徹底検証・日本のコロナ対策
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英知を結集した大胆で大型の対策こそが希望の未来を拓く
徹底検証・日本のコロナ対策(8)「希望のシナリオ」の可能性
島田晴雄(慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツ・アカデミー副座長)
次の経済シミュレーションは、「迅速で大型の政策」を各分野の英知を結集して行う場合である。国民のためを思い、未来を見据えた政策を、果敢に実行していくとどうなるか。見えてくるのは、初期の必要予算こそ多くなるものの、新たな経済システムへの手がかりを掴み、感染収束を視野に入れてV字回復を果たしていくであろう日本の姿である。
(本講義では、島田晴雄先生が作成されたレジュメ内容を本文として掲載いたします。そのため、一部、動画では触れられていない部分もありますが、資料としてご活用いただければ幸いです)(全9話中第8話)
時間:15分10秒
収録日:2020年5月19日
追加日:2020年5月23日
≪全文≫
《2.シナリオB:迅速・大型政策対応と感染・経済コスト》
【迅速・大型・徹底政策で新型コロナウイルス感染を早期収束、2021年に向けて経済V字型回復をはかる対応のシナリオ化】

【その特徴は以下】
(1) 迅速な政策決定とその果敢な実施
◆危機対応で何よりも問われるのはスピード。政策が遅れることは問題への対処が遅れ、必要な対策を打つべき貴重な時間が失われる。緊急経済対策の構想から実現まで2カ月の時間の浪費、改正特措法が成立してから緊急事態宣言発令まで4週間を要した遅れ、また緊急事態宣言発令から休業要請まで2週間様子を見るとした政府対策本部の考え方などは大いに反省すべき。
◆所得補償を決断しないままに休業要請をしても負担はもっぱら経営基盤の弱い小零細企業にしわ寄せされ、休業は徹底しにくい。休業要請は所得補償とセットで果敢に実施すべき。
◆これらの反省に立ち、シナリオBでは政策の迅速な決定と果敢な実行を基本とする。

(2) 感染症対策を立案し実施する本部設置
◆日本の感染症対策は、対策を立案し実行する体制が一元化されておらず、決定と実行のプロセスの権限が不明確で、対応が遅れがち、また不徹底。
〈参考〉
・日本の感染症対策はこれまで厚労省下の国立感染症研究所が主に担ってきた。感染研の業務の中心は研究で、知見は示すが、対策の策定や実行権限はない。
・今回、新型コロナウイルス対応で、臨時組織を次々と立ち上げて対応。1月末に政府対策本部を設置したときは根拠法もなし。2月に同本部に専門家会議を設置、感染研の所長を座長に。
・法的根拠ができたのは3月26日。改正特措法成立を受け同法にもとづく対策本部とした。緊急事態宣言の是非を評価する諮問委員会もつくった。
・感染研は、予算と人員、法の制約あり。平時は機能しても今回のような“戦時”では十分に対策をとるのは困難。
◆韓国:「疾病管理本部」省庁級で常設。
◆台湾:中央感染症指揮センターが臨時政府のような強大な権限を掌握。
◆アメリカ:US厚生省傘下の疾病対策センター(CDC)も強い権限。
◆日本の感染症対策の専門最高機関は「国立感染症研究所」だが、この機能を生かし、単に厚生労働省の焼け太りにならないよう留意して、対策策定と実行の権限を持つ強力な機関を設立すべきではないか。

(3) 旧習にとらわれない徹底的な感染検査と国民の状況把握
◆日本の伝統的感染抑制法は伝統的...

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