アンチ・グローバリズムの行方を読む
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
日韓問題に関して日本の立場をもっと伝えていくべきである
アンチ・グローバリズムの行方を読む(6)日韓関係の未来
日韓関係は、日本にとって常に重要かつ困難な課題であり続けている。その要因は、他国に比べ韓国は政策や方針の意図が読み切れないところにある。日本としては歴史認識を含む自国の立場を他国に積極的に発信するとともに、インバウンドなどの再強化で若い世代の評価を少しずつ変えていくべきである。(全6話中第6話)
時間:9分14秒
収録日:2019年11月7日
追加日:2020年1月4日
カテゴリー:
≪全文≫

●日本企業の問題点


岡本 もう1つ言いたいのは、企業が早く目覚めて、内部留保よりは新しい投資に使うべきだということです。これまで、新規投資は減価償却の範囲内にとどまっているのです。

伊藤 おっしゃる通りです。

―― 日本企業について伊藤先生にご意見を伺って、それで終わりにしようと思います。今、岡本先生から日本企業がこれからすべきことについてお話しいただきましたが、伊藤先生はどう思われますか。

伊藤 いろいろな議論があります。少し語弊がある言い方かもしれませんが、日本の企業、特に大企業は優秀な人材とお金を抱え込んでしまって、外に出していません。本来どこの国を見ていても、お金は回っています。そのため、新規のところに回っていくような形にならなければいけません。そういう意味では、日本企業はお金を抱え込むことに対して、もっと投資しましょうというよりは、もう少しいろいろとシステムを検討したり、変化といったものが必要だと個人的には思います。ただ、それをどうしたらいいのかということは、よく分からないというのが現状です。

 企業の人たちと議論をするといつもすごく感じるのは、基本的な経営方針としては、私からも違和感のないことを描いているのですが、そこに向かっていくスピード感が足りないということです。今の中国やアメリカが1年かけて行っていることを、10年かけるようなペースになっています。だから、そういう意味では、危機感を持っているかどうかというのが重要な気がしますね。


●日韓関係は最も困難な問題である


伊藤 先ほどのアジアのお話の中に関連して、日韓関係というのはいかがでしょうか。どうしたら良いのか、どうなっていくのかという問題です。

岡本 韓国は大事な国です。だけど難しいですね。日本が抱える外交課題の中で、最も難しいのは、韓国との関係じゃないですか。韓国以外の国の場合、相手の意図が大体分かります。中国ですら、2005年、2012年と大規模な反日デモが起こりましたが、それぞれ意図が分かるものでした。あれは政府が裏でそそのかしていたという証拠が出てきています。特に2005年のデモは、日本の安保理常任理事国入りキャンペーンに対し、その動きを潰すためになされたものでした。「これほど日本は若者たちに嫌われている国なんだ」ということを世界中に伝えたかったのです。

 このように「なぜこの政...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
台湾有事を考える(1)中国の核心的利益と太平洋覇権構想
習近平政権の野望とそのカギを握る台湾の地理的条件
島田晴雄
デジタル全体主義を哲学的に考える(1)デジタル全体主義とは何か
20世紀型の全体主義とは違う現代の「デジタル全体主義」
中島隆博
グローバル環境の変化と日本の課題(1)世界の貿易・投資の構造変化
トランプ大統領を止められるのは?グローバル環境の現在地
石黒憲彦
内側から見たアメリカと日本(1)ラストベルトをつくったのは誰か
日本でも中国でもない…ラストベルトをつくった張本人は?
島田晴雄
クーデターの条件~台湾を事例に考える(1)クーデターとは何か
台湾でクーデターは起きるのか?想定シナリオとその可能性
上杉勇司
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(1)習近平の歴史的特徴とは?
一強独裁=1人独裁の光と影…「強い中国」への動機と限界
垂秀夫

人気の講義ランキングTOP10
習近平―その政治の「核心」とは何か?(1)習近平政権の特徴
習近平への権力集中…習近平思想と中国の夢と強国強軍
小原雅博
熟睡できる環境・習慣とは(1)熟睡のための条件と認知行動療法
熟睡のために――認知行動療法とポジティブ・ルーティーン
西野精治
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(4)全てをつなぐ密教の世界観
密教の世界観は全宇宙を分割せずに「つないでいく」
鎌田東二
歴史の探り方、活かし方(4)史実・史料分析:秀吉と秀次編〈上〉
史料読解法…豊臣秀吉による秀次粛清の本当の理由とは?
中村彰彦
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(7)不動産暴落と企業倒産の内実
不動産暴落、大企業倒産危機…中国経済の苦境の実態とは?
垂秀夫
内側から見たアメリカと日本(1)ラストベルトをつくったのは誰か
日本でも中国でもない…ラストベルトをつくった張本人は?
島田晴雄
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
松尾睦
人生100年時代の「ライフシフト概論」(3)キャリアの危機〈下〉
40代前半に訪れる「中年の危機」、鍵は「人生の成長戦略」
徳岡晃一郎
戦争と暗殺~米国内戦の予兆と構造転換(1)内戦と組織動乱の構造
カーク暗殺事件、戦争省、ユダヤ問題…米国内戦構造が逆転
東秀敏