社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
生存率は10%…最も治療が難しい「がん」とは?
プロ野球、中日ドラゴンズや阪神タイガース、東北楽天ゴールデンイーグルスの3球団で監督として日本一に輝いた星野仙一さんが2018年1月4日に逝去しました。現役時代から打倒巨人を貫き、監督就任後は“闘将”として知られた星野さんは球界全体から追悼の声が相次いでいます。また楽天の球団公式サイトでは特設サイトを作成するなど、その影響力の大きさを今なお感じさせます。
屈強な肉体を持つ2人でも打ち勝てなかった病魔ともいえる、すい臓がん。なぜ、根治しにくいのでしょうか?
「Yahoo!ニュース オーサー」への中山裕次郎さんの投稿によると、この5年生存率が極めて低いのがすい臓がんとのことです。前立腺がんが97.5%、乳がん(女性のみ)が91.1%、胃がんが64.6%である一方で、すい臓がんは7.7%で10%以下です。これほどまでに低くなってしまう要因は、3つの要素があるようです。
(1)早期発見が難しいこと
(2)治療がしにくいこと
(3)再発しやすいこと
まず(1)ですが、食べ物が通る胃腸などと違い、すい臓は消化液やホルモンを出す臓器のため、何かの機会に違和感を感じる機会が少ないといわれます。(2)は各臓器の手術の中で最も難易度が高く、切除となると腹腔鏡手術も普及していない点が挙げられます。(3)はすい臓が果たす役割によって転移がしやすく、全身に広がって再発しやすくなってしまうということです。この3点がすい臓がんの完治を難しくするといわれている要因です。
厄介なすい臓がんですが、検査を受けることが発見のきっかけになると紹介しているのは光学メーカー「オリンパス」のサイトです。検査方法には血液検査で酵素や腫瘍マーカー値、ビリルビン値の異常を調べたり、CT検査によって影があるかを診断する方法もあります。何はともあれ、こまめな診断こそが早期発見につながるのは間違いありません。
すい臓がんの治療は非常に難しい
その星野さんを襲った病魔は、すい臓がんでした。ここ近年、がん治療は目覚ましい医療技術の発達を見せています。しかし、他のがんに比べると、すい臓がんの治療は非常に難しいとの見方は知られつつあります。たとえば、星野さんと同じ病で帰らぬ人となったのは、「昭和の大横綱」「ウルフ」の愛称で知られた千代の富士(九重親方)でした。屈強な肉体を持つ2人でも打ち勝てなかった病魔ともいえる、すい臓がん。なぜ、根治しにくいのでしょうか?
すい臓がんの5年生存率10%以下
がん根治の難易度を現す指標として「5年相対生存率」というものがあります。がん総合情報ポータルサイト「がんのきほん」によると「がんの治療開始から5年後生存している人の割合」とのことになります。これは再発の有無にかかわらず、生きているか否かが判断材料です。つまり直接の死因はがんではないケースも含まれています。「Yahoo!ニュース オーサー」への中山裕次郎さんの投稿によると、この5年生存率が極めて低いのがすい臓がんとのことです。前立腺がんが97.5%、乳がん(女性のみ)が91.1%、胃がんが64.6%である一方で、すい臓がんは7.7%で10%以下です。これほどまでに低くなってしまう要因は、3つの要素があるようです。
(1)早期発見が難しいこと
(2)治療がしにくいこと
(3)再発しやすいこと
まず(1)ですが、食べ物が通る胃腸などと違い、すい臓は消化液やホルモンを出す臓器のため、何かの機会に違和感を感じる機会が少ないといわれます。(2)は各臓器の手術の中で最も難易度が高く、切除となると腹腔鏡手術も普及していない点が挙げられます。(3)はすい臓が果たす役割によって転移がしやすく、全身に広がって再発しやすくなってしまうということです。この3点がすい臓がんの完治を難しくするといわれている要因です。
厄介なすい臓がんですが、検査を受けることが発見のきっかけになると紹介しているのは光学メーカー「オリンパス」のサイトです。検査方法には血液検査で酵素や腫瘍マーカー値、ビリルビン値の異常を調べたり、CT検査によって影があるかを診断する方法もあります。何はともあれ、こまめな診断こそが早期発見につながるのは間違いありません。
<参考サイト>
・がんのきほん:がんでよく使う5年生存率とは
http://www.gan-info.com/94.html
・Yahoo!ニュース:なぜすい臓がんの治療は難しいのか?医師の視点
https://news.yahoo.co.jp/byline/nakayamayujiro/20180109-00080269/
・オリンパス光学工業:臓がん(膵がん)の検査
http://www.onaka-kenko.com/various-illnesses/pancreas/pancreatic-cancer/02.html
・がんのきほん:がんでよく使う5年生存率とは
http://www.gan-info.com/94.html
・Yahoo!ニュース:なぜすい臓がんの治療は難しいのか?医師の視点
https://news.yahoo.co.jp/byline/nakayamayujiro/20180109-00080269/
・オリンパス光学工業:臓がん(膵がん)の検査
http://www.onaka-kenko.com/various-illnesses/pancreas/pancreatic-cancer/02.html
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
物知りもいいけど知的な教養人も“あり”だと思います。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,100本以上。
『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
急成長するインドネシアとトルコ、その理由と歴史的背景
グローバル・サウスは世界をどう変えるか(3)インドネシアの成長とトルコの外交力
グローバル・サウスの中でも高度経済成長を遂げているのがインドネシアだ。長期のスカルノ時代とスハルト時代を経てその後に民主化が進んだ、東南アジアで最大のイスラム教国である。また、トルコは多国間に接する地理的特性と...
収録日:2024/02/14
追加日:2024/04/17
多神教の日本と民主主義…議論の強化と予備選挙の導入を
民主主義の本質(4)日本の民主主義をいかに強化するか
民主主義の発展において、キリスト教のような一神教的な宗教の営みがその礎にあった。では、そうした宗教的背景をもたない日本で、民主主義を育てるにはどうしたらいいのか。人数が多ければ正しいというのは「ポピュリズム」の...
収録日:2024/02/05
追加日:2024/04/16
26歳で老中首座…阿部正弘が幕末の動乱期に担った使命とは
徳川将軍と江戸幕府~阿部正弘編(1)若き老中首座・阿部正弘の使命
阿部正弘は幕末の若き老中首座として、徳川家斉・徳川家慶・徳川家定の時代を支えた。黒船で泰平を揺るがしたペリーが再来し、日米和親条約が結ばれ、鎖国政策は終わりを告げる。近代日本への舵取りを果たしたと評価される阿部...
収録日:2021/03/29
追加日:2024/03/09
きわめて特異的な「ウイルスと宿主の関係」
ウイルスの話~その本質と特性(1)生物なのか、そうではないのか
ウイルスとはいったい何なのか。彼らは生物とは異なり、自分でエネルギーを生み出して生存するわけではなく、遺伝情報のみを持ち、他の生物の機能を利用して自らを複製している。そうした「ウイルスと宿主の関係」はきわめて特...
収録日:2020/02/17
追加日:2020/03/12
なぜ今「心理的安全性」なのか、注目を集める背景に迫る
チームパフォーマンスを高める心理的安全性(1)心理的安全性が注目される理由
「心理的安全性」は近年もっとも注目されるビジネスバズワードの一つともいわれている。その背景には、コロナ禍におけるリモートワークの増大、社会全体が未来予測の難しい「VUCAの時代」に入ったことがある。職場環境が多様に...
収録日:2022/04/26
追加日:2022/07/23