マテリアル革命
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SDGs(持続可能な開発目標)の重要性
マテリアル革命(5)科学技術外交、SDGsと材料
岸輝雄(東京大学名誉教授)
東京大学名誉教授で新構造材料技術研究組合(ISMA) 理事長の岸輝雄氏が語る「マテリアル革命」シリーズの最終レクチャー。岸氏はマテリアル革命にとっての「SDGs(持続可能な開発目標)」の重要性を説く。世界で起こるさまざまな分野での課題解決に材料開発は不可欠であり、それはゼロエミッション、リサイクル循環社会も踏まえたものであるべきだからだ。(全5話中第5話)
時間:6分34秒
収録日:2017年11月30日
追加日:2018年4月4日
≪全文≫

●外交も材料開発に不可欠な要素


 また少し違う話になりますが、「SDGs(Sustainable Development Goals、持続可能な開発目標)」が材料には非常に関係があるので、ほんの数分だけ時間をいただきたいと思います。

 紹介していただいたように、私は外務大臣の顧問も務めています。これは2年ほど前に新設されたポストで、科学技術外交推進会議をつくって外務大臣にいろいろ提言を出しています。G7などでもわれわれの提言を入れていただいていますし、アフリカのTICAD(アフリカ開発会議)などにも入れていただいています。それと同時に、海外とのネットワークをつくるため、たくさん人に会ってほしいと言われていますが、外交とはそういうもののようです。


●最重要課題は持続可能な開発・SDGs


 今、一番大事なのはSDGsです。政府の全部の取りまとめを外務省がやることになっているのですが、それを科学技術という側面から応援するのがこちらに落ちてくる仕事になっています。

 しかし、これには基本的に課題があります。課題解決型をどうするかという話で、本日は小宮山宏先生もいらっしゃるのですが、これは小宮山先生が進めている「プラチナ社会」と非常に似たところがあるというか、そちらの方がずっと先導していると思います。また、「MDGs」(Millennium Development Goals、ミレニアム開発目標)というものがあります。そちらは開発途上国向きだったのですが、そこに先進国まで含めたのがSDGsなのです。

 スライドはその課題をきれいに分かりやすくまとめたものです。SDGsのためのSTI(Science, Technology and Innovation、科学技術イノベーション)ということで今、非常に盛り上がっています。科学技術もかなりの力を材料開発に割いてもいいのではないかということになっています。この会議はどこかで毎月1回やっています。もし世界中の会議に出ようと思うと、とても出ることはできないというのが現状です。


●各分野にみるSDGsと材料開発の関わり


 では材料からどう考えればいいかということですが、例えば、貧困の撲滅なら衣食住でしょう。それから健康と福祉ならばバイオチップとか人工骨でしょう。教育なら何が大事で、水なら逆浸透膜が非常に重要でしょう。エネルギーだと今お話ししたような課題になります。

 産業界、官学などいろいろな分野...

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