松下幸之助の人づくり≪1≫真のリーダーとは
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
リーダーとして、経営者として、全てをありのままに
松下幸之助の人づくり≪1≫真のリーダーとは(9)鳴かぬならそれもなおよしホトトギス―自然体の経営
松下幸之助(パナソニック(旧松下電器産業)グループ創業者)
「鳴かぬなら――ホトトギス」。家康は「鳴くまで待とう」、秀吉は「鳴かせてみせよう」、そして信長は「殺してしまえ」と詠んでみせた。しかし、松下幸之助の場合は「それもなおよし」なのである。会社が不調のときも心配なものは心配、「これが世の中だ」と達観し、全てをありのままに受け入れた幸之助の自然体の経営観に迫る。(第1章9話目)
時間:12分39秒
収録日:2015年6月17日
追加日:2015年12月7日
カテゴリー:
≪全文≫

●人生に悩みはつきもの


 「これはいい、うまくいっている」というときは晴天で、「ちょっと、おかしいぞ」と言って、煩悶したり、疑問が起こってきたりするのは、梅雨になって雨が降っているようなものです。しかし、そういうことの繰り返しでしょうね。私でも、人は「松下さん、あんた、えらい成功しましたな」と言うけれども、私自身は毎日煩悶したり、「ここはいかんな」と考えたり、一喜一憂しているわけです。その一喜一憂の連続が私の本当の姿です。傍から見たら「えらいうまくいっておるな。新聞見たかて、もう非常にもうけておるな。品物もよく売れとるなあ」ということになるけれども、その実情は傍が言うようなものではなしに、随所に問題がある。それが人生というものでしょうね。それを問題がないようにするのは、自分で「これが世の中だ」というふうに悟りを開かないといけない。

 私はよく「一番心配するのが社長の仕事だ」と言うのです。社長というものはどこの会社でも一番心配している。晩に心配で胸がつかえて、ご飯が食べられない。食べてもおいしくないというような状態が続いたりする場合がある。だから「かなわんな」と思う。けれども、その「かなわんな」と思うことが社長の役職なのです。社長が心配もなしにやっているというのだったら、それは本当の社長ではない。そんな社長では会社はうまくいかない。

 仮に世間から「いい会社だ」と言われているような会社があって、そこに新しい社長が来たとする。その時に「やっぱりいい会社だな。これは具合いいな。いい会社へ入った」と思うような社長だったらもう駄目です。新しく来た社長が立派な人だったら、「『いい会社』と世間では言ってるが、入ってみたら問題だらけだ。これは直さなきゃいかん」ということで、そこから心配が出てくるわけです。その日から、それが3年続く、3年間心配に次ぐ心配です。そうやっているうちに、その会社がコロッと変わって、立派になるわけです。だから社長というのは、いわば心配するために存在するようなものです。「心配するのはかなわん」というのだったら、社長を辞めたらいい。

 私自身はそういうことを社長の時も会長の時も考えてきました。今はもう社長も会長も辞めて、相談役です。けれども私がつくった会社だし、皆もそういうふうに思っている。だから寸刻も安心していることはできない。心配に次ぐ心配を...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
教養としての「人口減少問題と社会保障」(1)急速に人口減少する日本の現実
毎年100万人ずつ減少…急降下する日本の人口問題を考える
森田朗
為替レートから考える日本の競争力・購買力(1)為替レートと物の値段で見る円の価値
ビッグマック指数から考える実質為替レートと購買力平価
養田功一郎
内側から見たアメリカと日本(1)ラストベルトをつくったのは誰か
トランプの誤謬…米国製造業を壊した犯人は米国の経営者
島田晴雄
戦争とディール~米露外交とロシア・ウクライナ戦争の行方
「武器商人」となったアメリカ…ディール至上主義は失敗!?
東秀敏
民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教
なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景
橋爪大三郎
お金の回し方…日本の死蔵マネー活用法(1)銀行がお金を生む仕組み
信用創造・預金創造とは?社会でお金が流通する仕組み
養田功一郎

人気の講義ランキングTOP10
日本人とメンタルヘルス…心のあり方(1)米を食べる日本人と『分裂病と人類』
日本人の生きづらさの特徴は?~中井久夫著『分裂病と人類』
與那覇潤
ラフカディオ・ハーン『神国日本』を読む(6)自由は大切だが叡智が必要
弱者を抑圧する自由より、叡智によって制約される自由を!
賴住光子
編集部ラジオ2026(8)10分解説!第二の人生の仕事革命
年金の「働き損」解消時代!第二の人生を充実させる方法とは
テンミニッツ・アカデミー編集部
『還暦からの底力』に学ぶ人生100年時代の生き方(1)定年制は要らない
仕事をするのに「年齢」は関係ない…不幸を招く定年型思考
出口治明
『孫子』を読む:地形篇(3)逆命利君の教えと絶対的勝利の条件
逆命利君か従命病君か――漢の時代から伝わる重要な戦略論
田口佳史
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
本当によくわかる経済学史(1)経済学史の概観
経済学史の基礎知識…大きな流れをいかに理解すべきか
柿埜真吾
これからの社会・経済の構造変化(1)民主主義と意思決定スピード
フラット化…日本のヒエラルキーや無謬性の原則は遅すぎる
柳川範之
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
新撰組と幕末日本の「真実」(8)戊辰戦争~明治期の新撰組の魂
受け継がれる魂…戊辰戦争での奮戦と自由民権運動の情熱
堀口茉純