松下幸之助の人づくり≪3≫理想の政治
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徳川時代より税金が高い?…経済追求の政治こそ民主主義だ
松下幸之助の人づくり≪3≫理想の政治(6)政治の生産性~安くて良い政治を(後編)
松下幸之助(パナソニック(旧松下電器産業)グループ創業者)
民主主義とは平等主義のことではなく、経済を追求する中で生まれてきたもの――松下幸之助は政治というものを民主主義の本質の中で捉えようとしていた。単に米国の見よう見まねではなく、日本に根付いた本当の政治、理想の政治を追い求めた幸之助の考えに迫る。(第3章6話目)
時間:7分54秒
収録日:2015年6月17日
追加日:2016年1月25日
カテゴリー:
≪全文≫

●飛脚と郵便経費


 昔、徳川時代に長崎の奉行に命令するとき、速い手段は早馬だったのです。飛脚です。今だったら1分間で電話があります。したがって、経費は、政治費用は、何百万分の1です。ところが、今はむちゃくちゃになっている。徳川時代よりも税金が高い。そんなにいらない、日本の国は。1億の国民があって、こんな小さな国に集って、言語は同一で、こんな国はどこにもない。日本だけです。だから、アメリカで平均一人1ドルいるのだったら、日本は1セントでやればよい。生産性のもっと良い政治ができるわけです。それは考えないといけない。

 アメリカがこうやっているから日本もこうしたい。日本の場合、これでいいということで、横着ができる。そうでしょう。自ら発意していないわけです。自分から発意するような政治をやらないといけない。今は見よう見まねでやっているわけです。だからうまくいきっこない。それで、この方法は日本では駄目だ、これは日本では良いとか、いろいろあるわけです。それで日本の政治ができるわけなのです。

 アメリカの政治と日本の政治が違って当たり前なのです。違わないといけない。ところが今は同じになっているでしょ、どこでも。まだまだ政治は、いま進歩の第一歩です。これから何世紀かたったら、本当の政治が各国に生まれるのです。本当の政治。それで、いくらでも安くできる。小さい政治で大きな成果が上がる。


●アメリカ産業株式会社


 だいたい民主主義というのがあるでしょ。僕は学問はないけれど、民主主義というものは、一番発達しているのはアメリカです。アメリカで民主主義が成功しているわけです。

 この民主主義というものは、経済を追求してできたものです。民主主義というものは、僕の我流だけれども、経済の追求の結果、生まれたのが民主主義である。というのは、初めアメリカは、イギリスとかよその国から皆来たわけでしょう。それで何十人集まった。それが、八百屋もいれば魚屋もいる。下駄屋も靴屋もいる。それがめいめいやっておった、勝手に。それだから不便である。だから「一人世話役になって、それで世話役の食代はわれわれが出し合おう」「それならそれの方がいいな」「それならそうしよう」「お互いにこんなことせずに、人に任せようではないか、ある仕事は」。まあ、世話役ですな。それで皆、仕事を一生懸命やる。そうしたらもうかり...

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