●1. Brexitと今後の展望
ーBrexitの経緯通観
・2016.6.23.David Cameron首相の国民投票。結果は離脱51.9%対残留48.1%
・消去法で首相になったTherisa May首相は超真面目にEUに離脱通告。
・南北アイルランドの国境復活を避けるためEUの関税同盟に残るとの”安全弁案”を提案。
・保守党の強硬離脱派は猛反対。May首相の離脱案は議会で3回にわたり否決され、首相は2019.5.24早期辞任に追い込まれ退陣
・2019.7.23. 保守党は党首選出されたBorisJohnson氏はNo Deal Brexitも辞さずとMay前首相の足跡をすべて否定。10月末離脱に固執し、コービン労働党首に下院の解散と12.12の総選挙を提案。2019.12.13開票結果は保守党の大勝。
ーBrexit(EU離脱)成立
・20.1.31.Brexit(EU離脱)協定締結
ーFTA交渉
・Brexit協定が締結されたので、2020.3から離脱後のFTA交渉開始。
ー交渉の焦点
・英国・EUの交渉の対立点:漁業権、政府補助金、金融ビジネス、トラック輸送、原産地証明、相互承認など多岐にわたる。とくに難航しているのが漁業権と政府補助金。
ー合意なき離脱のリスク
・10月のEU首脳会議は交渉に重要な進展がないとして英国に合意に必要な対応を迫った。Johnson首相は「交渉は終わった。EUが態度を変えない限り、合意なき離脱を準備する」と主張。Johnson政権は1月に合意した離脱協定案の一部否認を可能とする法案の議会提出を準備。
・EUはこれは国際法違反であるとして国際司法裁判所への提訴を準備。事態は悪化。
ー2020年末ギリギリ、通商協定で一応の合意。
・その後、曲折があったが、2020.12.24、英国とEU、通商協定で一応の合意成立。
ー合意の要点
・関税をゼロとする自由貿易協定締結
・かなり粗い合意、多くの詰めの必要
・競争ルールの公正性:同等性の原則:金融、産業政策など。アイルランド国境問題再現。
ー英国は?
・Brexit GDPロス、4.9%押し下げ?、CVロス1.7%
ーEUは?
・EUは団結を維持し、発展を実現できるか。Brexitばかりにエネルギーをとられておれない。脱炭素とデジタル革命で新たなCV後の成長実現
●2. 英国のTPP加盟
ー英国の加盟申請
・英国は2021.1.30.夜、TPP11に正式に加盟申請すると発表。2.1.朝、英国のElizabeth Truss国際貿易相がTPP議長国の西村経済再生相と参加申請をとりまとめるNZのオコナー貿易相に電話会談で伝える。
・実現すれば、EU離脱した英...