アジア政治経済の過去と現在
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
「歴史総合」は2022年から!近現代史の重要性を説く
アジア政治経済の過去と現在(2)歴史総合とリーダーシップ
白石隆(公立大学法人熊本県立大学 第3代理事長/国際政治学者)
政策研究大学院大学学長・白石隆氏が、グローバル化の時代に向けたアジアの政治経済の過去と未来を、幅広く語るシリーズレクチャー。今回は、2022年から、新教科として設置される「歴史総合」と、今後求められるリーダーシップについてだ。(全6話中第2話)
時間:10分25秒
収録日:2016年9月20日
追加日:2016年11月13日
≪全文≫

●2022年から始まる新科目「歴史総合」に向けて


 昨年(2015年)の8月15日、安倍談話がありました。あれは内閣総理大臣の談話ですが、それを作成するための有識者会議があり、私も一応そのメンバーになっていました。その時の有識者会議で、あることが提言されました。それは、総理の談話そのものには直接関係はありませんが、その提言された枠の外には、総理としてもなかなか出られないというくらいのものだと、私は思っています。

 そこでいくつか提言されたことの中に、「若い人たちに、近現代の歴史をきちんと分かってもらわなければ駄目だ」という提言がありました。ここはもう「あうんの呼吸」としか言いようがありませんが、この提言を文部科学省が受け止めて、そこから「歴史総合」という科目の検討会が始まりました。今はもうありませんが、大学の関係者による非常に小さなインナーの会議があり、最初の立ち上げに際して少し議論をした時、私も含めて何人かのメンバーがいました。

 ということで、この教科(「歴史総合」)は2022年から始まります。まだ6年先で、教科書を書くのはもちろんいろいろな出版社が歴史の先生とチームを組んで書いてもらうのでしょうが、そのガイドラインが一応ここでできました。別に私に義務はないのですが、「少なくとも私だったらこういうふうな歴史を書きますね」といったシリーズのレクチャーのようなことをどこかでやってみようかなと考えています。ですから必ずしも、そこで言われている内容と同じことにはならないと思います。


●過去200年からアジアと日本を考える


 私は過去200年ほど、つまり19世紀の1810年代ぐらいから見ると、世界の歴史もアジアの歴史も日本の歴史も、それなりにひとまとまりのものとして理解できるのではないかと考えています。そういうものであったらやってみようかなと、考えています。

 アジアについては、それほど新たに勉強しなくても、過去200年ぐらいのことは4~5回分の講義を話すくらいの内容は大体頭に入っています。ですが、ヨーロッパやアメリカ、ましてやラテンアメリカ、アフリカ、中東のことになると、かなりあやふやなところもあります。ただ、私としてはやってみてもいいのかなと考えています。4~5人で、少しずつ違う角度からこういう講義をやってみるのは、日本の一般の読者にとっても知的で面白いでしょうし、チャレンジにな...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
中国の「なぜ」(1)なぜ「中国は一つの国なのか」
武力で負けても文化で勝つ? 恐るべし「中原」の同化力
石川好
財政問題の本質を考える(1)「国の借金」の歴史と内訳
いつから日本は慢性的な借金依存の財政体質になったのか
岡本薫明
日本人が知らないアメリカ政治のしくみ(1)アメリカの大統領権限
権限の少ないアメリカ大統領は政治をどう動かしているのか
曽根泰教
中国共産党と人権問題(1)中国共産党の思惑と歴史的背景
深刻化する中国の人権問題…中国共産党の思惑と人権の本質
橋爪大三郎
お金の回し方…日本の死蔵マネー活用法(1)銀行がお金を生む仕組み
信用創造・預金創造とは?社会でお金が流通する仕組み
養田功一郎
日本の財政政策の効果を評価する(1)「高齢化」による効果の低下
高齢化で財政政策の有効性が低下…財政乗数に与える影響
宮本弘曉

人気の講義ランキングTOP10
インテリジェンス・ヒストリー入門(1)情報収集と行動
日本の外交には「インテリジェンス」が足りない
中西輝政
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(1)史実としての豊臣兄弟と秀長の役割
豊臣兄弟の謎…明らかになった秀吉政権での秀長の役割
黒田基樹
編集部ラジオ2025(31)絵で語る葛飾北斎と応為
葛飾北斎と応為の見事な「画狂人生」を絵と解説で辿る
テンミニッツ・アカデミー編集部
葛飾北斎と応為~その生涯と作品(4)葛飾応為の芸術と人生
親娘で進歩させた芸術…葛飾応為の絵の特徴と北斎との比較
堀口茉純
平和の追求~哲学者たちの構想(4)ルソーが考える平和と自由
ルソーの「コスモポリタニズム批判」…分権的連邦国家構想
川出良枝
生成AI「Round 2」への向き合い方(1)生成AI導入の現在地
生成AIの利活用に格差…世界の導入事情と日本の現状
渡辺宣彦
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(2)バイアスの正体と情報の抑制
『100万回死んだねこ』って…!?記憶の限界とバイアスの役割
今井むつみ
熟睡できる環境・習慣とは(4)起きているときを充実させるために
夜まとめて寝なくてもいい!?「分割睡眠」という方法とは
西野精治
お金の回し方…日本の死蔵マネー活用法(1)銀行がお金を生む仕組み
信用創造・預金創造とは?社会でお金が流通する仕組み
養田功一郎
死と宗教~教養としての「死の講義」(1)「自分が死ぬ」ということ
世界の宗教は死をどう考えるか…科学では死はわからない
橋爪大三郎