5Gとローカル5G
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
「自営網」によって通信サービス提供者が多様化する時代へ
5Gとローカル5G(8)今後のICT産業社会の構造改革
中尾彰宏(東京大学 大学院工学系研究科 教授)
今後、ICT産業社会は大きな構造変革を迎えていく。2030年に向けて、5Gをはじめ多様な情報通信技術が進化していくが、5Gでは、大容量・超低遅延・超多数接続という最新の移動通信技術が実現すると同時に、情報通信の民主化が進んでいく。情報通信の民主化は、「自営網」という言葉があるように5Gの技術をローカル5Gとして自ら営んでいくことで、「自営網」技術によって、通信サービス提供者がさらに多様化していく時代がやってくるだろうと中尾彰宏氏は語る。(全9話中第8話)
時間:6分44秒
収録日:2019年12月4日
追加日:2020年1月20日
≪全文≫

●日本初の産学協同「ローカル5Gオープンラボ」の設立


 少し宣伝になってしまいますが、東京大学の私のラボとNTT東日本が、日本初の産学協同で、ローカル5Gオープンラボの設立を決めました。

 ローカル5Gは、誰でも免許が取得でき、誰でも5Gの環境を構築できるのですが、資金調達や技術的な面で、まだ敷居が高い状況です。NTT東日本さんとわれわれが共同研究で進め、一般の方にもお知らせし、実際に使って頂くことで、ますますこのローカル5Gの普及を促進することを目指しています。


●現在、ICT産業社会は大きな構造変革を迎えている


 前回お話しした「情報通信の民主化」という動きがあったように、現在ではICTの産業社会というのは大きな構造変革を迎えていると考えています。例えば、これは総務省の「電気通信事業分野における競争ルール等の包括的検証」という活動なのですが、これには私も関わっています。その中間報告書では、今後の電気通信事業者以外の役割拡大や、基幹的なサービスに関わる主体の多様化が想定されています。ローカル5Gはそうした主体の多様化の1つです。

 今後は、自らの手で用途にあった通信を、自分たちの手で作り上げていく時代が来ると言われているのです。電気通信事業者に任せていた通信の提供は、あらゆる分野の企業(いわゆる「バーティカル」)が、自分たちの手で利用していくようになっていきます。ICT産業社会では、こうした構造変革が起ころうとしているのです。5Gの時代にはそれが顕在化しており、その結果として、ローカル5Gが政策に反映されたということです。

 こうした、5Gを中心とした今後の産業社会の構造変革は、何を意味するのでしょうか。私見によれば、特に企業さんにとっては、通信と端末という単純な構造で情報通信が理解できる時代が終焉するでしょう。通信とあらゆる分野(バーティカル)の融合が起こっており、通信はバーティカルの人を経て、作っていくものになりつつあります。

 このグラフでいうと、これまで4Gの主な対象となっていた領域は、移動通信や携帯電話のサービスでした。それに対してこれからは、収益性は悪くなるかもしれませんが、今後は各自動車分野、産業機器分野、ホームセキュリティ・スマ...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
発酵はマジックだ!
色を消し、脂を溶かし、水を分解―スゴすぎる発酵の力!
小泉武夫
社会はAIでいかに読み解けるのか(1)経済学理論の役割
AIやディープラーニングによって社会分析の方法が変わる
柳川範之
生成AI・大規模言語モデルのしくみ(1)生成AIとは何か
10年で劇的な進歩を遂げた生成AIと日本の開発事情
岡野原大輔
進化生物学から見た「宗教の起源」(1)宗教の起源とトランス状態
私たちにはなぜ宗教が必要だったのか…脳の働きから考える
長谷川眞理子
現在の宇宙の姿(1)星はなぜ自ら輝くのか
星はなぜ自ら輝くのか…宇宙と銀河の「現在の姿」を概観する
岡村定矩
本当によくわかる「量子コンピュータ入門」(1)量子コンピュータとは何か
「量子コンピュータ」はどういうもので、何に使えるのか
武田俊太郎

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(30)AI時代の企業と道徳
【10minで考える】CPO(最高哲学責任者)…AI時代に必須の哲学とは
テンミニッツ・アカデミー編集部
資本主義の再定義…哲学で考える(1)アダム・スミスの「市場と感情」
資本主義を哲学する…まずアダム・スミスの見えざる手と道徳感情論
中島隆博
仏教とキリスト教が照らし出す日本の宗教(2)教義の宗教と覚りの宗教
キリスト教は教義の宗教、仏教は覚りの宗教…仏教はなぜ普遍宗教か
橋爪大三郎
徳川将軍と江戸幕府~井伊直弼編(1)桜田門外の変と井伊直弼の人物像
「桜田門外の変」の謎…井伊直弼の警護に問題はなかったのか
山内昌之
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
新撰組と幕末日本の「真実」(6)新撰組結成と清河八郎、芹沢鴨
清河八郎と芹沢鴨…乱闘事件や大和屋焼討事件の真相とは?
堀口茉純
もののあはれと日本の道徳・倫理(1)もののあはれへの共感と倫理
本居宣長が考えた「もののあはれ」と倫理の基礎
板東洋介
中国春秋戦国時代と始皇帝(7)始皇帝を支えた家臣たち
始皇帝を支えた家臣たち…史実からいかに実像を描いていくか
鶴間和幸
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
組織心理学とは何か~『武器としての組織心理学』と概論
なぜ組織に「心理学」が必要か?多様化と個の時代の処方箋
山浦一保