2050年のための「前向きの愛国心」
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木造ビルで20階…新しい暮らしを支える森林産業の確立を
2050年のための「前向きの愛国心」(1)木造都市へのシフト
小宮山宏(東京大学第28代総長/株式会社三菱総合研究所 理事長/テンミニッツ・アカデミー座長)
人類史的な変化が予想される2050年に向けて、地球の持続と人類の幸福実現をどのように実現すればよいだろうか。まず、2050年までに、再エネと都市鉱山、バイオマスを全面的に利用する社会にしていかねばならない。そのためには再エネ等々が産業として成立し、成長する仕組みが必要となる。さらに木造都市へのシフトも起こしていかなくてはならない。すでに、木造都市への技術はできている。森林国家・日本が進むべき未来図である。(全3話中第1話)
時間:9分53秒
収録日:2024年6月5日
追加日:2024年9月7日
≪全文≫

●「地球が持続して、人も幸せな社会」を2050年までにどうつくるか


 お話をさせていただきたいと思います。「プラチナ社会」についてはもう何度も(お話ししていますが)、要は「地球が持続して、人も幸せである」ということです。今のいろいろな知識を動員すれば、それができると、われわれは思っているわけです。

 おそらくあるいはほぼ確実に、2050年までに人類史的な変化が起こる。それはどういうことかというと、20世紀は化石資源や鉄鉱石、銅鉱石などの地下資源とバイオマス(の時代)でした。ヨーロッパなどを見ていれば分かるように、木を切り倒して、鉄を還元していく。ですから今、イギリスなどは、ほとんど森林などが残っていないような状況にあります。

 それが20世紀の発展した理由なのですが、2050年というのはエネルギーが量的に再エネになる。さらに金属は都市鉱山、鉄や微小金属をふくめて循環する社会になっていく。バイオマスも、切り倒して開墾するようなコンセプトはなくなり、成長分を利用していくような社会に変わる。変わらなければ生きていけないということです。

 さて、これは私たちが「星雲の図」と呼んでいる、とても大事なスタートの図です。ずっと続けてきたから、会員がどこで何をやっているかが分かる。また、そこでイニシアティブを取っているのは企業か、自治体か、個人かといったことが見えてくる。こういう情報を今一番たくさん持っているのは私たちだと思います。

 さらにこの図では、(取り組みとして)似たものを近くに置くようにプロットしています。細かいところはご覧になれませんが、上のほうに健康や自立に取り組んでいる人が多い。環境やエネルギー、一次産業、観光、エンタメ、さらに人財養成などに多くの人が携わっていることが見えてきます。

 では、これでいいのかというと、これだけやっていても、やはりスピードが上がらないわけです。資本主義社会の中、ビジネスとしてこういうものが成り立ち、しかも産業として育っていくようにすることが、2050年までにやるべきことだろうと思います。そこで、「プラチナ産業イニシアティブ」というものを立ち上げたいということです。


●資源自給国家と完全循環社会を目指して



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