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夢物語?週休3日制導入のメリット・デメリット
ポータルサイトYahoo! JAPANを運営するヤフー株式会社が、週休3日制の導入を検討していることを公表しました。有休消化だけでなく、週休2日すら怪しいブラックな職場環境も少なくないだけに、まるで夢のような制度と羨む人も多いのではないでしょうか。
すでに週休3日制を導入しているファーストリテイリングでは、転勤のない地域正社員がその対象となります。そのシステムは、通常週フルタイム40時間労働(8時間×5日)を、1日の労働時間を10時間として週4日勤務にするというもの。週の実働時間は変わりませんが、週3日の休日が約束されます。確実に休める日が1日増えるということは、育児や介護、趣味や勉強といった、ライフスタイルを優先的に考える人にとっては歓迎すべきシステムになることでしょう。
「夢ビジョン2020」においては、「日本発の新たなライフスタイル、社会モデルを確立・発信」と題された提案で、世界に先駆けて週休3日制を導入し、生活のイノベーションがうたわれています。
週休3日制のメリットとしては、
・心身がリフレッシュした状態で仕事に打ち込めることから、労働意欲や生産性の向上
・可処分時間の増加により、モノやサービスの消費需要から、経済・社会活動の活性化
・労働環境が向上し、従業員在籍率の向上
などがあげられます。
社員としても会社サイドとしても、期待できるメリットが少なくありませんが、現時点でのデメリットも予測できます。
・土日のように連休できるわけではない
・就労日の勤務時間が増え、過密化する可能性
・週休3日が導入されていない他企業とのコミュニケーションロス
・就労時間が少なくなることで、収入が減る可能性
週休3日制についてはよいイメージだけが先行しがちですが、被雇用者としてはそのルールについてしっかりと把握しておきたいものです。労働時間が減って、収入が保証されれば問題ないですが、労働時間とともに収入が減るケースも想定されます。
今後、週休3日に代表される働き方の改革は、徐々にすすむことでしょう。仕事の内容によっては、お店や機材などある場所にいかなければ成り立たない業務もありますが、モバイル端末やネット環境が整うことで、いつでもどこでも仕事ができるようになっています。会社というスペースを離れてもサボらないといったワーキングモラルに基づいて、いつでもどこでも一定の成果をあげられるような、場所と時間に縛られないワークスタイルこそ、働き方の改革の第一歩になりそうです。
すでに週休3日制を導入しているファーストリテイリングでは、転勤のない地域正社員がその対象となります。そのシステムは、通常週フルタイム40時間労働(8時間×5日)を、1日の労働時間を10時間として週4日勤務にするというもの。週の実働時間は変わりませんが、週3日の休日が約束されます。確実に休める日が1日増えるということは、育児や介護、趣味や勉強といった、ライフスタイルを優先的に考える人にとっては歓迎すべきシステムになることでしょう。
週休3日制のメリットとデメリットとは?
そもそも、週休3日制がフィーチャーされたのは、このような大手2社の取り組みに先駆けて、文部科学省が2020年の東京オリンピックに向けて平成25年に発表した「夢ビジョン2020」という検討要項からでした。「夢ビジョン2020」においては、「日本発の新たなライフスタイル、社会モデルを確立・発信」と題された提案で、世界に先駆けて週休3日制を導入し、生活のイノベーションがうたわれています。
週休3日制のメリットとしては、
・心身がリフレッシュした状態で仕事に打ち込めることから、労働意欲や生産性の向上
・可処分時間の増加により、モノやサービスの消費需要から、経済・社会活動の活性化
・労働環境が向上し、従業員在籍率の向上
などがあげられます。
社員としても会社サイドとしても、期待できるメリットが少なくありませんが、現時点でのデメリットも予測できます。
・土日のように連休できるわけではない
・就労日の勤務時間が増え、過密化する可能性
・週休3日が導入されていない他企業とのコミュニケーションロス
・就労時間が少なくなることで、収入が減る可能性
週休3日制についてはよいイメージだけが先行しがちですが、被雇用者としてはそのルールについてしっかりと把握しておきたいものです。労働時間が減って、収入が保証されれば問題ないですが、労働時間とともに収入が減るケースも想定されます。
ヤフーは週休3日制だけなく「どこでもオフィス」を月5日にする
ヤフー株式会社のケースでは、週休3日制だけでなく、段階的に働き方の改革を進めていくようです。全従業員5800人を対象に、数年内の実現を目指すとのこと。10月1日より、会社以外で働ける「どこでもオフィス」を月2日から5日にするなどといった制度がそれにあたるでしょう。今後、週休3日に代表される働き方の改革は、徐々にすすむことでしょう。仕事の内容によっては、お店や機材などある場所にいかなければ成り立たない業務もありますが、モバイル端末やネット環境が整うことで、いつでもどこでも仕事ができるようになっています。会社というスペースを離れてもサボらないといったワーキングモラルに基づいて、いつでもどこでも一定の成果をあげられるような、場所と時間に縛られないワークスタイルこそ、働き方の改革の第一歩になりそうです。
<参考サイト>
・文部科学省ホームページ:夢ビジョン2020(文部科学省版)について
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/26/01/__icsFiles/afieldfile/2014/01/17/1343297_02_1_1.pdf
・文部科学省ホームページ:夢ビジョン2020(文部科学省版)について
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/26/01/__icsFiles/afieldfile/2014/01/17/1343297_02_1_1.pdf
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