立命館大学食マネジメント学部シリーズ
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
飲食店のサービス品質・生産性向上のカギは「従業員満足」
「食・食サービス」から考える従業員満足と生産性
野中朋美(早稲田大学 創造理工学部経営システム工学科 教授)
飲食のサービス産業における生産性を向上させるためには、従業員満足を高める職場や仕事のしくみが大事であると、立命館大学食マネジメント学部准教授の野中朋美氏は論じる。従業員に満足感をもたらす動機づけ要因には達成感や成長を感じることなどがあるが、感じ方は仕事の内容によって異なるため、それらをうまく知覚させるしくみや工夫が重要となる。
時間:18分18秒
収録日:2018年4月27日
追加日:2018年10月8日
カテゴリー:
≪全文≫

●サービス産業における生産性の向上を考える


 立命館大学食マネジメント学部准教授の野中朋美です。本日は「食・食サービス」から考える従業員満足と生産性についてお話しします。

 サービス産業は、わが国のGDPの約7割、全雇用の3分の2を占める重要な産業です。しかしながら、特にわが国においては、サービス産業の生産性の低さが、課題視されてきました。そこで、経験と勘に頼ったこれまでのサービスから、科学的・工学的手法に根ざした新しいサービスの創出が求められています。

 労働集約型のサービス現場では、従業員の気持ちやモチベーションがサービス品質に与える影響が大きいと考えられます。サービス業では、製造業でいわれる機械のように、事前に性能や不良を確率分布等で規定することが難しいものとなっています。また、人ならではの性質により、同時性や柔軟性を持って、従業員はサービスを生産していると考えられます。

 そこでわれわれの研究チームでは、サービス現場の実データを用いて、顧客満足(CS)や従業員満足(ES)のモデル化による、生産性向上と価値の向上に関する研究を行っています 。


●従業員満足の向上は顧客満足の向上につながる


 ここではまず、従業員満足について説明していきたいと思います。従業員満足は、「Employee Satisfaction」のことで、ESと略されます。従来のサービス研究は、顧客満足(CS、Customer Satisfaction)をいかに向上させるかに重点が置かれてきました。近年では、それに加えて、ESに対する関心が高まっています。

 これに関しては、J・S・ヘスケット氏(ハーバード・ビジネス・スクール教授)らが「サービスプロフィットチェーン」を提案しています。これは、ESが、サービス品質の向上を通じて、CSやロイヤリティーを向上させ、最終的には収益の向上につながる、というモデルです。したがって、より良いサービス提供に当たっては、このCSとES、さらにはMS(Management Satisfaction、経営者満足)を向上させる、三方良しの状態が求められます。


●飲食業におけるサービスの特徴


 ここで、サービス業の事例として、飲食店におけるレストランサービスを考えてみましょう。

 おそらく多くの方は、居酒屋やファストフード、ファミリーレストランのような飲食店に、一度は訪れたことがあると思...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
もっと知りたいイヌのこと(1)イヌの歴史を振り返る
オオカミはいつイヌになったか…犬の起源と家畜化の歴史
長谷川眞理子
火山の仕組みを知る(1)火山の世界的分布と噴火の仕組み
火山噴火が起こるメカニズムと日本の火山の特徴
藤井敏嗣
水から考える「持続可能」な未来(1)気候変動の現在地
最悪10メートル以上海面上昇…将来に禍根残す温暖化の影響
沖大幹
進化的人間考~ヒトの性質と異様な現代社会(1)進化のスパンと現在の人間生活
ヒトの進化史を文明の発展の時間軸から考える
長谷川眞理子
知能と進化(1)知性と身体性
AI、ディープラーニングとは…知能と身体性は不可分か?
長谷川眞理子
レアメタルの光と影(1)イントロ
イノベーションがレアメタルをコモンメタルにする
岡部徹

人気の講義ランキングTOP10
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(1)最新研究から見えてくる未来像
AI大格差…なぜ日本の雇用環境では「ショックが大きい」のか?
宮本弘曉
編集部ラジオ2026(14)小宮山宏先生:知識の構造化のために
【10min名作探訪】テンミニッツ・アカデミーの意義と発想法
テンミニッツ・アカデミー編集部
イラン戦争と終末論(1)イラン戦争の戦略的背景と米国の政策
なぜイラン戦争がこのタイミングなのか?戦略的背景に迫る
東秀敏
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
知識の構造化のために(1)テンミニッツTVの問題意識
「知識の爆発」の時代、不可欠なのは世界の全体像の把握
小宮山宏
ウェルビーイングを高めるDE&I(1)人と組織を取り巻く環境変化:前編
人材はコストではない!人的資本経営が注目されている背景
青島未佳
インフレの行方…歴史から将来を予測する(4)10年後の物価…5つのシナリオ
5つのシナリオ分析…10年後の日本の物価水準はどうなる?
養田功一郎
ロシアのハイブリッド戦争と旧ソ連諸国(1)ロシアの勢力圏構想とNATO拡大
「ハイブリッド戦争」の実像…ロシアが考えていることとは何か?
廣瀬陽子
人の行動の「なぜ」を読み解く行動分析学(1)随伴性
三日坊主、部屋が片付かない…なぜできないか行動分析学で考える
島宗理
昭和の名将・樋口季一郎…ユダヤ人救出編(5)陸軍悪玉論の中の名将たち
武力を持ったエリート官僚たち…陸軍悪玉論と個々人の決断
門田隆将