松下幸之助の人づくり≪1≫真のリーダーとは
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
俳優でもやるのかと思われるほど笑い方を磨け
松下幸之助の人づくり≪1≫真のリーダーとは(5)あんた、姿見持っとるか―運と愛敬
松下幸之助(パナソニック(旧松下電器産業)グループ創業者)
松下幸之助は、リーダーの条件として、「運と愛敬」のある人、と語っている。松下政経塾入塾の際の選考基準も、実はこの「運と愛敬」であり、幸之助は面接の際に「君は、運と愛敬があるか?」と志願者に尋ね、「ある」と答えた人が合格したといわれている。しかし、運と愛敬の有無など、どうやって見分ければよいのだろうか――。元パナソニック株式会社代表取締役副社長で公益財団法人松下政経塾理事長兼塾長・佐野尚見氏と松下政経塾第1期生で第95代内閣総理大臣・野田佳彦氏の二人が、「運と愛敬」を定義する。(第1章5話目)
時間:11分00秒
収録日:2015年6月17日
追加日:2015年11月23日
カテゴリー:
≪全文≫

●良いところを探す


 見方、考え方を相手が変えるのではなく、自分の側から変えていくということも必要。相手が変わるという場合も、自分から変えていくということも必要。両方とも必要。

 ということは行き詰まるということは、必ず通じる。どんなことにも通じる。だから一方的に見ず、各面から見る。そうしたら必ず、良いところがある。その良いところを使おう。そうしないと、世間が狭くなる。世間が狭くなったらいけない。世間はもう広大無限だから、いくらでも君一人ぐらい容れることは日本でできる。日本で容らないなら、今度は君、サハラ砂漠に行ったらいくらでもできる。そこでもいい。

 だから、自分の小さい頭で判断して、決定したらいけない。僕らでも一応決定しないといけないことは決定するけれど、次の瞬間には、間違っているんじゃないかと反省して、間違っていたら取り替える。そうして、私の今日がある。だから、君もそう思うなら、前途洋々たるものだな。


●「あかん」でも「ええ」と思う


 君の言う通りだと思いますね。運の強さをそう信じることによって、楽になる。「俺はもうあかん、何をしてもあかん」などと思ったらいけない。「あかん」でも「ええ」と思うようにする。

 第一、ここの塾に入ったということは、もう運が強い証拠です。私はそう思う。自ら悲観して、自らを不幸せにする人は、結構な状態にあっても「いや、もう俺はあかん」と言う。そんなことになったら、もうおしまいです。といって、あまりに信じすぎて、それが重荷になってもいけない。正当に判断することが大切ですね。

 私の場合、なんでもないのに「運が強い」というわけではない。私は二回、経験している。当然、死んでいるところだった。にもかかわらず、こうやって生きて、ここまでやってきたということは、これは「運が強い」というふうに思わなかったらうそです。正直に、素直に考えてそうなのであって、誇張でもなんでもない。


●毎日姿見を見て、おじぎの仕方や笑い方を練習しろ


野田 実際に政治家になるのは、非常に難しいとは思いますけれども、まあ地道に努力していくしかないと思っています。

松下 今からその準備をしているの?

野田 はい。

松下 うん。なかなかね、政治家になるのは、仕事よりも(難しい)。

野田 はい。

松下 政治家になるということは、難しい。政治そ...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
戦争と暗殺~米国内戦の予兆と構造転換(1)内戦と組織動乱の構造
カーク暗殺事件、戦争省、ユダヤ問題…米国内戦構造が逆転
東秀敏
日本人が知らないアメリカ政治のしくみ(1)アメリカの大統領権限
権限の少ないアメリカ大統領は政治をどう動かしているのか
曽根泰教
お金の回し方…日本の死蔵マネー活用法(1)銀行がお金を生む仕組み
信用創造・預金創造とは?社会でお金が流通する仕組み
養田功一郎
日本の財政政策の効果を評価する(1)「高齢化」による効果の低下
高齢化で財政政策の有効性が低下…財政乗数に与える影響
宮本弘曉
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(1)習近平の歴史的特徴とは?
一強独裁=1人独裁の光と影…「強い中国」への動機と限界
垂秀夫
緊急提言・社会保障改革(1)国民負担の軽減は実現するか
国民医療費の膨張と現役世代の巨額の「負担」
猪瀬直樹

人気の講義ランキングTOP10
インテリジェンス・ヒストリー入門(1)情報収集と行動
日本の外交には「インテリジェンス」が足りない
中西輝政
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(序)時代考証が語る『豊臣兄弟!』の魅力
2026年大河ドラマ『豊臣兄弟!』、秀吉と秀長の実像に迫る
黒田基樹
平和の追求~哲学者たちの構想(4)ルソーが考える平和と自由
ルソーの「コスモポリタニズム批判」…分権的連邦国家構想
川出良枝
葛飾北斎と応為~その生涯と作品(4)葛飾応為の芸術と人生
親娘で進歩させた芸術…葛飾応為の絵の特徴と北斎との比較
堀口茉純
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(2)バイアスの正体と情報の抑制
『100万回死んだねこ』って…!?記憶の限界とバイアスの役割
今井むつみ
生成AI「Round 2」への向き合い方(1)生成AI導入の現在地
生成AIの利活用に格差…世界の導入事情と日本の現状
渡辺宣彦
熟睡できる環境・習慣とは(4)起きているときを充実させるために
夜まとめて寝なくてもいい!?「分割睡眠」という方法とは
西野精治
編集部ラジオ2025(31)絵で語る葛飾北斎と応為
葛飾北斎と応為の見事な「画狂人生」を絵と解説で辿る
テンミニッツ・アカデミー編集部
死と宗教~教養としての「死の講義」(1)「自分が死ぬ」ということ
世界の宗教は死をどう考えるか…科学では死はわからない
橋爪大三郎
「進化」への誤解…本当は何か?(1)進化の意味と生物学としての歴史
実は生物の「進化」とは「物事が良くなる」ことではない
長谷川眞理子