松下幸之助の人づくり≪1≫真のリーダーとは
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
練り上げた構想だからこそ確信を持って世に打ち出せる
松下幸之助の人づくり≪1≫真のリーダーとは(4)多くの意見を聞き、ど真剣に考える―衆知を集める
松下幸之助(パナソニック(旧松下電器産業)グループ創業者)
一つの結論を出すまでに徹底的に考え抜き、さまざまな人に相談したという松下幸之助。松下政経塾の設立もまた長年温めてきた構想だが、実は周囲に相談して反対され、しばらく様子を見ていたという。限りある個々の知恵を超えるため、多くの人の知恵を集めた幸之助の実践に迫る。(第1章4話目)
時間:5分14秒
収録日:2015年6月17日
追加日:2015年11月19日
カテゴリー:
≪全文≫

●8年前に塾設立を反対され、しばらく様子見 1980年4月1日 入塾式


 ところが、その当時はまだ反対する人がありまして、そういう塾をつくることはいいけれども、どうも実業家がそれをやることはどうかと思うという反対があった。それで、しばらく様子を見ていたのです。

 ところが、日本の状態は、経済界は発展しましたけれども、しかし世界における日本のあり方というものは、必ずしも安心するような状態ではない。それでまた再び、この塾をやろうということになったのです。その時に、8年前に反対した人々は、今度はみな賛成であると、ぜひやってくれということで、すっかり様子が変わった。

 8年前までは、こういう状態で日本は発展していくんだということを考えていた。しかし、今日現在、だいぶ様子が変わってきた。なんらかの活を入れないといけない。政治にしても、経済にしても、脆弱なところがあって、いけない。そういうことで、今度は前に反対する人も賛成するということで、それならばやろうということで、実は決心をいたしまして、この塾を設立することにしたのであります。

 幸いにして、その賛成者がたくさんあって、希望者も907名あった。そんな状態で今日まで来たのですが、本日ようやく入塾式を挙行するに至りましたことは、非常に私としてはうれしく存じておる次第であります。

 また、この企てが世界に情報が流れますと、米国なり、その他の国々から、その激励の電報が参りました。そういう塾は世界としても非常に興味があるということで、ハーバード大学の先生が進んで講師になることを志願してこられた。というような具合で、今は内外ともにこの塾の発展に対して、非常に関心を持っておられるわけです。その他、重要な方々の賛成を得ましたので、ついに今日に踏み切ったような次第であります。


●一つの結論を出すまでに考えに考え抜いた松下塾主/野田佳彦


 大体、松下幸之助さんというのは、一つの結論を出すまでに、相当考え抜きますね。ど真剣に考える。考えた上で、いろんな方に相談をしますよね、衆知を集めて。そして、正しいかどうか、前へ進めていいかどうかということを、本当に慎重に確認をしながら、温めてきたものを世に発表するというやり方をする人ですから、つくり上げたものについてはもう、確信を持っていらっしゃいます。確信を持って構想を発表すると...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
クーデターの条件~台湾を事例に考える(1)クーデターとは何か
台湾でクーデターは起きるのか?想定シナリオとその可能性
上杉勇司
為替レートから考える日本の競争力・購買力(1)為替レートと物の値段で見る円の価値
ビッグマック指数から考える実質為替レートと購買力平価
養田功一郎
財政問題の本質を考える(1)「国の借金」の歴史と内訳
いつから日本は慢性的な借金依存の財政体質になったのか
岡本薫明
デジタル全体主義を哲学的に考える(1)デジタル全体主義とは何か
20世紀型の全体主義とは違う現代の「デジタル全体主義」
中島隆博
緊急提言・社会保障改革(1)国民負担の軽減は実現するか
国民医療費の膨張と現役世代の巨額の「負担」
猪瀬直樹
墨子に学ぶ「防衛」の神髄(1)非攻と兼愛
『墨子』に記された「優れた国家防衛のためのヒント」
田口佳史

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2025(29)歴史作家の舞台裏を学べる
歴史作家・中村彰彦先生に学ぶ歴史の探り方、活かし方
テンミニッツ・アカデミー編集部
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(6)曼荼羅の世界と未来のネットワーク
命は光なのだ…曼荼羅を読み解いて見えてくる空海のすごさ
鎌田東二
歴史の探り方、活かし方(1)歴史小説と史料探索の基本
日本は素晴らしい歴史史料の宝庫…よい史料の見つけ方とは
中村彰彦
内側から見たアメリカと日本(6)日本企業の敗因は二つのオウンゴール
日本企業が世界のビジネスに乗り遅れた要因はオウンゴール
島田晴雄
習近平―その政治の「核心」とは何か?(1)習近平政権の特徴
習近平への権力集中…習近平思想と中国の夢と強国強軍
小原雅博
熟睡できる環境・習慣とは(1)熟睡のための条件と認知行動療法
熟睡のために――認知行動療法とポジティブ・ルーティーン
西野精治
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(1)習近平の歴史的特徴とは?
一強独裁=1人独裁の光と影…「強い中国」への動機と限界
垂秀夫
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
戦争と暗殺~米国内戦の予兆と構造転換(1)内戦と組織動乱の構造
カーク暗殺事件、戦争省、ユダヤ問題…米国内戦構造が逆転
東秀敏
学力喪失の危機~言語習得と理解の本質(1)数が理解できない子どもたち
なぜ算数が苦手な子どもが多いのか?学力喪失の真相に迫る
今井むつみ