営業から考える企業戦略
この講義シリーズは第2話まで
登録不要で無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
「営業はコスト」と捉えると失敗する。価値を生む源泉だ
営業から考える企業戦略(4)営業はコストではない
田村潤(元キリンビール株式会社代表取締役副社長/100年プランニング代表)
昨今、日本企業の中で「営業はコスト」として軽視される傾向がある。しかし、これは明確に間違いである。なぜなら、営業はイノベーションの源泉だからだ。そのためには、営業における基本の徹底として、「営業の基本」のレベルを「断トツなものにする」というイメージが必要だと田村氏は語る。それはどういうことなのか。営業が企業の中でいかに重要な役割を果たすものかという本質に迫る。(全6話中第4話)
※インタビュアー:川上達史(テンミッツTV編集長)
時間:7分44秒
収録日:2020年9月25日
追加日:2021年8月2日
≪全文≫

●営業はイノベーションの源泉となる


―― 続いて、少し大きな視点で、いわゆる企業戦略論的な部分をお聞きします。まずは、これまで聞いてきたことにも通底しますが、営業戦略、営業の役割をどのように考えるべきか。これについてはご経験上、いかがでしょうか。

田村 今、日本の企業では、営業が「コスト」として軽視されている傾向があります。ですが、営業には、顧客との関係性の中で、企業としてのいろいろなイノベーションの源泉があったのです。

―― まさに、市場の動態的な変化を察知するセンサー的な役割があると。

田村 そうです。それと、やる気というのでしょうか。フィギュアスケートの羽生結弦選手が国民栄誉賞を受賞した際のコメントで、多くの人が自分に共感をしてくれたという趣旨のことをおっしゃっていました。それに対して、自分は最高の演技をしようと思い、賞を取ることができ、そのことが多くの人にパワーを与えた。そうすると、また多くの人から自分に、共感の大きな力がやってきた。だから、これからも自分は最高の演技をし続ける。こういった内容の話でした。

 これはわれわれ企業人でも、この共感が起きてきたのです。共感のやり取りの中に、人間が本来持っている、すごいパワーが起きてきた。これはやはり営業なのです。営業は特に、対外との関係がありますから。そのような中で、人間性が変わってきました。

 よく、「キリンビールの人は、高知支店の人は、卑しくないね」と言われました。筑波大学名誉教授の村上和雄さんが「人間というものは、自分のエゴのためではなく、誰かのため、お客様のため、人のために生きていると、その人の持っている良い遺伝子がスイッチオンして、悪い遺伝子がスイッチオフする」と言われていましたが、高知支店のメンバーを見ていると、まさにそのような感じでした。人間とはそういうものなのでしょう。膨大な遺伝子がある中で、誰かにためにやって、喜んでもらってやっているうちに、良い遺伝子がスイッチオンして、人間性が変わってきた。これは、営業ならではだと思います。


●「基本の徹底」で仕事を身体化させる


田村 ただ、うまい話だけではありません。やはり営業にも「基本」がありますから、「基本の徹底」は非常に大事だと思います。

―― 営業における基本の徹底とは、例えばどういうイメージですか。

田村 わりと簡単です。通...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
組織心理学~若者とのコミュニケーション(1)「Z世代」の特徴と接し方
Z世代は傷つきやすい!?…昔の世代との相違点、共通点とは
山浦一保
ソニー流「人的資本経営と新規事業」成功論(1)人を真に活かす人事評価とは
ソニー流の「人材論」「新規ビジネス論」を具体的に語ろう
水野道訓
優れた経営者の条件(1)スキルとセンスの違い
経営者のセンスは担当者のスキルとは全く違う
楠木建
Microsoft Copilot~AIで仕事はどう変わるか(1)「生成AI」の画期性
「生成AI」実装の衝撃…人工知能の歴史と特長
渡辺宣彦
営業の勝敗、キリンの教訓(1)やる気のない社員になる理由
なぜ「やる気のある社員」が日本では6%しかいないのか?
田村潤
メンタルヘルスの現在地とこれから(1)「心を病む」とはどういうことか
なぜ「心の病」が増えている?メンタルヘルスの実態に迫る
斎藤環

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(39)上野誠先生の万葉集講義と現代
【10min解説】万葉集に学ぶ「公務員倫理法」の大失敗?
テンミニッツ・アカデミー編集部
ロシア人の見る「ロシアの歴史」(6)ピョートル大帝の宗教改革
王座に乗った革命家・ピョートル大帝の「宗教改革」と、ソビエト時代のロシア正教の「弾圧」と「利用」の実情
上月豊久
「良き対話」とは?――哲学から考える(1)対話とは何か――会話・説教との違い
「良き対話」のヒントを哲学から考える…「対話」の大前提とは、そして「会話」「説教」「場回し」とは何が違うのか?
納富信留
昭和の名将・樋口季一郎…キスカ・占守島編(1)キスカ島撤退作戦
5200人の将兵を救え…米軍も称賛した「キスカ島撤退作戦」の奇跡
門田隆将
チームパフォーマンスを高める心理的安全性(1)心理的安全性が注目される理由
なぜ今「心理的安全性」なのか、注目を集める背景に迫る
青島未佳
『源氏物語』を味わう(3)形容詞からの楽しみ方
美しい形容詞の使い分け…『源氏物語』の表現を味わう
林望
なぜ働いていると本が読めなくなるのか問答(1)読書と教養からみた日本の近現代史
『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』で追う近現代史
三宅香帆
ロシア「内政・経済・外交」の真実(1)国民の支持を意識するプーチン政治
ウクライナ侵攻も支持率対策か…プーチン政治の実態に迫る
上月豊久
『「甘え」の構造』と現代日本(1)「甘え」のインパクト
「甘え」は現代においてダメなものなのか…名著『「甘え」の構造』への2種類の誤解とは?
與那覇潤
死と宗教~教養としての「死の講義」(1)「自分が死ぬ」ということ
世界の宗教は死をどう考えるか…科学では死はわからない
橋爪大三郎