ブラックホールとは何か
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
天の川にある謎の物体の正体は?
ブラックホールとは何か(2)活動銀河中心核
岡朋治(慶應義塾大学理工学部物理学科教授)
天の川を電波写真で拡大してみると、非常に巨大な星の固まりがあることが分かる。これは1300万光年かなたにある楕円銀河で、その中心核は「活動銀河中心核」と呼ばれている。活動銀河中心核とは一体どのようなものか。(全8話中第2話)
時間:8分04秒
収録日:2018年10月31日
追加日:2019年4月2日
カテゴリー:
≪全文≫

●天の川にある謎の物体の正体は?


 銀河系(=天の川銀河)ですが、電波で見ると天の川は上の画像のように見えます。可視光で見た場合と比べると、大きく様相が異なります。確かに天の川は輝いて見えるのですが、可視光で見えたときに比べ、さらにはっきり映ります。可視光の場合、ガスやちりなどが集積した場所が黒い筋のようにあり、星の光を隠すため、見え方が異なるのです。

 電波で見た場合、こうしたものは全くありません。なぜかというと、電波は透過能がとても高く、銀河系(=天の川銀河)を透けて見せているからです。ここでお見せしたのは、周波数408メガヘルツの電波写真です。

 この天の川自体はとても興味深い対象なのですが、それ以外、例えばここ天の川の上部分に、ひょうたん形をしたものがあります。

 拡大してみると、得も言われぬ形をしたものであることが分かります。

 今、私は慶應大学の日吉キャンパスにいるのですが、ここから富士山を見たときに比べて、このひょうたん形は富士山よりも大きく見えます。

 ここに満月の大きさとの比較もありますが、ひょうたん形はそれよりもはるかに大きいのです。これは何なのでしょうか。

 さらに中心部分を拡大してみると、その中心には何やらまばゆく輝いている点状のものがあり、その点状のものから両側に細く吹き出ているものがあるということが分かります。

 この部分を可視光の写真で見てみると、資料内の右画像のようなものであることが分かります。これは実は、「NGC5128」という1300万光年かなたにある楕円銀河です。そして、その中心核はとても明るく輝いており、中心核の両側から電波のジェットが出ています。

 こうしたものを「活動銀河中心核」といいます。電波ジェットは電波でまばゆく輝くため、ご覧いただいている天体は「ケンタウルスA」とも呼ばれます。これはケンタウルス座において、電波で最も明るい天体という意味です。

 このケンタウルスAは、活動銀河中心核を持つ楕円銀河であり、電波...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
ブラックホールとは何か(1)私たちが住む銀河系
太陽系は銀河系の中で塵のように小さな存在でしかない
岡朋治
ヒトの性差とジェンダー論(1)「性」とは何か
MLBのスーパースターも一代限り…生物学から迫る性の実態
長谷川眞理子
本当によくわかる「量子コンピュータ入門」(1)量子コンピュータとは何か
「量子コンピュータ」はどういうもので、何に使えるのか
武田俊太郎
ChatGPT~AIと人間の未来(1)ChatGPTは何ができて、何ができないか
ChatGPTは考えてない?…「AIの回答」の本質とは
西垣通
五島列島沖合の海没処分潜水艦群調査(1)目的と潜水艦史
海底に突き刺さる旧日本海軍の潜水艦「伊58」を特定!
浦環
進化生物学から見た「宗教の起源」(1)宗教の起源とトランス状態
私たちにはなぜ宗教が必要だったのか…脳の働きから考える
長谷川眞理子

人気の講義ランキングTOP10
「進化」への誤解…本当は何か?(1)進化の意味と生物学としての歴史
実は生物の「進化」とは「物事が良くなる」ことではない
長谷川眞理子
歌舞伎はスゴイ(1)市川團十郎の何がスゴイか(前編)
市川團十郎の歴史…圧倒的才能の初代から六代目までの奮闘
堀口茉純
「次世代地熱発電」の可能性~地熱革命が拓く未来
地熱革命が世界を変える――次世代地熱の可能性に迫る
片瀬裕文
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(序)時代考証が語る『豊臣兄弟!』の魅力
2026年大河ドラマ『豊臣兄弟!』秀吉と秀長の実像に迫る
黒田基樹
過激化した米国~MAGA内戦と民主党の逆襲(1)米国の過激化とそのプロセス
トランプ政権と過激化した米国…MAGA内戦、DSAの台頭
東秀敏
戦略的資本主義と日本~アメリカの復活に学ぶ5つの提言
戦略的資本主義とは?日本再生へアメリカに学ぶ5つの提言
片瀬裕文
逆境に対峙する哲学(1)日常性が「破れ」て思考が始まる
逆境にどう対峙するか…西洋哲学×東洋哲学で問う知的ライブ
津崎良典
戦争とディール~米露外交とロシア・ウクライナ戦争の行方
「武器商人」となったアメリカ…ディール至上主義は失敗!?
東秀敏
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
新しい循環文明への道(1)採掘文明から循環文明へ
2026年頭所感~循環文明の「三つの柱」…いよいよ実現へ
小宮山宏