人生に活かす東洋思想
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「儒教・仏教・道教・禅・神道」の違いと基本的な考え方
人生に活かす東洋思想(3)「儒・仏・道・禅・神道」
日本では、「儒教・仏教・道教・禅・仏教、神道」という思想が育まれ、現在でも根強く息づいている。田口佳史氏は日本にはこれらの教えがあるがゆえに、何か困ったことが起きてもなんらかの教えが導いてくれるのだと言う。それぞれの教えの基本とは、はたしてどのようなものなのか。各々の思想の根本的な原理と発想について、分かりやすく説いていく。(全8話中第3話)
※インタビュアー:神藏孝之(10MTVオピニオン論説主幹)
時間:8分37秒
収録日:2019年6月14日
追加日:2019年8月31日
カテゴリー:
≪全文≫

●「儒教」は生き方の根本をふまえた処世訓


田口 私がやっているのは儒教・仏教・道教・禅・仏教、神道。これだけの思想・哲学が日本にはあります。

 これは、実はこの本に書いてあるものを読んでいただければいいと思います(『東洋思想に学ぶ人生の要点』致知出版社)。「儒教というのは、細かい人間の言行やそれこそ一挙手一投足について、実に気の利いた注意をしてくれます」ということで、要するに悪く言えば処世訓なのですが、ただたんなる処世訓ではなくて、さっきからお話ししているようにベースがすごいから、ただ単なる処世ではないんですね。生き方の根本というものをふまえて、「その言い方はだめだよ」とか、「その礼は態度がよくないよ」と言ってくれるから、その辺の教師が注意したりするのとはやはり全然違うわけです。大権威から叱声をいただいているようなすごさがあるのです。そういうのが儒教です。


●人の心の問題に重点を置く仏教


田口 それから、仏教というのは人の心の根本を説いているというところがあって、これは、最近言われているマインドフルネス、要するに唯識論です。唯識というのは「唯(ただ)」「識(しき)」、この識というのは心という意味です。自分の心というのはどういうものか、ということを問うことであり、これは特に「阿頼耶識(あらやしき)」というものが重要なのです。この阿頼耶識の意味合いというのは、現代的には、自分の心というのは2つあって、表面的な顕在意識と潜在意識の両方を活用するのが重要だと、そういうことを言っているのです。

 それから、人間関係の根本について。これはご縁、因縁果ということがあるように、何でも原因があって、それが太ってきて果になるということが説かれています。要するに、この仕組みというようなものを心の問題としてどう捉えるかという場合に、とてもよいのです。


●人間の過度を戒める「下り坂」の老荘思想


―― 確かに心の問題ですよね。

田口 心の問題です。それから老荘思想というのは、「とかく人間は過度になりやすい」と言っているのです。今日1をもらうと、もう明日には2つくれ、明後日には3つ、となるというように過度へ過度へとなりがちなものを、「もう十分です」と言って、人間が持っている、要するに人間ならではの欠点をぐっと抑えるというときに、非常にいいのです。

 ですから、「下り坂の...

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