄された日本
中西輝政
『昭和16年夏の敗戦』と『昭和23年冬の暗号』
『昭和16年夏の敗戦』『昭和23年冬の暗号』が映す未来とは
猪瀬直樹
天皇のあり方と近代日本(1)「人間宣言」から始まった戦後の皇室
皇室像の転換…戦後日本的な象徴天皇はいかに形成されたか
片山杜秀

人気の講義ランキングTOP10
戦前日本の「未完のファシズム」と現代(1)シラス論と日本の政治
独裁ができない戦前日本…大日本帝国憲法とシラスの論理
片山杜秀
資本主義の再定義…哲学で考える(3)害なき利とコミュニティの時代
強欲資本主義は死んだ…他者を助けることのできる他者を助ける
中島隆博
編集部ラジオ2026(26)お盆とあの世を考える
【10min解説】特集で考える《お盆とあの世》の本質
テンミニッツ・アカデミー編集部
死と宗教~教養としての「死の講義」(5)仏教の死:日本編
極楽往生、坐禅、法華経…日本人はいかに死を乗り越えるか
橋爪大三郎
ラフカディオ・ハーン『神国日本』を読む(1)なぜ『神国日本』なのか?
ラフカディオ・ハーンが解明した「美しい日本」の秘密と未来
賴住光子
日本の財政の真実を検証する(7)AIと長寿化&質疑応答
AI時代にこそ「熟達者の経験」が生きる&現状の日本経済の実情は
宮本弘曉
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(1)ルーズベルトに与ふる書
奇跡の史実…硫黄島の戦いと「ルーズベルトに与ふる書」
門田隆将
なぜ働いていると本が読めなくなるのか問答(1)読書と教養からみた日本の近現代史
『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』で追う近現代史
三宅香帆
昭和の名将・根本博…台湾での恩義の戦い(2)情報畑の人びとの「情の厚さ」
情に厚くなければ情報工作はできない…明石元二郎の対露工作の教訓
門田隆将