清宮克幸の「監督術」
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
「場」が選手たちの目標となる
清宮克幸の「監督術」(8)印象深い「場」をつくる
清宮克幸(公益財団法人日本ラグビーフットボール協会 副会長)
ヤマハ発動機ジュビロ監督・清宮克幸氏は、選手にとって重要な要素として「場」の力を挙げている。選手たちの目標となる場を用意するため、会社に大きなプロジェクトを提案した清宮氏。人に力を与える場のあり方を通して語る監督術は、リーダー論としても必見! 清宮氏による「監督術」シリーズ第8回(最終話)。
時間:5分30秒
収録日:2015年4月9日
追加日:2015年8月6日
カテゴリー:
≪全文≫

●良いプレーをするには、まず「客観視」


── ずっと以前の著書(『最強のコーチング』・講談社+α新書)ですが、その中で一番気になっている言葉に、「周辺視」という言葉があります。

清宮 今回の決勝戦も同じでしたね。今回は、自分を周辺視というか客観視しようということを、三つほどのキーワードの中の一つにしました。要は、俯瞰するということです。例えば、僕がプレーヤーだったら、ビデオを見て、「おい、おい、清宮は何しているんだ、そんなところで。お前がプレーする場所はここだろう」、あるいはタックルするシーンで、「おい、おい、なんていうタックルしているんだ。そんな格好悪いタックルするな」、というようなことですね。

 それぐらい自分のプレーを余裕を持って感じられたら、自分が居なければいけない場所や、やらなければいけない仕事について判断ができ、いい得点を出せるのではないかと思うのです。


●「場」が選手の目標となる


清宮 そういう動いている中での場と、もう一つ、定点としての場があります。例えば、決勝戦という場もそうですが、ヤマハにはホームゲームという場があり、ファンが一番多い試合ですから、ホームゲームのスターティングになりたいという思いがあります。特に、初ホームゲームのスターティングメンバーになりたいというのは、やはり場として成り立っているということです。

── 役割とか、何か象徴的なものがあったりする、ステージのような場ですか。

清宮 ステージですね。だから、そこを目標とする選手たちが出てきます。

── 場がセレモニー的な意味を持ってくるということですね。

清宮 そうですね。セレクションに勝った人間がその場に立てるということです。

── そういうことを意識付けするように、場を演出することを考えておられるのですか。

清宮 そうです。演出ですね。


●選手の士気を上げる「満員プロジェクト」


── そういったストーリー的なものを清宮さんがお持ちで、一人一人の選手の場面といったものを先回りしてつくる感じなのでしょうか。

清宮 例えば、ホームゲームであれば、選手たちは「あ、ホームだよ。絶対出たい」「出場してその場に立ちたい」「勝って皆に喜んでもらいたい」「騒ぎたい」というようなことを、当たり前のように思うではないですか。でも、もしホームゲームで1000人とか2000人...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
ストーリーとしての競争戦略(1)当たり前の重要さ
柳井正氏の年度方針「儲ける」は商売の本筋
楠木建
運と歴史~人は運で決まるか(1)ソクラテスが見舞われた「運」
歴史における「運」とは?ソクラテスの「運」から考える
山内昌之
億万長者への道(1)お米屋さんから不動産業界へ
「背広を着てビジネスがしたい」との思いから宅建取得
高橋誠一
バブル世代の現実とこれからの生き方
バブル世代は「バブル崩壊世代」、苦労の先に見えるものがある
江上剛
野獣の経営、家畜の経営(1)経営センスが育つ土壌
ファーストリテイリングで経営者が育つ理由
楠木建
オリエント 東西の戦略史と現代経営論に学ぶ(1)ビジネスのヒントは歴史にあり
『失敗の本質』、中国古典…ビジネスのヒントを歴史に学ぶ
三谷宏治

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2025(30)西野精治先生に学ぶ「熟睡の習慣」
熟睡できる習慣や環境は?西野精治先生に学ぶ眠りの本質
テンミニッツ・アカデミー編集部
平和の追求~哲学者たちの構想(1)強力な世界政府?ホッブズの思想
平和の実現を哲学的に追求する…どんな平和でもいいのか?
川出良枝
プロジェクトマネジメントの基本(3)プロジェクトのすすめ方
PDCAサイクルを回すための5つのプロセスとそのすすめ方
大塚有希子
熟睡できる環境・習慣とは(1)熟睡のための条件と認知行動療法
熟睡のために――自分にあった「理想的睡眠」の見つけ方
西野精治
葛飾北斎と応為~その生涯と作品(1)北斎の画狂人生と名作への進化
葛飾北斎と応為…画狂の親娘はいかに傑作へと進化したか
堀口茉純
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
禅とは何か~禅と仏教の心(1)アメリカの禅と日本の禅
自発性を重んじる――藤田一照師が禅と仏教の心を説く
藤田一照
中国共産党と人権問題(1)中国共産党の思惑と歴史的背景
深刻化する中国の人権問題…中国共産党の思惑と人権の本質
橋爪大三郎
内側から見たアメリカと日本(6)日本企業の敗因は二つのオウンゴール
日本企業が世界のビジネスに乗り遅れた要因はオウンゴール
島田晴雄
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(1)サイバー・フィジカル融合と心身一如
なぜ空海が現代社会に重要か――新しい社会の創造のために
鎌田東二