立命館大学食マネジメント学部シリーズ
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
労働生産性はブランド化とイノベーションで向上する
食関連産業におけるマネジメントスキルの重要性
井澤裕司(立命館大学名誉教授)
日本の食産業にとっては労働生産性の向上が喫緊の課題であると、立命館大学食マネジメント学部教授の井澤裕司氏は語る。そのために重要なのは付加価値の増加だが、これには、大きなマーケットを背景に自社商品を差異化するブランド化と、新しい製品や新しいマーケットを開拓するイノベーションが有効である。
時間:12分30秒
収録日:2018年4月27日
追加日:2018年9月28日
カテゴリー:
≪全文≫

●食産業を含むサービス産業の労働生産性を高めるのが喫緊の課題


 立命館大学食マネジメント学部教授の井澤裕司です。今日は、「食関連産業におけるマネジメントスキルの重要性」について、お話ししたいと思います。

 食産業は、わが国のGDPのうち、約10パーセントから15パーセントを占める、非常に重要な産業です。また、世界経済を見渡してもそれは顕著で、農林水産省の推計によれば、2020年には食の市場規模が約680兆円となり、10年間で倍増すると予測されています。

 このように食産業は、まさに世界経済の成長を担う基幹産業であると言うことができます。わが国に戻って考えてみましても、日本のGDPの75パーセントはサービス産業ですが、そのサービス産業の中でこれから成長を担っていくのは、食・観光・医療などを含むホスピタリティー産業であると考えられています。

 今後、少子高齢化を迎える日本経済において、基幹産業となるサービス産業の生産性を向上させることは、まさに喫緊の課題です。

 経済産業省の推計ですが、日本の労働生産性の現状を上のグラフで見てください。例えば、アメリカと比較すると、日本の飲食業の労働生産性は、約50パーセントの水準でしかありません。しかも単に低いというだけではなく、この10年間、労働生産性はますます低くなっているという現状があります。マネジメントあるいは経営を考える際の第一歩は、労働生産性をいかに向上させるかということに尽きると思います。

 労働生産性は、投入された労働者一人当たりの付加価値で計算することができます。付加価値は、売り上げから原材料等の費用を差し引いたものになります。ですから、労働生産を上げるためには、いかに付加価値を上げるかが重要となります。もっと細かくいえば、いかに売り上げ額を増やしていくかということが、マネジメントを考える上での第一歩になってくるということです。


●付加価値の増大と技術的な効率性の追求で労働生産性は向上する


 先述したように、労働生産性を上げるために重要な付加価値は、売り上げ額から費用を差し引いたものです。売り上げ額を増やすということは、顧客により高い値段で買って...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
生成AI・大規模言語モデルのしくみ(1)生成AIとは何か
10年で劇的な進歩を遂げた生成AIと日本の開発事情
岡野原大輔
知能と進化(1)知性と身体性
AI、ディープラーニングとは…知能と身体性は不可分か?
長谷川眞理子
本当によくわかる「量子コンピュータ入門」(1)量子コンピュータとは何か
「量子コンピュータ」はどういうもので、何に使えるのか
武田俊太郎
進化生物学から見た「宗教の起源」(1)宗教の起源とトランス状態
私たちにはなぜ宗教が必要だったのか…脳の働きから考える
長谷川眞理子
もっと知りたいイヌのこと(1)イヌの歴史を振り返る
オオカミはいつイヌになったか…犬の起源と家畜化の歴史
長谷川眞理子
培養肉研究の現在地と未来図(1)フェイクミート市場とリアルミート研究
食肉3.0時代に突入、「培養肉」研究の今に迫る
竹内昌治

人気の講義ランキングTOP10
これから必要な人材と人材教育とは?(3)無謬性とジョブローテーション
もうゼネラリストを育てる人事制度では時代に対応できない
柳川範之
AI時代と人間の再定義(6)道徳の起源から考えるAIと感情の問題
道徳の起源は理性か感情か?…AI時代に必要な思考の身体性
中島隆博
聖徳太子「十七条憲法」を読む(1)十七条憲法を学ぶ現代的意義
聖徳太子の「和」は議論の重視…中華帝国への独立の気概
賴住光子
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
プロジェクトマネジメントの基本(9)リーダーシップとモチベーション
マズローの欲求階層説を発展させたアルダーファの理論とは
大塚有希子
ソニー流「人的資本経営と新規事業」成功論(3)「現場の熱」こそ多角化の要点
新規事業を成功させるリーダーとは…上意下達はなぜダメか
水野道訓
これからの社会・経済の構造変化(1)民主主義と意思決定スピード
フラット化…日本のヒエラルキーや無謬性の原則は遅すぎる
柳川範之
危機のデモクラシー…公共哲学から考える(6)政治と経済をつなぐ公共哲学
どのような経済レジームを選ぶか…倫理資本主義の可能性
齋藤純一
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(6)曼荼羅の世界と未来のネットワーク
命は光なのだ…曼荼羅を読み解いて見えてくる空海のすごさ
鎌田東二
クーデターの条件~台湾を事例に考える(1)クーデターとは何か
台湾でクーデターは起きるのか?想定シナリオとその可能性
上杉勇司