2021年激変する世界と日本の針路
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
「バイデノミクス」バイデン政権の公約実現の可能性を問う
2021年激変する世界と日本の針路(3)バイデン政権の公約と課題
島田晴雄(慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツ・アカデミー副座長)
「バイデノミクス」と呼ばれるコロナ禍での経済立て直し策をはじめ、国際強調路線への転換、中国対策など、バイデン氏は選挙前にいろいろ公約を掲げているが、はたしてその実現の可能性はどれくらいあるのか。公約を実現できない、もしくは妥協が不可避の場合、バイデン政権の今後が危ぶまれるが、注意すべきは、トランプ氏が2020年大統領選挙戦で前回の選挙に比べ、より多くの黒人やヒスパニック系の票を獲得していることだ。一方、バイデン氏の支持基盤はそれほど強固でもない。よって、今後の展開を注視していく必要があると同時に、バイデン政権はアメリカの求心力が問われているともいえるだろう。(第3話)
(本シリーズ講義では、島田晴雄先生が作成されたレジュメ内容を本文として掲載いたします。そのため、一部、動画では触れられていない部分がありますので、資料としてご活用いただければ幸いです)
時間:8分07秒
収録日:2021年2月2日
追加日:2021年2月27日
カテゴリー:
≪全文≫

●1. バイデン候補の公約


ー9000億ドル(約93兆円)のCV対応経済対策法案
ー2021初頭、大型緊急経済対策予定
ー10兆ドル(約1000兆円)10年計画:バイデノミクスの目玉(Green New Deal)
ー国際協調に転換
・まず欧州と対話:欧州はB政権の具体策待ち。
・パリ協定、WHO復帰。
・(WTO、Iran核協定?)
ー対中国:制裁関税など懲罰的政策はとらず、民主主義諸国と連携。中国に対抗圧力


●2. バイデン政権の陣容


・副大統領:カマラ・ハリス/上院議員、カリフォルニア州司法長官。
・国務長官:アントニー・ブリンケン/オバマ政権でB氏の補佐官、国務副長官
・財務長官:ジャネット・イエレン/女性初、CEA委員長、FRB議長、他
・全24人のうち、12人が女性。黒人、ヒスパニック、先住民など少数民族に配慮。
・左派、バーニーサンダース氏労働長官、エリザベス・ウォレン氏財務長官など要望が強かったが、上院議員を閣僚に任命して議員数を減らす選択はできず。ただ、左派からの圧力は残りそう。


●3. 議会民主党勢力の後退


ー下院の勢力図
・2020選挙前: 民主党 232  共和党 197
・2020選挙後: 民主党 223  共和党 212
憲法上、主要な財政的法律(税制改正や予算案など)の制定は下院の専権事項
ー上院の勢力図(Georgia補選決選投票前)
・2020選挙前: 民主党 47(2)  共和党 53
・2020選挙後: 民主党 48(2)  共和党 50
()内数字は民主党系無所属議員数
・憲法上院は、税制改正、財政政策、規制政策、大使、連邦判事、閣僚任命に拒否権。


●4. Georgia州、上院議員補選決選投票


ーGeorgia選挙大接戦の結果
・11月選挙ではいずれも過半数を得なかったので、1.5の決選投票に持ち越されていた。
・補選議席1.5.:新人Raphael Warnock>Kelly Loeffer現職ユダヤ系, キリスト教牧師
・改選議席1.7.:新人Jon Ossef黒人 >David Perdue 現職黒人、ヒスパニック支持
・白人至上主義。奴隷制掲げた南軍の本拠地。20年間上院共和党のみ、驚くべき結果。
・これで民主党50vs共和党20。決裁票はカマラ・ハリス上院議員。事実上、民主党多数。
・ギリギリだが民主党多数を得たので、バイデン政権の政策実行はやりやすくなる。


●5. バイデン政権の公約実現の可能性


ー公約はどこまで実現できるか
・Biden New Deal、10年で10兆ドル(1000兆円)
ー財源...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
デジタル全体主義を哲学的に考える(1)デジタル全体主義とは何か
20世紀型の全体主義とは違う現代の「デジタル全体主義」
中島隆博
中国共産党と人権問題(1)中国共産党の思惑と歴史的背景
深刻化する中国の人権問題…中国共産党の思惑と人権の本質
橋爪大三郎
ポスト国連と憲法9条・安保(1)国連の構造的問題
核保有する国連常任理事国は、むしろ安心して戦争できる
橋爪大三郎
墨子に学ぶ「防衛」の神髄(1)非攻と兼愛
『墨子』に記された「優れた国家防衛のためのヒント」
田口佳史
緊急提言・社会保障改革(1)国民負担の軽減は実現するか
国民医療費の膨張と現役世代の巨額の「負担」
猪瀬直樹
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(1)習近平の歴史的特徴とは?
一強独裁=1人独裁の光と影…「強い中国」への動機と限界
垂秀夫

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2025(33)2025年を振り返る
2025年のテンミニッツ・アカデミーを振り返る
テンミニッツ・アカデミー編集部
折口信夫が語った日本文化の核心(1)「まれびと」と日本の「おもてなし」
「まれびと」とは何か?折口信夫が考えた日本文化の根源
上野誠
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(4)信長の直臣、秀吉の与力としての秀長
最初は信長の直臣として活躍――武闘派・秀長の前半生は?
黒田基樹
過激化した米国~MAGA内戦と民主党の逆襲(3)DSA化した民主党と今後の展望
DSAの民主党乗っ取り工作…世代交代で大躍進の可能性
東秀敏
生成AI「Round 2」への向き合い方(1)生成AI導入の現在地
生成AIの利活用に格差…世界の導入事情と日本の現状
渡辺宣彦
逆境に対峙する哲学(1)日常性が「破れ」て思考が始まる
逆境にどう対峙するか…西洋哲学×東洋哲学で問う知的ライブ
津崎良典
平和の追求~哲学者たちの構想(1)強力な世界政府?ホッブズの思想
平和の実現を哲学的に追求する…どんな平和でもいいのか?
川出良枝
健診結果から考える健康管理・新5カ条(1)血管をより長く守ることが重要な時代
健康診断の結果が悪い人が絶対にやってはいけないこと
野口緑
経験学習を促すリーダーシップ(4)成功を振り返り、強みを伸ばす
なぜ強みが大事なのか?ドラッカー、西田幾多郎の答えは
松尾睦
睡眠から考える健康リスクと社会的時差ボケ(5)シフトワークと健康問題
発がんリスク、心身の不調…シフトワークの悪影響に迫る
西多昌規