松下幸之助と人間大事の経営
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
松下幸之助から教わった「人間に照らして見る」ことの大事
松下幸之助と人間大事の経営(4)人を育てる
経営ビジネス
自分が正しいと思えば、相手が社長だろうが誰だろうが、かまわず率直に意見する。そのような人を可愛がり、育てることも、名伯楽として「上に立つ者」の度量といえるのではないだろうか。松下幸之助は人材を見つけると、たとえやんちゃな面があっても、根気をもって育てていくところがあった。(全7話中第4話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
時間:9分34秒
収録日:2019年8月20日
追加日:2020年7月19日
≪全文≫

●人間に照らして、違うことは違うと言う


── 普通のサラリーマンだったら、偉そうな人には何も言わないでしょう。それに対して江口さんは、松下幸之助に対してもそうですし、比較的歳が近い、生意気ざかりの御曹司のような人に対してもバシッとものを言われるのは、すごいことだと思います。

江口 すごいというよりも、私の性格なのです。人間に照らして、合っているか合っていないかを見るように幸之助に教えられていましたから、それと照らして「違うんじゃないの」と思うと、ストレートに言ってしまうほうなんです。

 だから、松下政経塾の卒業生の人たちに対しても「あなた、違っているんじゃないの」と言いますし、幸之助自身に対しても、「それは違いますよ。松下幸之助さんの言っておられることは違いますよ」と言ったことが、再三再四あります。

 後に台湾の李登輝総統(当時)がかわいがってくれたのですが、なぜそうなったかというと、私が自分の思っていることをどんどん言ってしまうからです。秘書からは「江口先生は総統の前で、よくストレートにお話をされますね」と言われました。「どういうことですか」と聞くと、「日本から来るほとんど全てのお客様は、総統と話すと、ただ『はい、分かりました』とだけ返事して帰っていかれる。そのなかで、江口先生は珍しい方です」と言われたことがあります。


●なぜ松下幸之助と李登輝は江口氏のことを「面白がった」のか


── だから李登輝元総統は、江口さんのことが大好きだったのですね。

江口 李登輝元総統も松下幸之助という人も、実際にどうかは別として、正しいと思うことも正しくないと思うことも率直に言ってくれる人を、大事にしたというよりも「面白がった」というのが的確な表現だと思います。

 私がポンポン言うことに対して、松下幸之助は「こいつ、面白いやつだ」と。台湾の李登輝元総統も、私が「総統、それは違いますよ。私はこういうふうに思います」と言うことについて、面白く思ったというところではないですかね。

── 江口さんは、全部自分の頭でものを考えて、自分なりの意見を組み立てることができたから、幸之助にもちゃんとものを言えた。李登輝元総統だろうと誰だろうと、ちゃんと相手にものを言うことができた。

 そういうところに接して、幸之助はかなり早い段階で、「この人は経営者人材だ」と見抜いたのでしょ...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
キャリア転換で人生を成功させる方法(1)2つの大きな潮流
なぜ40歳でキャリアについて一度考え直す必要があるのか
為末大
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治
ウォーレン・バフェットの成功哲学(1)「世界一の投資家」の実像
世界一の投資家ウォーレン・バフェット…賢人と呼ばれる理由
桑原晃弥
重職心得箇条~管理職は何をなすべきか(1)時代に請われ、時代に応えた佐藤一斎
部下を育てるには、まず佐藤一斎に学べ!
田口佳史
会社人生「50代の壁」(1)“9の坂”とまさかの坂
サラリーマン人生「50代の壁」を乗り越える生き方
江上剛
日本企業の弱点と人材不足の克服へ(1)膠着する日本経済の深層
日本経済の行き詰まりをもたらした2つの大きな理由とは
西山圭太

人気の講義ランキングTOP10
経験学習を促すリーダーシップ(2)経験から学ぶ力
米長邦雄のアンラーニング、弟子の弟子になってV字成長
松尾睦
続・日本人の「所得の謎」徹底分析(1)各国の財政と国民負担
日本と各国の比較…税負担は低いが社会保障の負担は高い
養田功一郎
海底の仕組みと地球のメカニズム(1)海底の生まれるところ
地球上の火山活動の8割を占める「中央海嶺」とは何か
沖野郷子
外交とは何か~不戦不敗の要諦を問う(1)著書『外交とは何か』に込めた思い
外交とは何か…いかに軍事・内政と連動し国益を最大化するか
小原雅博
未来を知るための宇宙開発の歴史(9)宇宙開発を継続するための国際月探査
「国際月探査」とは?アルテミス合意と月探査の意味
川口淳一郎
数学と音楽の不思議な関係(1)だれもがみんな数学者で音楽家
世界は音楽と数学であふれている…歴史が物語る密接な関係
中島さち子
「アカデメイア」から考える学びの意義(2)プラトンの学園アカデメイア
プラトン「アカデメイア」の本質は自由な議論と哲学的探究
納富信留
「集権と分権」から考える日本の核心(5)島国という地理的条件と高い森林率
各々の地でそれぞれ勝手に…森林率が高い島国・日本の特徴
片山杜秀
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(4)百年後の日本人のために
百年後の日本人のために、共に玉砕する仲間たちのために
門田隆将
ヒトは共同保育~生物学から考える子育て(3)共同保育を現代社会に取り戻す
狩猟採集生活の知恵を生かせ!共同保育実現に向けた動き
長谷川眞理子