営業から考える企業戦略
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
「個別の判断能力」を高めなければ、いい戦略でも失敗する
営業から考える企業戦略(3)個別の判断力をいかに高めるか
田村潤(元キリンビール株式会社代表取締役副社長/100年プランニング代表)
企業の戦略が正しいのに、結果として失敗している会社は数多くある。それは、「個別の判断力」に起因する。正しい戦略と個別の判断は違うものだと田村氏は言う。では個別の判断力を高めるにはどうしたらいいのか。また、本社勤務が続くと失われてしまいがちな「現場感覚」をいかにして補い、維持し続ければいいのか。(全6話中第3話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:7分14秒
収録日:2020年9月25日
追加日:2021年7月26日
≪全文≫

●「正しい戦略と個別の判断力は違うものだ」


田村 よくわれわれは、「いい戦略をつくれ、そうすれば勝てる」と言われました。ですが、家電メーカーとかいろいろな会社と見ていると、実は、戦略は正しくても失敗している会社は山のようにあります。

―― それは、どういうことですか。

田村 例えば、ある超有名な電機メーカーが数十年前に、先進的な戦略(ビジョン)をつくりました。今でも通用するビジョンです。ですが、それが全くの失敗に終わりました。

 ビジョンを実現するためには、たくさんの「個々の判断」があります。人をどうするか、組織をどうするか、このタイミングでこういう投資をすべきかどうか、などがたくさんある。この個別の判断で失敗しているのです。そのために、その戦略、ビジョンを実現できずにいるのです。

 「正しい戦略と個別の判断は違うものだ」と考えたほうがいいですね。「個別の判断能力」は非常に大事です。これがあると、正しい戦略もつくることができるようになる。この個別の判断能力が、キリンビールにおいて高まりました。これを導いたのが、営業の現場なのです。お客様のために何かをやる。それをお客様に共感してもらう。その結果を受けて、(キリンビールの社員たちが)奮い立ってくる。

 ここで、「お客様のために」と言っても、言葉はきれいですが、日々迷うことばかりです。

―― そうですね。

田村 なぜなら、ある人間は「安売りしたらお客様に喜んでもらえる」と言い、またある人間は「景品を付けたほうがいい」と言う。これは、明らかにその通りです。しかし一方では、そのようなことやり続けて、本当にお客様のためになるのかという議論になる。

 この過程で、さまざまな議論が社内でありました。高知支店でも、四国地区でもあった。この議論がものすごく大事でした。そこで、「このように考えたらいい」といった社員の考え方が磨かれてくる。そうして、いろいろな判断力が高まってくるのです。

 それを行動に移すことによって、お客様の反応が分かる。そうしていると、「こういうことやったらうまくいく」「失敗する」と分かってくる。そういった中で、個別の判断力が高まってきました。そうすると、打つ手、打つ手が全て成功するようになったのです。

―― 当然、会議はいろいろな会社が山ほど年中やっていますが、個別の判断力が磨かれることに...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
ハラスメント防止に向けた風土づくり(1)ハラスメントの概要
増え続けるハラスメント…その背景としての職場の特徴
青島未佳
Microsoft Copilot~AIで仕事はどう変わるか(1)「生成AI」の画期性
「生成AI」実装の衝撃…人工知能の歴史と特長
渡辺宣彦
チームパフォーマンスを高める心理的安全性(1)心理的安全性が注目される理由
なぜ今「心理的安全性」なのか、注目を集める背景に迫る
青島未佳
「発想力」の技法を学ぶ(1)発見と探究(前編)
“なぜ”を繰り返せ!『発想力の全技法』に学ぶ原因探究法
三谷宏治
不便益システムデザインの魅力と可能性(1)「便利・不便」「益・害」の関係
便利を求めるだけのいいの?…「不便益」で発見できる新たな魅力
川上浩司
野獣の経営、家畜の経営(1)経営センスが育つ土壌
ファーストリテイリングで経営者が育つ理由
楠木建

人気の講義ランキングTOP10
昭和の名将・根本博…内蒙古・終戦後の戦い(1)軍人の本義を貫いた根本博中将
ソ連軍から在留日本人4万人を守れ…内蒙古での「戦後」の激闘
門田隆将
資本主義の再定義…哲学で考える(4)共感としての見えざる手
利とは、義の和である…なぜ道徳的なふるまいが企業活動に重要か
中島隆博
戦前派一日本人の憂鬱~太平洋戦争と敗戦後を顧みて…(1)
『きけわだつみのこえ』を読むと今でも涙が止まらない
野田一夫
死と宗教~教養としての「死の講義」(5)仏教の死:日本編
極楽往生、坐禅、法華経…日本人はいかに死を乗り越えるか
橋爪大三郎
編集部ラジオ2026(26)お盆とあの世を考える
【10min解説】特集で考える《お盆とあの世》の本質
テンミニッツ・アカデミー編集部
戦前日本の「未完のファシズム」と現代(1)シラス論と日本の政治
独裁ができない戦前日本…大日本帝国憲法とシラスの論理
片山杜秀
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
昭和の名将・根本博…台湾での恩義の戦い(1)危機の台湾への密航
「国共内戦」危機の台湾…根本博の密航と涙で迎えた中国人将軍
門田隆将
日本の財政の真実を検証する(7)AIと長寿化&質疑応答
AI時代にこそ「熟達者の経験」が生きる&現状の日本経済の実情は
宮本弘曉