深掘りシェイクスピア~謎の生涯と名作秘話
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
次の動画も登録不要で無料視聴できます!
『ハムレット』への誤解…理性と情熱の間で揺れる主人公
第2話へ進む
シェイクスピアの謎…なぜ田舎者の青年が世界的劇作家に?
深掘りシェイクスピア~謎の生涯と名作秘話(1)シェイクスピアの謎
河合祥一郎(東京大学大学院総合文化研究科教授)
なぜ田舎者で無教養の青年シェイクスピアが世界的劇作家になれたのか。『ハムレット』や『リア王』など、数々の有名な戯曲を著したイギリスの劇作家シェイクスピアだが、実はその生涯には謎が多い。今回はまず、シェイクスピアの生い立ちを振り返り、そこに潜む不可解な点から議論が巻き起こったシェイクスピアの別人説を詳細に紹介する。(全6話中第1話)
時間:12分51秒
収録日:2023年4月12日
追加日:2023年7月13日
≪全文≫

●謎多きシェイクスピアの生涯を振り返る


 こんにちは。河合祥一郎です。6回にわたってシェイクスピアについてのお話をしてまいります。1回目の今回は、「シェイクスピアの謎」と題しまして、シェイクスピアの生涯にまつわる謎についてお話ししてまいりたいと思います。各10分の短い内容ですので、興味をお持ちになった方は、是非私の書いた本もご参照ください。

 ここに挙げたのは、中公新書から出ている『シェイクスピア 人生劇場の達人』という本と、三省堂から出ている『シェイクスピア大図鑑』という本です。

 さて、イギリスの劇作家ウィリアム・シェイクスピアは、1564年生まれで1616年に没しました。その年号は、語呂合わせで「ヒトゴロシの芝居をイロイロ書いた」と覚えます。画面に示したように、1564年という数字が「ヒトゴロシ」と読め、1616年が「イロイロ」と読めるわけです。そして、たしかにシェイクスピアの悲劇では、人がどんどん殺されますので、本当に人殺しの芝居をいろいろ書いているのです。

 シェイクスピアは、どんな作品をどれくらい書いているのでしょうか。シェイクスピアは詩人で詩もたくさん書いているのですが、戯曲にかぎっていいますと、その数は40作にのぼります。悲劇、喜劇、そして歴史劇というざっくりした形で3つに分類すると、悲劇が11編、喜劇が17編、歴史劇が12編ということになります。中でも「四大悲劇」といわれる『ハムレット』『オセロー』『リア王』『マクベス』は有名ですね。40作品の内容については、私の書きました祥伝社新書の『あらすじで読むシェイクスピア全作品』という解説書がありますので、ご参照ください。


●田舎者? 詩人? シェイクスピアの生涯にまつわる謎


 さて、シェイクスピアの謎の生涯を見て行きましょう。

 シェイクスピアは1564年4月、イングランドの田舎町ストラットフォード・アポン・エイヴォンに生まれました。今ではロイヤル・シェイクスピア劇団の本拠地として、シェイクスピア作品が毎年上演されている町で、観光名所にもなっていますね。彼は1582年11月、18歳のときに8歳年上のアン・ハサウェイを妊娠させて、いわゆる「できちゃった婚」をします。

 ちなみに現在アン・ハサ...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「芸術と文化」でまず見るべき講義シリーズ
文明語としての日本語の登場(1)古代日本語の復元
「和歌」と「宣命」でたどる奈良時代の日本語とその変遷
釘貫亨
ルネサンス美術の見方(1)ルネサンス美術とは何か
ルネサンスはどうやって始まった?…美術の時代背景
池上英洋
印象派の解体と最後の印象派展(1)セザンヌと印象派
印象派の画家に大きな影響を与えたセザンヌの構築的筆触
安井裕雄
なぜ働いていると本が読めなくなるのか問答(1)読書と教養からみた日本の近現代史
『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』で追う近現代史
三宅香帆
クラシックで学ぶ世界史(1)時代を映す音楽とキリスト教
音楽はなぜ時代を映し出すのか?…音楽と人の歴史の関係
片山杜秀
バッハで学ぶクラシックの本質(1)リベラルアーツと音楽
中世ヨーロッパの基礎的な学問「7自由学科」の一つが音楽
樋口隆一

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(9)「トランプ大統領」の視点・論点
【テンミニッツで考える】「トランプ大統領」をどう見るか?
テンミニッツ・アカデミー編集部
日本人とメンタルヘルス…心のあり方(7)若者の引きこもりと日本の教育問題
日本の引きこもりの深い根源…「核家族」構造の問題とは?
與那覇潤
禅とは何か~禅と仏教の心(1)アメリカの禅と日本の禅
自発性を重んじる――藤田一照師が禅と仏教の心を説く
藤田一照
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
なぜ働いていると本が読めなくなるのか問答(2)ノイズと半身社会の処方箋
ノイズを楽しむ――半身社会の「読書と教養のすすめ」
三宅香帆
「同盟の真髄」と日米関係の行方(7)トランプ氏の評価とその実像
こりごり?アイ・ラブ・トランプ?…トランプ陣営の実状は
杉山晋輔
『還暦からの底力』に学ぶ人生100年時代の生き方(1)定年制は要らない
仕事をするのに「年齢」は関係ない…不幸を招く定年型思考
出口治明
ラフカディオ・ハーン『神国日本』を読む(7)日本の倫理こそ未来の理想
他人の幸福実現に喜びを見出す日本の道徳こそ未来の理想だ
賴住光子
プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(14)ポリスと魂の堕落過程〈下〉僭主の末路
僭主制は欲望の奴隷…過度の自由が過度の隷属に転換する
納富信留
新撰組と幕末日本の「真実」(6)新撰組結成と清河八郎、芹沢鴨
清河八郎と芹沢鴨…乱闘事件や大和屋焼討事件の真相とは?
堀口茉純