レアメタルの光と影
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
世界最大のレアアース鉱山・白雲鄂博鉱山を視察
レアメタルの光と影(5)中国レアアース行脚
岡部徹(東京大学生産技術研究所教授)
なぜ、レアアースの採掘、製錬は中国に集中しているのか。その理由を知れば、レアメタルの光と影が見えてくる。レアアースの鉱山地域や製錬所、廃棄物処分場を視察した岡部徹氏が、中国レアアースの現状を貴重映像とともに紹介する。(2015年4月20日開催日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー講演「レアアースをはじめとするレアメタルの光と影」より、全7話中第5話目)
時間:10分06秒
収録日:2015年4月20日
追加日:2015年8月24日
≪全文≫

●世界最大鉱山、中国の包頭に潜入捜査へ


 レアアースに関しては、資源供給制約ではなく、むしろ、技術制約、環境制約の方が重要な課題であるとについて、具体的な事例をご紹介しようと思います。

 インターネットで「包頭(バオトウ)」、「テーリングダム」で(英語で画像)検索すると、かなりショッキングな映像が出てきます。これらの映像を見ると、レアアースを採掘、製錬するに当たって、すさまじい環境破壊が行われているということがわかり、“このような環境破壊を許していいのか”と、一部の人たちはメディアで語っています。

 このような映像をネット上で見つけた岡部徹は、アウトドアライフが大好きですので、さっそくこの鉱山(と周辺地域)に行ってみました。ただ、ここは日本人だけではなく、外国人が入るのに制限が多い地域でした。中国の北京から包頭まで飛行機で飛んで、そこから北へ120キロほど行きます。モンゴルの国境に程近く、何もない所です。Googleで見ると、巨大な世界最大のレアアースの露天掘り鉱山があることが分かります。

 内モンゴル自治区の包頭市は100万人の巨大都市ですが、郊外は、かなり田舎です。何もない包頭市の郊外に、私は出かけていきました。普通、都会人はこういう何もない所が嫌いなのですが、(自然が大好きな)私はハッピーになってしまうのです。まず人工物がなく、遮るものもありません。遮るものといったら、たまに居る牛や羊などの動物くらいです。また、なぜか分かりませんが、道中の郊外には風力発電機がやたらとあり、この電気はいったいどこに使うのだろうと思ったほどです。この地域は中国の行政区内にありますが、生活は完全にモンゴル文化圏です。


●素晴らしいもてなしの後、レアアースの町へ


 いざ行ってみたら、現地の方々から素晴らしいもてなしを受けました。なぜかというと、外国人の専門家はあまり来ないからです。私を連れて行ってくれた中国のレアアース関係企業の親分が、「俺の友だからちゃんとしてくれ」と言ったものですから、ものすごいことになるのです。桁違いのもてなしで大変でした。昼間から濃い酒を飲みまくり、贅沢な宴会が続きます。私はお酒は得意な方ですが、食べ物の方は文化の違いが大きく、結構つらいこともありました。

 昔、中国に行った方の中には現地のトイレで困った経験があると思います。最近は、北...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
発酵はマジックだ!
色を消し、脂を溶かし、水を分解―スゴすぎる発酵の力!
小泉武夫
科学的思考はなぜ大切か(1)「状態図」という概念
科学的思考とは「なぜ?」を追究していくこと
岡部徹
巨大地震予知の現在地と私たちにできること(1)地震予知研究と前兆すべり
地震予知に挑む!確かな前兆現象を捉える画期的手法とは
梅野健
「宇宙の創生」の仕組みと宇宙物理学の歴史(1)宇宙の階層構造
「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ
岡朋治
本当によくわかる「量子コンピュータ入門」(1)量子コンピュータとは何か
「量子コンピュータ」はどういうもので、何に使えるのか
武田俊太郎
心と感情の進化(1)そもそも「心と感情」とは何なのか
「心と感情」とは何か、行動生態学から考える大事な問題
長谷川眞理子

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(30)AI時代の企業と道徳
【10minで考える】CPO(最高哲学責任者)…AI時代に必須の哲学とは
テンミニッツ・アカデミー編集部
資本主義の再定義…哲学で考える(1)アダム・スミスの「市場と感情」
資本主義を哲学する…まずアダム・スミスの見えざる手と道徳感情論
中島隆博
仏教とキリスト教が照らし出す日本の宗教(2)教義の宗教と覚りの宗教
キリスト教は教義の宗教、仏教は覚りの宗教…仏教はなぜ普遍宗教か
橋爪大三郎
徳川将軍と江戸幕府~井伊直弼編(1)桜田門外の変と井伊直弼の人物像
「桜田門外の変」の謎…井伊直弼の警護に問題はなかったのか
山内昌之
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
新撰組と幕末日本の「真実」(6)新撰組結成と清河八郎、芹沢鴨
清河八郎と芹沢鴨…乱闘事件や大和屋焼討事件の真相とは?
堀口茉純
もののあはれと日本の道徳・倫理(1)もののあはれへの共感と倫理
本居宣長が考えた「もののあはれ」と倫理の基礎
板東洋介
中国春秋戦国時代と始皇帝(7)始皇帝を支えた家臣たち
始皇帝を支えた家臣たち…史実からいかに実像を描いていくか
鶴間和幸
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
組織心理学とは何か~『武器としての組織心理学』と概論
なぜ組織に「心理学」が必要か?多様化と個の時代の処方箋
山浦一保