国際地域研究へのいざない
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
インドでモディ首相の下、急速に進められている改革とは
国際地域研究へのいざない(3)発展する経済大国インド
島田晴雄(慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツ・アカデミー副座長)
地域研究の2つ目の題材として、近年IT産業の分野で急激な発展を見せているインドを扱う。シリコンバレーの下請けとして発展したバンガロールは、今や世界的なIT産業の中心地となり、インドの発展を牽引している。インドは若い人口も多く、今後も発展し続けると考えられるが、世界のリーダー国としての資質をこれから身につけていく必要がある。モディ首相が主導するトップダウン型のさまざまな改革が、インドの国際的な立ち位置をどのように変えていくのか、今後も注視していく必要がある。(全8話中第3話)
時間:7分10秒
収録日:2020年4月7日
追加日:2020年11月28日
≪全文≫

●アメリカ、中国に次ぐ経済大国としての道を歩んでいるインド


 次にインドについて考えてみたいと思います。

 インドについて日本だけでなく世界中が関心を持っているのは、IT立国としての急速な発展です。インドの人口は13億人で、間も無く中国を追い抜くといわれています。しかも、まだまだ人口構成が若いのです。経済発展の最大の要因は人口ですから、このような傾向が続けば、やがてインドは第3の強力な経済国家になるかもしれません。

 これまでの世界を仕切っていたのはアメリカです。それに対して、中国が覇権を持とうという動きを示しており、覇権争いが起こっているのです。インドは今から20年、30年後には、この両国に比肩する第3の強力な経済として存在するかもしれません。したがって、われわれは今からインドについて学んでおく必要があるのです。こうした背景が、インドという国を研究する共通のモティベーションになっていると思います。

 IT立国として成長の立役者は、インド南部にあるバンガロールという最先端都市です。シリコンバレーの下請けとして、急速に発展しました。ところが、下請けを続けるうちに、さまざまな技術を身につけ、最近では自己開発ができるようになり、とうとう技術開発水準でシリコンバレーに肩を並べるようになりました。しかも、これが起点となって、インドの各地の主要都市が、次から次へとITの産業都市に変化していきました。

 インドには13億人の国民がいる上に、もともと数学が強い民族性だといわれています。したがって、超優秀な人材を大量に調達できるのです。アメリカのMITを擬してつくったIITと呼ばれる世界最高水準の大学が、インドには23校あります。これらの大学から、1年間に合計で9000人程度の学生が卒業するのですが、彼らは世界の諸国から見ると垂涎の的です。こうした理由で、アメリカやヨーロッパ、中国、韓国の企業が、バンガロールを中心にインドに大量に進出しています。ですので、バンガロールはアメリカのシリコンバレー、中国の深センに次ぐ、世界のデジタルトランスフォーメーションの中心になる可能性があります。可能性ではなく、すでになっているといっても過言ではないでしょう。


●インドはリーダー国としての資質を身につけていく必要がある


 この国が世界のリーダー国となるかどうかは、キー・クエスチョンです。平均年齢25歳の13...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
会計検査から見えてくる日本政治の実態(1)コロナ禍の会計検査
アベノマスク、ワクチン調達の決算は?驚きの会計検査結果
田中弥生
内側から見たアメリカと日本(1)ラストベルトをつくったのは誰か
トランプの誤謬…米国製造業を壊した犯人は米国の経営者
島田晴雄
過激化した米国~MAGA内戦と民主党の逆襲(1)米国の過激化とそのプロセス
トランプ政権と過激化した米国…MAGA内戦、DSAの台頭
東秀敏
戦略的資本主義と日本~アメリカの復活に学ぶ5つの提言
戦略的資本主義とは?日本再生へアメリカに学ぶ5つの提言
片瀬裕文
デジタル全体主義を哲学的に考える(1)デジタル全体主義とは何か
20世紀型の全体主義とは違う現代の「デジタル全体主義」
中島隆博
これからの社会・経済の構造変化(1)民主主義と意思決定スピード
フラット化…日本のヒエラルキーや無謬性の原則は遅すぎる
柳川範之

人気の講義ランキングTOP10
こどもと学ぶ戦争と平和(2)「本当の平和」とは何か
「平和」には2つある…今の日本は本当に平和なのか?
小原雅博
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
ソニー流「人的資本経営と新規事業」成功論(4)新規事業成功のポイント
新規ビジネスの立ち上げ方、伸ばし方、見切り方の具体例
水野道訓
プロジェクトマネジメントの基本(10)大脳生理学によるモチベーション理論
論理的?計画的?社交的?冒険的?利き脳による4タイプ
大塚有希子
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
松尾睦
これから必要な人材と人材教育とは?(2)AI時代に必要とされる能力
AI時代に必要なのは「問いを立てる能力」…いかに育成するか
柳川範之
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(4)全てをつなぐ密教の世界観
密教の世界観は全宇宙を分割せずに「つないでいく」
鎌田東二
熟睡できる環境・習慣とは(1)熟睡のための条件と認知行動療法
熟睡のために――自分にあった「理想的睡眠」の見つけ方
西野精治
トランプ政権と「一寸先は闇」の国際秩序(1)国際秩序の転換点と既存秩序の崩壊
軍事力行使も辞さぬトランプ政権が破戒する普遍的価値観
佐橋亮
これからの社会・経済の構造変化(2)経済的利益と社会課題解決の両立へ
利益か社会課題解決か…かつての日本企業の美点を取り戻せ
柳川範之