財務省の課題と役割を問う
この講義シリーズの第1話
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
危機は一瞬にして起こりうる…現在の財政問題の核心とは
財務省の課題と役割を問う(2)財政危機がいかに起きるか
社会保障費の増加と新型コロナウイルスの影響により、日本の財政はこれまでにないほど拡大・悪化している。「MMT(現代貨幣理論)」が賛否を巻き起こす中、財政赤字の日本がこのまま国債に頼って借金ありきで突き進んでいった場合、一体何が起こるのか。これからの日本財政のあり方について考える。(全2話中第2話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
時間:14分52秒
収録日:2021年4月27日
追加日:2021年7月28日
≪全文≫

●「MMT(現代貨幣理論)」は果たして有効な理論なのか


―― もう一つ、今日どうしてもお聞きしておきたかったことがあります。「MMT(現代貨幣理論)」が出てきて、「国が(紙幣を)刷ればなんぼでも金は出てくる」とか、「どんどん刷れば良い」「経常黒字の間は構わない」という相当乱暴な議論があります。異次元金融緩和までは良かったと思いますが、ある程度効果が止まった段階で、また次に、そうした乱暴な議論が出てくる。この段階までくると、フェイクニュースではないですが、危ない暴論的な感じがあり、議論が極端になっていきます。結局、自分たちで稼ぎに行くよりも、永田町と霞ヶ関にワアワア言いに行ったほうが、金が出てくると思っている感じがします。これに関してはどのように感じていますか。

岡本 そうですね。時々誤解されますが、財務省は、「借金して国債をどんどん出して歳出を増やすなんてとんでもない」と原理主義的に言っているわけではありません。まさに今回のコロナ対策の70兆円以上は全て国債で賄います。当然、必要なときにはそれをやらないといけません。これは当たり前です。

 ところが、「これができるのであれば、もうずっとこれでいいじゃないか」「最後に日銀が吸い上げていれば、金利なんか上がらないじゃないか」という人がいます。

 まさに財政学の教科書にある原則的な話ですが、かつて私たちは財政再建の必要性について、常にこう言っていました。「歳出が膨らんで借金が増えてくると、いずれまた金利が上がる。金利が上がって利払い費が増えると、予算に占める利払い費が増えて、他の歳出が厳しくなる。最後はハイパーインフレが起きる可能性がある」ということです。この原理は今でも全く変わりません。


●グローバル化経済における財政危機の特徴


岡本 経済がグローバル化している中で、実はギリシャ危機を境にして、財政危機の構造が大きく変わっていると思います。なぜギリシャというあんなに小さな国の財政問題が、ヨーロッパ全体、世界全体を揺るがすような議論に、そしてそれが危機になったのでしょうか。それは結局、その国の国債を他の国の金融機関が持っているからです。そうすると、その金融機関のバランスシートの危機になってしまいます。日本もかつてそれを乗り越えるときにやりましたが、金融危機に対しては公的資金を出します。公的資金も当然、借金です...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
緊急提言・社会保障改革(1)国民負担の軽減は実現するか
国民医療費の膨張と現役世代の巨額の「負担」
猪瀬直樹
過激化した米国~MAGA内戦と民主党の逆襲(1)米国の過激化とそのプロセス
トランプ政権と過激化した米国…MAGA内戦、DSAの台頭
東秀敏
デジタル全体主義を哲学的に考える(1)デジタル全体主義とは何か
20世紀型の全体主義とは違う現代の「デジタル全体主義」
中島隆博
民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教
なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景
橋爪大三郎
財政問題の本質を考える(1)「国の借金」の歴史と内訳
いつから日本は慢性的な借金依存の財政体質になったのか
岡本薫明
インフレの行方…歴史から将来を予測する(1)インフレの具体像を探る
270年の物価の歴史に学べ…急激な物価上昇期の特徴と教訓
養田功一郎

人気の講義ランキングTOP10
お金とは何か?…金本位制とビットコイン(4)ビットコインは通貨たりうるか
ビットコインは通貨たりうるか…法定通貨との併存も困難?
養田功一郎
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
天皇のあり方と近代日本(1)「人間宣言」から始まった戦後の皇室
皇室像の転換…戦後日本的な象徴天皇はいかに形成されたか
片山杜秀
日本人とメンタルヘルス…心のあり方(3)稲作社会と頑張る日本人
ダメなのは「頑張りが足らない」から…うつを招く稲作的発想
與那覇潤
インフレの行方…歴史から将来を予測する(1)インフレの具体像を探る
270年の物価の歴史に学べ…急激な物価上昇期の特徴と教訓
養田功一郎
これから必要な人材と人材教育とは?(2)AI時代に必要とされる能力
AI時代に必要なのは「問いを立てる能力」…いかに育成するか
柳川範之
編集部ラジオ2026(11)日本史から読むメンタルヘルス
【10min解説】與那覇潤先生《日本人とメンタルヘルス》
テンミニッツ・アカデミー編集部
イラン戦争とトランプ大統領の戦争指導(1)米軍式戦略リーダーシップによる評価
イラン戦争…トランプ大統領の戦争指導のどこが問題なのか?
東秀敏
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
ユダヤ神話の基本を知る
ユダヤ教の神話…天地創造、モーセの十戒、死後の世界
鎌田東二